2019年3月31日日曜日

2019 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2019 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

Fernando Tatis Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
◯打撃 パワー スピード 肩 SS守備 / 
傑出した5ツールを秘める大型遊撃手で、A.ロドリゲス(元ヤンキース)に匹敵するポテンシャル。特に弾丸ライナーでスタンドに突き刺すバッティングは圧巻。18年は19歳にして2Aで16本塁打・OPS.862・16盗塁をマーク。遊撃守備も平均以上の評価。同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。

2.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◎コマンド チェンジアップ / ◯奪三振 速球 体格 / △耐久性 カーブ
TJ手術から復帰するとA+/2Aで17先発して防御率2.10・K/9=12.0・BB/9=0.8と支配的な投球。94マイル前後のノビあるフォーシームを高低にきっちりコマンドし、マイナーNo.1と評されるチェンジアップで三振の山を築く。70マイル台のカーブは平均以下のため第3球種を磨く必要がある。春季トレーニングでの好投が認められ開幕ローテーション入りを果たした。

3.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型 
17年ドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。

4.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 2B守備 アプローチ / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。スピードを平均レベルまで落としたJ.アルトゥーベ(アストロズ)。5-9/185と小柄だがバレルゾーンに打球を量産し、昨季3Aで8ホーマー・30二塁打(OPS.845)をマーク。マイナーで2年連続12%以上の四球率を記録するなどアプローチも優秀。

5.フランシスコ・メヒア(C/3B)/Francisco Mejia
◯打撃 肩 / △C守備 アプローチ パワー
16年にはマイナーで50試合連続安打を記録した強打の捕手。ハンドアイコーディネーションに優れバレルゾーンに打球を量産することができる。3Aでは14ホーマー・30二塁打・OPS.809をマーク。しかし早打ちのアプローチのため、メジャーでは21試合で三振率29%と苦しんだ。守備では強肩だが捕球面が発展途上。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 健康面 コマンド
キューバから亡命し、16年に1100万ドルでパドレスと契約した逸材。常時93マイル超の速球、スピンレートの高いカーブ、鋭く落ちるチェンジアップはどれも一級品。一方でコマンドと健康面に難あり。昨季は肩の違和感により65イニングの投球にとどまった。

7.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino
◯速球 スライダー 奪三振 運動能力 / △素材型 体格
T.リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。18年はAで17先発して防御率2.16・K/9=10.6・BB/9=2.6。チェンジアップが未熟で対左被OPS.878と左打者に弱い。

8.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 / 
即戦力のイニングイーター。昨季ローテーションに定着したJ.ルチェシーのような働きが期待できる。大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。速球とカッターを両コーナーに集めカウントを稼ぎ、スライダー&チェンジアップで仕留める。18年は2A/3Aで24先発して防御率2.58・K/9=9.1・BB/9=3.1をマーク。

9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers
◯速球 カーブ コマンド / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。17年のU-18杯では日本代表を相手に7回無失点8Kの好投。90-94マイルの速球をコマンドよくゾーンに集め、高めの速球or70マイル台の落差の大きいカーブで仕留める。一般的な高卒投手と異なり、制球が安定している点がプラス材料。

10.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 体格 奪三振 / △変化球 メカニクス
6-8/220の大型右腕。アベレージで94マイル、最速で98マイルに達する速球は威力抜群だが、大柄な体格ゆえフォームの再現性に苦しんでいる。80マイル後半のスライダー&チェンジアップも切れるが、不安定。フォームを固めて長いイニングを安定して投げられるようにしたい。18年はA+/2Aで防御率3.69をマーク。

11.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 チェンジアップ / △コマンド
ローテーション半ばクラスのスペックを持っているが、昨季2A/3Aで28先発して防御率4.80・K/9=7.5・BB/9=2.6とローテーション下位レベルのパフォーマンスにとどまっている。93-95マイルの沈む速球と平均以上のチェンジアップ。コマンドに苦しむシーンが目立つ。

12.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ / △TJ手術明け 体格
16年にD.ポメランツとのトレードで加入。Y.ベンチュラと比較される豪腕候補も、TJ手術によりここ2シーズンは全休。健康であれば最速100マイルの速球とマイナー屈指のパワーカーブ。今シーズンは実戦復帰を目指す。

13.ティルソ・オルネラス(OF)/Tirso Ornelas 
◯パワー アプローチ / △スピード 両翼向き 
芸術的なスイングから25ホーマー相当のポテンシャルが期待される左打者。18歳ながら投手有利なAで8ホーマー・OPS.732をマークした。守備は6-3/200の大柄な体格と肩の強さ、平均以下のスピードからRF向き。もしかすると1Bに移るかもしれない。

14.バディ・リード(OF)/Buddy Reed
◯CF守備 肩 スピード / ✖コンタクト 
身体能力の塊。ゴールドグラブ相当のCF守備に加え、キャノンアームを持ち併せる。打撃はスイッチヒッターだが、コンタクト能力が欠点。A+では79試合で打率.324・12本塁打・OPS.921と打ちまくったが、2Aでは打率.179・1本塁打・OPS.461とコンタクトの脆さを露呈。完成型はK.ブロクストン(メッツ)だろうか。

15.ジョシュ・ネイラー(1B/OF)/Josh Naylor
◯パワー / ×守備走塁
15年ドラフト全体12位指名の大型スラッガー。18年は2Aでキャリアハイを更新する打率.297・17本塁打・OPS.830をマーク。四球率11.1%/三振率12.0%とアプローチ面で大きく向上を辿った。昨季はLFメインでの起用法となったが、5-11/250の体格ではさすがに厳しいだろう。

16.ジェーコブ・ニックス(RHP)/Jacob Nix
◯コマンド 体格 / △奪三振
メジャーでは9先発して防御率7.02・K/9=4.5と通用しなかったが、マイナー通算K/BB=4.11のコマンドからイニングイーターになれる。平均93マイルの速球に落差の大きいカーブ&チェンジアップはローテーション下位クラスとしては十分なスペック。

17.ゼビアー・エドワーズ(SS)/Xavier Edwards
◯スピード SS守備 コンタクト / △パワー 素材型
18年ドラフト全体38位指名。5-10/155の体格から長打はあまり期待できないが、韋駄天と軽快な内野守備が自慢。打撃もシンプルなスイングで多くのコンタクトを生み出し、R/A-では打率.346をマーク。スイッチヒッターである点も含めて将来像はE.ヤングか。

18.ニック・マージェビシウス(LHP)/Nick Margevicius
◯コマンド / ✖球速 
17年ドラフト7巡目ながら18年はA/A+で22先発して防御率3.60・K/9=9.7・BB/9=1.1をマーク。速球は88-91マイル止まりだが、ズバ抜けたコマンドとスピンの利いたカーブが高評価。球威はないがローテーション下位のイニングイーターとして期待。

19.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯パワー スピード / ×アプローチ 素材型 
小柄ながら驚くべきパワーとスピードのコンビネーション。三振率28.6%のアプローチは要改善だが、Aで12ホーマー・OPS.728・49盗塁をマーク。2B守備は平均から平均以下の水準。全体を通して攻守に磨かれる必要がある。

20.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario
◯打撃 スピード 肩 / △パワー / ×素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。CF守備ではガッツ溢れるダイビングキャッチを連発し、走っても18盗塁をマーク。打撃ではバットスピードとコンタクト能力を兼ね備え、18歳にしてAでOPS.722・四球率12.2%をマーク。パワーの向上が課題。

Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano
◎コンタクト / ×素材型 肩
18年はR/A-で打率.366・16K/30BBと打ちまくった。現段階ではパワーはあまりないが、コンタクトスキルは傑出している。スピードも平均以上で15盗塁を決めた。肩の弱さから守備はすでに2Bへ移っているが将来的には堅実な二塁手になれるだろう。

2019年3月28日木曜日

2019 LOS ANGELES DODGERS TOP 20 PROSPECTS

2019 LOS ANGELES DODGERS

TOP 20 PROSPECTS

Alex Verdugo(OF)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.アレックス・バードゥーゴ(OF)/Alex Verdugo
◯打撃 肩 / △メークアップ 両翼向き 
豪快なスイングながら卓越したコンタクト能力で長短打を量産するヒットマシーン。マイナー5年で打率.309。スピードは平均的だが強肩でRF向き。理想形はN.マーケイキスのような「3割15本」をコンスタントに残すRF。一方で緩慢プレーが目立ち、メークアップに不安。

2.キーバート・ルイーズ(C)/Keibert Ruiz
◯打撃 C守備 / △パワー 肩 フリースインガー
攻守オールラウンドな捕手。スイッチヒッターで、中軸を担えるポテンシャルを秘める。18年は19歳にして2Aで打率.268・12本塁打・OPS.728をマーク。四球率6.3%/三振率8%と超積極的なアプローチで出塁率はあまり期待できないため、長打力アップが価値を決める。守備では肩の弱さがネックだが、フレーミング&ブロッキングは優秀。

3.ギャビン・ラックス(SS/2B)/Gavin Lux
◯打撃 メークアップ 守備 スピード /  
21歳ながらツールとスキルを兼ね備えており、C.テイラー(ドジャース)のようなスーパーユーティリティーになれる。18年はA+/2Aで打率.324・15本塁打・OPS.913をマーク。二遊間を中心に守りながら「20-20」も期待できる。

4.ダスティン・メイ(RHP)/Dustin May
◯速球 コマンド カーブ カッター / △チェンジアップ
完成型はJ.デグロム(メッツ)。長身で手足が長く、エクステンションに富んだフォームから93-97マイルの強烈なツーシームを投げ込む。80マイル前半のパワーカーブと80マイル後半のカッターも威力抜群。コマンドも安定していて、18年はA+/2Aで23先発して防御率3.39・K/9=8.3・BB/9=2.0をマーク。

5.トニー・ゴンソリン(RHP)/Tony Gonsolin
◯速球 スライダー スプリット 奪三振 / △コマンド
昨夏はトレード依頼が殺到した右腕。16年ドラフト9巡目の出身だが、18年はA+/2Aで26先発して防御率2.60・K/9=10.9・BB/9=3.0とブレーク。最速100マイルの速球&スライダー&スプリットはいずれもプラスピッチの可能性。コマンドはややばらついている。

6.ウィル・スミス(C/3B)/Will Smith
◯スピード C守備 / △コンタクト
平均以上のスピードを示すアスリート捕手で、内野もこなすユーティリティー性を含めA.バーンズ(ドジャース)2世。打撃の評価は決して高くないが、長打狙いのアプローチに転身しプチブレーク。三振率は27.7%まで上昇したが、2A/3Aで打率.233・20本塁打・OPS.776をマーク。最低限打てればユーティリティー捕手として重宝されるだろう。

7.ケイレブ・ファーグソン(LHP)/Caleb Ferguson
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド チェンジアップ リリーフ向き?
ドラフト38巡目出身だが、筆者は早くから評価していた。18年は2A/3Aで快投を続け、21歳にしてMLBデビュー。リリーフとして49回を投げて防御率3.49・K/9=10.9と活躍した。93-95マイルの速球と落差の大きいカーブのコンビネーションで、バックフットを突ける右打者の方が得意。先発で使ってほしいが、そのためには第3球種を習得する必要があるだろう。

8.デニス・サンタナ(RHP)/Dennis Santana
◯速球 スライダー 奪三振 / △コマンド リリーフ向き?
低めのアングルから93-95マイルのツーシームと切れ味抜群のスライダーで内外を揺さぶる。右打者に対してはツーシームと緩くて大きいスライダーでカウントを稼ぎ、外への速いスライダーで三振を奪う。複雑なメカニクスをしているため、リリーフ向きとの見方が強いがE.ディアズ(メッツ)のようなクローザーポテンシャルを持っている。

9.ミッチェル・ホワイト(RHP)/Mitchell White
◯速球 カッター 奪三振 運動能力 / △チェンジアップ
調子のばらつきが大きいが、92-97マイルの速球、80マイル後半のカッター、縦に大きく割れるカーブのコンビネーションはエースポテンシャル。18年序盤は制球に苦しんだが、7月1日以降はBB/9=1.60と克服。19年シーズンのブレークに注目。

10.ジーター・ダウンズ(SS/2B)/Jeter Downs
◯打撃 肩 / △2B向き? 素材型
17年ドラフト全体32位の20歳。オフにY.プイグらとのトレードでレッズから移籍。小柄ながらパワーとアベレージを両立した打者になり得るポテンシャルの持ち主。18年はAで打率.257・13本塁打・OPS.753をマーク。守備は平均レベルの2B/3Bになれるだろう。

11.DJ ピータース(OF)/DJ Peters
◯パワー 肩 アプローチ / ×コンタクト
見た目もフォロースルーもそっくりなことからJ.ワース(元ナショナルズ)と比較されている右の長距離砲。20-80スケールで80評価のパワーが武器で、18年は2Aでリーグトップの29本塁打をマーク。見極めはOKもゾーン内の空振りが目立ち、打率.233/三振率34.3%とコンタクトが課題。

12.ディエゴ・カルタヤ(C)/Diego Cartaya
◯C守備 肩 打撃 / △スピード パワー 素材型
昨夏250万ドルで契約したベネズエラ人。同じくベネズエラ出身のS.ペレス(ロイヤルズ)のようなオールスター捕手になれる逸材。10代にして滑らかで柔らかいフレーミングと機敏なフットワークをマスターしており、野球IQも高い。打撃は広角にライナーを弾き、アプローチの評判も良い。

13.ジョシア・グレイ(RHP)/Josiah Gray
◯速球 / △素材型 チェンジアップ
Y.プイグのトレードでレッズから加入。91-95マイルの速球でズバズバとゾーンを突く。昨季はRで12先発して防御率2.58・K/9=10.1・BB/9=2.9をマーク。スライダーはスラーブ気味だが空振りが取れる。チェンジアップを磨くことができればローテーション半ばポテンシャル。

14.マイケル・グローブ(RHP)/Michael Grove
◯速球 スライダー / △チェンジアップ TJ手術明け
18年ドラフト2巡目のカレッジ右腕。TJ手術によりドラフトイヤーを全休したが、今季は開幕に間に合う見込み。健康であれば92-96マイルの範囲でシュート気味、カット気味の速球を投げ分け、落差の大きいスライダーで仕留めるパワーピッチャー。最低でもブルペンとしてやっていけるだろう。

15.ヤディアー・アルバレス(RHP)/Yadier Alvarez
◯速球 スライダー / ✖コマンド 素材型
キューバから亡命し、15年に1600万ドルで契約した逸材。最速100マイルの速球とプラス評価のスライダーはパワフルだが、制球に乏しいため結果を出せていない。18年は2Aで防御率4.66・K/9=9.7・BB/9=8.0と振るわず。ボール単体は素晴らしいだけに、フォームを固めて制球アップに努めてほしい。

16.コナー・ウォン(C/2B)/Connor Wong
◯スピード パワー / ×コンタクト 
大学途中まではSSをやっていたが、捕手へコンバートした経歴をもつ。運動能力は高いが、捕手経験が浅いためスローイング&ブロッキングは発展途上。打撃はA+で19ホーマー・OPS.831とパワフルな内容も、変化球の対応に課題があり三振率32%は黄色信号か。

17.ジェーコブ・アマヤ(SS)/Jacob Amaya
◯打撃 / △守備走塁 パワー
17年ドラフト11巡目の高卒選手。バットコントロールに優れ、バレルゾーンに打球を量産することができる。18年はRで打率.346・OPS1.00と打ちまくったが、その後AではOOS.696と調子を落とした。足も肩も平均的だが、野球IQの高さで補っている。二遊間のレギュラーとして期待。

18.エドウィン・ウセタ(RHP)/Edwin Uceta
◯チェンジアップ コマンド / △フライボーラー 体格  
90-92マイルの速球と緩いスライダーでゾーンを積極的に攻め、平均以上のチェンジアップで三振に仕留める。フライボーラーかつ球威も傑出しているわけではないため、被本塁打は多い。また、6-0/155と体も大きくなく、先発投手としては耐久性に不安。

19.ブレイドン・フィッシャー(RHP)/Braydon Fisher 
◯速球 体格 / △素材型
18年ドラフト4巡目の高卒右腕。ドラフトイヤーに最速96マイルまで速球が成長。6-4/180と身体的な伸びしろも十分残っている。野手としても評価されていたアスリートで、フォームの再現性も◎。Rでは22イニングを投げて防御率2.05をマークした。

20.オマー・エステべス(2B)/Omar Estevez
◯打撃 / △守備走塁
滑らかなスイングから広角に打ち分けるヒットマシーン。18年はA+で打率.278・15本塁打・OPS.792をマーク。リーグトップの43二塁打を放つなどバレルゾーンに打球をコントロールできる。ツールに乏しく守備走塁は平凡だが、D.ボート(カブス)のような攻撃型ユーティリティーになれるだろう。

Plus One Prospect
カルロス・リンコン(OF)/Carlos Rincon
◯パワー / ×コンタクト  
豪快なパワーが魅力のヒッティングプロスペクト。Aでは81試合で打率.226・7本塁打・OPS.689だったが、A+昇格後は29試合で打率.327・15本塁打・OPS.843と打ちまくった。守備走塁は並なため、打ち続けるしかない。

2019年3月13日水曜日

2019 COLORADO ROCKIES TOP 20 PROSPECTS

2019 COLORADO ROCKIES

TOP 20 PROSPECTS

Brendan Rodgers(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ブレンダン・ロジャース(SS/2B)/Brendan Rodgers
◎打撃 / ◯パワー 肩 / △2B向き?
MIF離れの傑出した打撃能力を有し、18年は2Aで打率.275・17本塁打・OPS.835をマーク。3A昇格後は19試合でOPS.554に終わりメジャーデビューはお預けとなった。SSとして十分な守備力を有するが、平均的なスピードから2B向きとの見立てだ。DJ.ラメイヒューの穴埋めが期待される。


2.コルテン・ウェルカー(3B)/Colton Welker
◯打撃 3B守備 肩 / △スピード アプローチ
スカウトやマイナーのコーチからは若き日のN.アレナドと比べられる攻守揃った三塁手。プロスペクト時代のアレナド同様に長打力と選球眼を不安視されているが、A+で打率.333・13本塁打・OPS.872は立派。3B守備も平均以上。

3.ギャレット・ハンプソン(2B/SS)/Garrett Hampson
◯アプローチ コンタクト スピード / △パワー 2B向き?
B.ゾブリストにスピードを足したような選手で、スーパーユーティリティーになれる。18年は2A/3Aで打率.311・10本塁打・36盗塁をマークし、メジャーでも24試合に出場した。今季はFA移籍したDJ.ラメイヒューに代わって開幕二塁のスタメンが見込まれている。

4.ピーター・ランバート(RHP)/Peter Lambert
◯4球種 コマンド スタミナ / △奪三振
4球種をストライクに集めるコマンドが最も評価されており、優秀なイニングイーターになれるだろう。18年は2A/3Aで26先発して防御率3.28・K/9=6.5・BB/9=1.6をマーク。速球は90マイル前半だが、抜群のコマンドで四隅を突き、打者に的を絞らせない。

5.タイラー・ネビン(3B)/Tyler Nevin
◯打撃 / △1B向き? 肩 スピード 耐久性
父フィルはメジャーで14年間プレーした元大リーガー。父と同じく強打の三塁手として期待されており、パワーと選球眼を兼ね備える。18年はA+で打率.328・13本塁打・OPS.889をマーク。フットワークが乏しく3Bとしては疑わしいが、1B守備は平均以上の評価。

6.ライアン・ロリソン(LHP)/Ryan Rolison 
◯コマンド / △素材型
18年ドラフト1巡目。昨季チームのローテーションに定着したK.フリーランドのようなイニングイーターになれる。滑らかで再現性の高いフォームから91-93マイルの速球を完璧にコマンドする。Rでは29回を投げて防御率1.86・K/9=10.5・BB/9=2.5をマークした。


7.グラント・ラビン(1B)/Grant Lavigne
◯打撃 パワー 1B守備 / △スピード 素材型
18年ドラフト1巡目補完指名の高卒一塁手。00年代初めにロッキーズで活躍したT.ヘルトンのようにゴールドグラブとシルバースラッガーの両獲りが狙える大器。Rでは59試合で打率.350・9本塁打・OPS.996と圧巻のデビュー。

8.ライアン・ビレイド(SS)/Ryan Vilade
◯打撃 肩 / △スピード SS守備 素材型
強烈なスイングが武器の高卒SSで、リスト1位のロジャースのような選手に成長することが期待されている。18年はAでISO.094と長打不足だったが、投高のリーグで打率.274・四球率9.8%は及第点。ロジャース同様にスピードが平均的で、SSに残れるかが評価を左右する。

9.ライリー・パイント(RHP)/Riley Pint
◎速球 / ◯変化球 / ×コマンド フォーム 素材型
16年ドラフト全体4位の大器。最速102マイルを叩き出す豪腕も、制球難が致命的。カーブ、チェンジアップも平均以上のボールなだけにフォームを改善して安定感を磨きたいところ。18年は故障により8.1回のプレーにとどまった。実績0でプロ4年目のシーズンを迎える。

10.ライアン・カステラーニ(RHP)/Ryan Castellani
◯速球 3球種 / △コマンド
M.シャーザー(ナショナルズ)のクローンとも評される右腕。シャーザーそっくりなフォームから平均以上の3球種を投げ分ける。コマンドの甘さから18年は2Aで防御率5.49・BB/9=4.7と壁にぶつかった。プロ入りしてから15-17年は3年連続でK/9=7.5オーバー、BB/9=2.7以下と安定していただけに、今季の巻き返しに期待したい。

11.テリン・バブラ(SS)/Terrin Vavra
◯アプローチ / △パワー
父ジョーは過去にツインズでベンチコーチを務めていた人物で、幼いころからメジャーリーガーに囲まれた環境に身を置いていた。アプローチのよいギャップヒッターで、平均的な守備力も合わせてユーティリティー向き。A-ではOPS.863のデビュー。

12.ヘズス・ティノコ(RHP)/Jesus Tinoco
◯速球 / △コマンド リリーフ向き?
常時93-95マイル、最速97マイルの速球はパワフルで、カーブ&スライダーも空振りが取れる。しかし、目一杯腕を振って投げる投球フォームと荒っぽいコマンドからリリーフ向きとの見立てが強い。18年は2Aで26先発して防御率4.79・K/9=8.4・BB/9=2.4をマークした。

13.ブレット・ボスウェル(2B)/Bret Boswell
◯スピード 打撃 / △パワー 肩 
22歳でドラフト指名と遅咲きだったが、18年はA/A+で打率.296・27本塁打・OPS.874とブレーク。強肩を生かした2B守備もカバー範囲が広く、攻撃型ユーティリティーとして注目。2A未到達にしてすでに24歳という年齢面がネック。

14.ヨナサン・ダザ(OF)/Yonathan Daza
◯スピード コンタクト CF守備 / ×パワー
J.ラガレスのような守備型CF。ベストツールのスピードを生かした広大な守備範囲に加え、肩も非常に強い。打撃はパワーレスだがコンタクトが得意で、2Aで打率.306・4本塁打・OPS.792をマーク。第四の外野手として重宝されるだろう。

15.リコ・ガルシア(RHP)/Rico Garcia
◯3球種 / △体格 年齢
すでに25歳と高齢な上、5-11/190と先発としては体も小さいが、18年はA+/2Aで26先発して防御率2.96・K/9=8.7・BB/9=2.3と安定した投球を披露した。近年球速を伸ばし、平均92マイル/最速96マイルまで上昇。3球種揃っておりイニングイーターとして期待。

16.ジャスティン・ローレンス(RHP)/Justin Lawrence
◯速球 奪三振 / △コマンド
クローザーポテンシャル。サイドハンドから97-100マイルのシンカーと大きく曲がるスライダーのコンビネーション。18年はA+で55試合に登板して防御率2.65・K/9=10.3・GB%=63.2%をマーク。球威は文句無しだが、BB/9=4.5と制球は磨く必要がある。

17.リード・ハンフリーズ(RHP)/Reid Humphreys
◯速球 奪三振 / △コマンド
セットアップ以上のリリーバーになれる球威が魅力。最速で97-98マイルに達する速球と90マイルのカッターを主体に80マイル前半のスライダー&チェンジアップも交える。18年はA+/2Aで42試合に登板して防御率2.03・K/9=13.1をマークした。

18.ライアン・フェルトナー(RHP)/Ryan Feltner
◯速球 / △リリーフ向き?
18年ドラフト4巡目。常時94マイルの速球はコンスタントに97マイルを計測する。第2球種はチェンジアップで、スライダーは要改善。Rでは30.2回/39K/4BB/防御率0.88をマーク。制球を磨き続けることができれば先発としての可能性も見えてくる。

19.ジョシュ・フエンテス(3B)/Josh Fuentes
◯打撃 / △アプローチ スピード
四球率3.6%とフリースインガーながら18年は3Aで打率.327・14本塁打・OPS.871をマークし、リーグのMVPを獲得。四球率3.6%とフリースインガーな点も含め、いとこであるN.アレナド(ロッキーズ)と共通点が多い。とはいえ、アレナドもマイナー時代はフエンテスよりも優秀なK/BBを残しており、アプローチ面がネック。

20.サム・ヒリアード(OF)/Sam Hilliard
◯スピード パワー 肩 / ×コンタクト
6-5/225の恵まれた体格に「20-20」も可能なパワー&スピードを秘める。投手としても注目を集めた強肩はRFに適任。18年は2AでOPS.716をマークしたが、三振率31.2%のアプローチは赤信号。平凡なコンタクト面からプラトーン止まりだろう。

Plus One Prospect
ニコ・デルコラッティ(OF)/Niko Decolati 
◯スピード パワー / ×コンタクト
18年ドラフト6巡目。大学ではSSを守っていたが、プロ入り後に即外野手へコンバート。コンタクトは未熟だが、パワー&スピードはハイレベル。Rでは打率.327・11本塁打・17盗塁・OPS.947をマーク。メークアップも高評価。

2019年3月11日月曜日

2019 ARIZONA DIAMONDBACKS TOP 20 PROSPECTS

2019 ARIZONA DIAMONDBACKS

TOP 20 PROSPECTS

Jasrado Chisholm(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ジャスラード・チズホルム(SS)/Jasrado Chisholm
◯パワー スピード / ✖素材型 コンタクト エラー
「20-20」への期待高まる大型SS。18年はA/A+で打率.272・25本塁打・OPS.842とブレークを飾った。SS守備もポジションに残れる資質を示している。しかし攻守に荒削りで磨かれる必要がある。打撃では三振率29.7%のコンタクト面、守備では111試合/27失策と安定感に欠ける。

2.ジョン・ダプランティアー(RHP)/Jon Duplantier
◯速球 変化球 体格 コマンド 奪三振 / △耐久性
エースに必要な資質を全てそろえている。6-4/225の体格から90マイル中盤の速球を主体に、パワフルな変化球を織り交ぜる。中でも左打者の膝元に食い込む80マイル後半のスライダーは強烈。18年は2Aで14先発して防御率2.69をマーク。唯一にして最大の欠点は故障が多いこと。

3.クリスチャン・ロビンソン(OF)/Kristian Robinson
◯スピード パワー / △RF向き? 素材型
17年に契約金255万ドルでプロ入りしたバハマ出身のプロスペクト。豪快なパワーとスピードを備えたツール面の評価が高く、CFに残れればアンドリュー・ジョーンズと比べるスカウトも。18年はRで57試合に出場して打率.279・7本塁打・OPS.791と十分アピールに成功した。

4.テイラー・ウィデナー(RHP)/Taylor Widener
◯速球 奪三振 / △リリーフ向き?
92-95マイルの速球、スライダー、チェンジアップはいずれも空振りの取れるボールで、18年は2Aでリーグ最多の176K、リーグ2位の防御率2.75をマークする好投。制球も安定しているが、力んで投げるフォームと小柄な体格からスタミナ面に不安。リリーフ向きと見るスカウトが多い。

5.ドールトン・バーショー(C)/Daulton Varsho
◯スピード 打撃 / △肩 
父ゲリーはMLBで8年間プレーした元メジャーリーガー。捕手離れしたしたアスリートタイプで、スピードの評価は平均以上。一方で捕手としては肩が弱く、外野手や二塁手として評価するスカウトも。A+では11ホーマー・OPS.842をマーク。将来像はA.バーンズ(ドジャース)と重なる。

6.ジェーク・マッカーシー(OF)/Jake McCarthy
◯スピード コンタクト CF守備 即戦力 / △パワー 肩
18年ドラフト全体39位。「パワーに疑問も攻守に磨かれたCF」という点はドラフト時のA.J.ポロック(現ドジャース)と重なる。A-ではOPS.820・20盗塁と安定したデビューを飾った。フロアーは高く、最低でも第四の外野手にはなれるだろう。

7.ジェラルド・ペルドモ(SS)/Geraldo Perdomo
◯コンタクト SS守備 / △パワー 素材型
チズホルムやロビンソンほどの天井はないが、完成度では上。SSとして申し分ない守備力に平均以上のコンタクト能力、優れた走塁技術を兼ね備える。18年はR/A-で57試合に出場して打率.322・4本塁打・24盗塁・OPS.897をマークした。

8.アレク・トーマス(OF)/Alek Thomas
◯コンタクト スピード CF守備 / △素材型 パワー 肩
18年ドラフト2巡目。小柄だが走攻守に磨かれており、A.イートン(ナショナルズ)やB.ガードナー(ヤンキース)と比較されている外野手。18年はRで打率.333・2本塁打・OPS.858をマーク。現段階ではパワーレスだが、将来的には10-15ホーマーは可能と見るスカウトも。

9.ブレイズ・アレクサンダー(SS)/Blaze Alexander
◯肩 / △素材型 コンタクト
18年ドラフト11巡目の高卒SS。キャノンアームの持ち主で運動能力も高いが、スピードは平均的なため2Bや3Bに移る可能性もある。打撃は空振りは多いがパンチ力があり、J.J.ハーディ(元オリオールズ)やC.テイラー(ドジャース)のような将来像が見込まれる。

10.メリル・ケリー(RHP)/Merrill Kelly
◯5球種 コマンド / △伸びしろ
メジャー経験はないが15-18年は韓国球界でプレーし、ここ2年は続けて防御率トップ10入りを果たした。5球種でストライクゾーンを揺さぶり、速球は最速97マイルを計測。KBO入り後に覚えたカッターが効果的だった。今オフに2年550万ドルで米球界復帰。ローテーション5番手として期待される。

11.テイラー・クラーク(RHP)/Taylor Clarke
◯コマンド 3球種 / △フライボーラー
球威は傑出してないが、安定した3球種でコマンドよくゾーンを攻めるイニングイーター。ストライク先行の投球術に加え、スタミナも豊富。18年は3Aでキャリアハイとなる152回を投げて防御率4.03・K/9=7.4・BB/9=2.6をマークした。フライボーラーである点は気掛かり。

12.アンディ・ヤング(2B)/Andy Young
◯パワー / △守備走塁
今オフにP.ゴールドシュミットのトレード相手の一人として加入。打撃に関しては申し分なく、18年はA+/2Aで打率.289・21本塁打・OPS.858をマークした。しかし守備走塁は平凡で、昨季カブスでデビューしたD.ボートのような攻撃型ユーティリティーが適任か。

13.エミリオ・バルガス(RHP)/Emilio Vargas
◯速球 奪三振 / △コマンド リリーフ向き? 
スピンレートの高い90マイル中盤の速球が武器。18年はAでリーグトップとなる防御率2.50・140奪三振をマーク。変化球やコマンドは発展途上だが、平均レベルまで向上が見込まれている。球威を活かすためにリリーフ向きと見る声も多いが、チームは先発として育てていく予定。

14.ペイビン・スミス(1B)/Pavin Smith
◯打撃 アプローチ コンタクト / △パワー / ✖スピード
17ドラフト全体7位指名も、18年はA+打率.255・11本塁打・OPS.735と平凡なパフォーマンス。評価を一気に落とした。スイングは美しいが一塁手という点を考慮すればもっと長打が欲しいところ。1B守備も平均レベルなので打って評価を上げるしかない。

15.マット・テイボー(RHP)/Matt Tabor
◯コマンド / △奪三振 素材型
昨年のドラフト3巡目高校生。球威は傑出していないが、滑らかな投球フォームと配球の巧さからDバックス傘下出身のC.アンダーソン(現ブルワーズ)と比較されている。18年はA-で14先発して防御率3.26をマーク。K/9=6.8止まりだったが、BB/9=1.9と制球は良かった。

16.ドリュー・エリス(3B)/Drew Ellis
◯パワー 3B守備 / ✖スピード
17年ドラフト2巡目。豪快なパワーが武器だが、コンタクトに課題がありレギュラーよりも対左のプラトーン向きか。18年はA+で打率.246・15本塁打・OPS.760とパッとしない成績だったが、50%近いフライボール%と四球率10.4%のアプローチ、平均以上にまで向上した3B守備はプラス材料。

17.ヨアン・ロペス(RHP)/Yoan Lopez
◯速球 奪三振 / △コマンド
15年に800万ドルで入団の大器も、環境面に適応できず一時は引退を決心したがリリーフ投手として復活。18年は2Aで45試合に登板して防御率2.92・K/9=12.7とブレークを果たし、メジャーでも10試合に登板。支配的なリリーバーになれる。

18.バディ・ケネディ(3B)/Buddy Kennedy
◯打撃 / △3B守備
パワーは10HRレベルだが、アプローチよくギャップを破る打撃技術は優秀。Rでは打率.327・4本塁打・OPS.861をマーク。守備走塁は平均的で、将来は内外野コーナーをこなすベンチ要員が適任だろう。

19.ライアン・ウェイス(RHP)/Ryan Weiss
◯速球 3球種 / 
18年ドラフト4巡目。6-4/210の体格から常時92-93マイル、最速96マイルの角度ある速球を投げ込む。球種のレパートリーも豊富で、R/A-では30.1回を投げて防御率3.86・K/9=8.6・BB/9=0.9をマーク。ローテーション4-5番手のポテンシャル。

20.マット・マーサー(RHP)/Matt Mercer
◯速球 奪三振 / △コマンド リリーフ向き?
18年ドラフト5巡目。最速97マイルのスピンレートの高い速球は威力があり、高めに集めて空振りが取れる。加えてカーブ、チェンジアップもプラスピッチになる可能性を秘めている。制球の甘さと力んで投げるメカニクスからブルペン転向が目されているが、A/A-では防御率3.10・K/9=11.7と好デビュー。

Plus One Prospect
ケビン・クロン(3B/1B)/Kevin Cron
◯パワー / ×守備走塁
エンゼルスやレイズでプレーしたC.J.クロンの弟。兄と同じく打撃専門の選手で、18年は3Aで打率.309・22本塁打・OPS.921をマークした。昨季は3Bと1Bを半々ずつ守ったが、メジャーでは兄と同じく1B専門になるだろう。

2019年3月10日日曜日

2019 ST. LOUIS CARDINALS TOP 20 PROSPECTS

2019 ST. LOUIS CARDINALS

TOP 20 PROSPECTS

Alex Reyes(RHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.アレックス・レイエス(RHP)/Alex Reyes
◎速球 / ◯カーブ 奪三振 / △リリーフ向き? / ×コマンド
TJ手術により17年は全休、18年もメジャー/マイナーで計27イニングのプレーにとどまった。健康であれば100マイル超の速球とパワーカーブの強烈なコンビネーション。しかし、コマンドに難があり、ブルペンが適任との声もある。

2.ノーラン・ゴーマン(3B)/Nolan Gorman
◯パワー / △コンタクト スピード
18年ドラフト1巡目。高校生対象のホームラン競争で優勝経験のある飛ばし屋。空振りは多いが、パワーは30ホーマー相当で、R/Aでは17ホーマー・OPS.949と目立ったパフォーマンス。すでにガッシリとした体型だが、3Bに残れるとの見立て。

3.ダコタ・ハドソン(RHP)/Dakota Hudson
◯速球 スライダー グラウンドボーラー / △奪三振 コマンド
インステップ気味のフォームから繰り出される最速97マイルの速球は威力抜群で、変化球も多彩に扱える。18年は3Aで19先発して防御率2.50と好投。しかしマイナー3年でK/9=6.5とスペックの割に奪三振は少なく、メジャーでも27.1回を投げて防御率2.63も、K/9は6.3止まり。少ないサンプルだがGB%=68.3%は好印象。

4.エレウリス・モンテロ(OF)/Elehuris Montero
○打撃 パワー / △スピード 3B守備  
強靭なフィジカルをもったパワーヒッター。昨季はA/A+で打率.315・16本塁打・OPS.875をマークし、AのリーグMVPに輝いた。守備では平均以上の強肩の持ち主だが、大柄な体格ゆえにフットワークと守備範囲に難があり、三塁手としては平均以下の見立てだ。

5.レーン・トーマス(OF)/Lane Thomas 
◯パワー スピード CF守備 / △コンタクト
走攻守に平均以上で、「パワーを足したH.ベイダー(カージナルス)」のような選手。132試合/134三振とコンタクトは荒いが広角にホームランが打て、2A/3Aで打率.264・27本塁打・OPS.823をマーク。CFとしても平均以上の守備力。

6.アンドリュー・ニズナー(C)/Andrew Knizner
◯コンタクト 肩 / △パワー C守備 フリースインガー
完成度の高い打撃が武器の攻撃型捕手。パワーはあまりないが、2A/3Aで打率.313・7本塁打・OPS.798をマークする活躍でライバルのC.ケリーをトレードで追いやった。Y.モリーナの後継者として期待されるが、捕手守備は発展途上。

7.ジョン・トーレス(OF)/Jhon Torres
◯パワー 強肩 / △素材型 RF向き 
昨夏トレードで加入の18歳。リスクは高いが天井の高いプロスペクトで、6-4/199の体格に恵まれたパワーと強肩を備える。18年はRで44試合に出場して打率.321・8本塁打・OPS.933をマーク。上手く育てばレギュラーRFになれるポテンシャル。

8.ジェネシス・カブレラ(LHP)/Genesis Cabrera
◯速球 奪三振 / ✖コマンド フォーム 
体は大きくなく線も細いが、荒々しいフォームから最速98マイルの速球を投げ込む剛腕。パイレーツの守護神F.バスケスと比較されている。第2球種のスライダーも切れるが、リリースが安定せずコマンドに難がある。18年は2A/3Aで25先発して防御率4.17・K/9=9.5・BB/9=4.6をマーク。

9.ライアン・ヘルスリー(RHP)/Ryan Helsley
◯速球 / △コマンド リリーフ向き?
T.ローゼンタールと比較されている剛腕で、リリーフに回れば即戦力との呼び声高い。最速100マイルの速球、カッター、チェンジアップはいずれも空振りが取れる。18年はR/2A/3Aで13先発して防御率3.97・K/9=10.5・BB/9=4.1をマーク。コマンドは平凡。

10.エドムンド・ソーサ(SS)/Edmundo Sosa
◯SS守備 / △パワー 
長打力は限られているが、コンパクトに左右へ打ち分ける打撃と平均以上のSS守備が自慢。過去にはカージナルスでもプレーしたD.デスカルソのようなユーティリティーになれるだろう。18年は2A/3Aで12本塁打・30二塁打と長打力開眼の兆し。

11.マルコム・ヌネス(3B)/Malcom Nunez
◯パワー / △素材型 / ✖スピード 3B守備
打力はすでに怪物レベル。日本で開催されたU-15杯ではキューバ代表の優勝に大きく貢献。昨季は17歳にしてDSLで打率.415・13本塁打・OPS1.27と打ちまくった。一方で5-11/205と体格は完全に出来上がっており、機敏さもないため3B守備には厳しい評価。

12.ディラン・カールソン(OF)/Dylan Carlson
◯パワー アプローチ /△素材型 両翼向き
16年ドラフト1巡目。出塁率の高さとパワーポテンシャルを期待されており、A+では19歳にしてリーグ平均よりも40ポイント高いOPS.731をマークした。足はあまり速くないため、守備はコーナー向きと見られており、将来像は対右のプラトーン要員もしくは外野両翼のレギュラーだろう。

13.ダニエル・ポンセデレオン(RHP)/Daniel Poncedeleon
◯速球 奪三振/ △コマンド リリーフ向き?
昨季は3Aで18先発して防御率2.24・K/9=10.3・BB/9=4.7と好投。メジャーデビューも果たし、33回を投げて防御率2.73をマークした。常時93-94マイルの速球を主体にカッター、チェンジアップも空振りが奪える。ローテーション5番手/ロングリリーフ向きとの評価。

14.トミー・エドマン(SS/2B)/Tommy Edman
◯スピード コンタクト / ✖パワー
俊足巧打のスイッチヒッターで、18年は2A/3Aで打率.301・30盗塁をマーク。パワーはないがコンタクト重視のアプローチで左右に打ち分ける。守備は二遊間を堅実にこなせ、チームの所属のG.ガルシアのようなユーティリティーになれるだろう。

15.ランディ・アロザレナ(OF)/Randy Arozarena
◯スピード / △パワー アプローチ
リードオフポテンシャルを示すキューバ出身プロスペクト。平均以上のスピードが武器で、打撃はギャップヒッター。18年は2A/3Aで打率.274・12本塁打・OPS.792をマークも、レギュラーに定着するには選球眼を磨く必要がある。外野3ポジションを守れる。

16.ホゼ・アドリス・ガルシア(OF)/Jose Adolis Garcia
◯パワー スピード 肩 /  ✖コンタクト アプローチ
16年には読売ジャイアンツでもプレーしたキューバ出身プロスペクト。フリースインガーで打撃の確実性には欠けるが、ズバ抜けたパワーとスピードを兼ね備えている。18年は3Aで打率.256・22本塁打・OPS.781をマークし、メジャーデビューも経験。

17.ジャスティン・ウィリアムズ(OF)/Justin Williams
◯パワー 肩 / △両翼向き
T.ファムとのトレードで昨夏加入。パワーが武器の左打者。昨季は3AでOPS.685と苦しんだが、トレードを機にスイングを改造中。大柄な体格に比して機敏に動け、外野両翼の守備も悪くない。昨季は正確な送球で18個の補殺を記録。最低でも第四の外野手になれるとの見立てだ。

18.ラモン・ウリアス(IF)/Ramon Urias
◯コンタクト / △パワー スピード
ルイス・ウリアス(パドレス)の兄。13-17年までメキシカンリーグでプレーしていたが、18年3月にカージナルス傘下入り。小柄で長打力は限られているが、アプローチ良く左右へ打ち分けるギャップヒッター。2Bを中心に内野全般をこなすユーティリティー向きのポテンシャル。18年は2A/3Aで打率.300・13本塁打・OPS.872をマーク。

19.グリフィン・ロバーツ(RHP)/Griffin Roberts
◎スライダー / △コマンド リリーフ向き?
18年ドラフト全体43位。90マイル中盤の速球と18年ドラフティー最高と評されるスライダーのコンビネーションはパワフル。力みの入ったフォームと平凡なコマンドから先発適性に疑問。また、オフには禁止薬物の使用が発覚し、開幕から50試合の出場停止が決まっている。

20.スコット・ハースト(OF)/Scott Hurst
◯スピード 肩 CF守備 / △パワー 
17年ドラフト3巡目指名。平均以上のスピード&強肩を備えた運動能力の高いCF。スカウトからはパワーポテンシャルを不安視されているが、R/A/A+で打率.312・4本塁打・OPS.836をマークしている。第四の外野手として重宝されるだろう。

Plus One Prospect
スティーブン・ギングリー(LHP)/Steven Gingery 
◯コマンド チェンジアップ / △球速 TJ手術明け
ドラフトイヤーをTJ手術により棒に振ったが、ドラフト4巡目で入団。速球は90マイル前後だが、ブレーキの利いたチェンジアップを武器にタイミングを崩す。健康を取り戻せればマリナーズでローテーション投手に定着したマルコ・ゴンザレスのようになれる。

2019年3月2日土曜日

2019 PITTSBURGH PIRATES TOP 20 PROSPECTS

2019 PITTSBURGH PIRATES

TOP 20 PROSPECTS

Mitch Keller(RHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ミッチ・ケラー(RHP)/Mitch Keller
◯速球 カーブ コマンド 体格 / 
G.コール、J.タイオンに次ぐ次期エース候補。長身から90マイル中盤の沈む速球とパワーカーブを低めに投げ下ろすパイレーツ好みの投球スタイル。18年はA+/2A/3Aで25先発して防御率3.48・K/9=8.5・BB/9=3.5をマーク。

2.ケブライアン・ヘイズ(3B)/Ke'Bryan Hayes
◯打撃 肩 スピード 3B守備 / △パワー
父チャーリーはMLB通算144ホーマーの元メジャーリーガー。プロ入り後に脂肪を落とし筋肉を増やす肉体改造に成功。運動能力が向上し、3B守備はゴールドグラブ候補と評されるほど。打撃はライナーを量産し、2AでOPS.819・7ホーマーをマーク。

3.オニール・クルーズ(SS)/Oneil Cruz
◯パワー 肩 / △コンタクト  
6-6/175と体格に恵まれており、ズバ抜けたパワーポテンシャルを秘める。Aでは打率.286・14本塁打・OPS.831と才能の片鱗を披露した。長打力を安定して発揮できるようにアプローチを磨く必要がある。守備は大柄な体格に比して動け、SSでもプレー可能との評価も、将来的には3BやRFに転向することが予想される。

4.コール・タッカー(SS)/Cole Tucker
◯スピード SS守備 / △パワー
運動能力抜群の遊撃手。守備範囲と肩の強さを兼ね備え、平均以上のSSディフェンダーとの評判。打者としては今のところギャップヒッター止まりだが、平均以上のスピードを生かして33長打・35盗塁をマーク。18年は2Aで1年間プレー。前半は苦しんだが、7月以降はOPS.772・四球率12.1%と上向きで、AFLではOPS.899をマーク。

5.トラビス・スワゲーティ(OF)/Travis Swaggerty
◯打撃 スピード CF守備 / △パワー
18年ドラフト全体10位指名のカレッジ選手。A.ベニンテンディ(レッドソックス)と比較されるオールラウンドプレーヤーで、大学米国代表でも活躍。A-/Aでは打率.239・OPS.705と低調なデビューも、長く1番センターを務められるとの見立てだ。

6.キャルビン・ミッチェル(OF)/Calvin Mitchell
◯アプローチ 打撃 / △守備走塁 
19歳離れした滑らかなスイングはM.ブラントリー(インディアンス)を彷彿とさせる。18年はAで打率.280・10本塁打・OPS.771をマーク。アプローチよく広角にライナーを量産し、パワーも向上が見込まれる。しかし守備走塁は平均以下の評価で、昇格するには打ち続けるしかない。

7.ケビン・クレイマー(2B)/Kevin Kramer
◯打撃 / △肩 アプローチ
元々は巧打の二塁手だったが、フライボール革命を取り入れて別人に変貌。18年は3Aで打率.315と高打率を維持しながらキャリアハイとなる15本塁打・35二塁打をマーク。9月にメジャーデビューを果たした(37打席/20三振と不安を露呈)。2B守備は平均以下で打ち続けるしかない。

8.ケビン・ニューマン(SS)/Kevin Newman
◯コンタクト 即戦力 / ×パワー
即戦力で堅実なSSレギュラーになれるだろうが、インパクトを残せるかは微妙なところ。ヒットツールは20-80スケールで60評価もパワーレスが致命的。18年は3Aで打率.300・2本塁打・30二塁打をマークしたが、メジャーでは97打席でOPS.478に終わった。

9.ブライアン・レイノルズ(OF)/Bryan Reynolds
◯打撃 スピード / △両翼向き? 肩  
走攻守に磨かれており、マイナー屈指のソリッドプレーヤーとの評判。理想の4番手外野手になれるだろう。コンパクトなスイングで両打席からヒットを量産し、2Aで打率.302・7本塁打・OPS.819をマーク。守備もCFとしてプレー可能なライン。

10.ジェーソン・マーティン(OF)/Jason Martin
◯スピード 打撃 / △LF向き?
走攻守のバランスがよく、少なくとも第四の外野手にはなってくれそうな選手。マイナーではグングンと長打力を伸ばし、昨季A+・2Aで打率.278・18本塁打・OPS.819をマーク。守備は外野3ポジションをこなすが、昨季はLFがメインだった。弱肩がネック。

11.ジャレッド・オリバ(OF)/Jared Oliva
◯スピード /
18年はA+で打率.275・9本塁打・33盗塁・OPS.778をマーク。傘下ではB.レイノルズ、J.マーティンに次ぐ「最低でも第四の外野手」タイプ。平均以上のスピードと二桁ホーマーレベルのパワー、CFとして及第点の守備力を併せ持つ。

12.ブラクストン・アシュクラフト(RHP)/Braxton Ashcraft
◯速球 体格 / ×素材型
18年ドラフト2巡目の高卒選手。6-5/195の長身から角度ある速球を投げ下ろす。変化球やコマンドは発展途上だが、上手く育てば傘下1位のM.ケラーのようになれなエース候補になれるだろう。Rでは5先発で防御率4.58のデビュー。

13.J.T.ブルベイカー(RHP)/J.T. Brubaker
◯速球 / △伸びしろ
長身から92-96マイルのシンカーと88マイルのスライダーを投げ下ろすグラウンドボーラー。18年は2A/3Aで28先発して防御率2.81をマーク。すでに25歳を迎えており、伸びしろはもうないがローテーション下位として計算が立つ。昨季ローテーションに定着したT.ウィリアムズに球速を足したような投手になるだろう。

14.ルイス・エスコバー(RHP)/Luis Escobar
◯速球 / ×コマンド
常時93-95マイル、最速97マイルの速球と鋭いカーブに加え、18年はチェンジアップが向上した。A+/2Aでは23先発で防御率4.14をマークも、BB/9=4.1とコマンドに苦しんでいる。制球難にのせいか17年にAで11.5をマークK/9は、18年は2Aで6.3まで悪化。

15.スティーブン・ジェニングス(RHP)/Steven Jennings
◯4球種 コマンド 運動能力 / ×素材型
17年のドラフト2巡目高校生。アメリカンフットボールとの二刀流で鳴らしていたが、一昨年秋にACLを断裂し投手に専念。滑らかなフォームから4球種を平均以上のコマンドで投げ分け、M.リーク(マリナーズ)とも比較される。速球は89-92マイルだが、野球経験の浅さから伸びしろを残し、アップサイド大。

16.クレイ・ホームズ(RHP)/Clay Holmes
◯速球 グラウンドボーラー / ×コマンド
コマンドは悪いが、6-5/225の体格から90マイル後半のシンカーを投げ下ろすグラウンドボーラー。18年は3Aで16先発して防御率3.40・K/9=9.4・GB%=60.0%をマーク。メジャーではBB/9=7.9と制球に苦しんだ。カッター&チェンジアップも切れるだけにボール先行の投球を脱却できればローテーションに残れるはずだ。

17.ロロ・サンチェス(OF)/LoLo Sanchez
◯スピード 肩 CF守備 / △パワー / ×素材型
15年に海外FAで入団。スピードに優れ、CF守備も平均以上の評価。パワーに乏しいが、19歳とまだ若く向上の可能性を秘めている。18年はAで打率.243・4本塁打・30盗塁・OPS.650をマークした。

18.トラビス・マクグレガー(RHP)/Travis MacGregor
◯速球 運動能力 / ×素材型
16年ドラフト2巡目。傘下に数多く在籍するポテンシャルを重視された体の大きい高卒右腕。長身から96-97マイルに達する速球を投げ下ろし、ゴロアウトも多い。18年はR/Aで17先発して防御率3.18・K/9=10.2・BB/9=2.8と好投したが、TJ手術により19年シーズンは全休予定。TJがなければトップ10前後に入れる予定だった。

19.マックス・クラニック(RHP)/Max Kranick
◯速球 コマンド 体格 / △素材型 リリーフ向き? チェンジアップ
16年ドラフト11巡目の高卒右腕が着実に成長を辿っている。6-3/175と体格に恵まれており、最速96マイルの速球はさらなる球速UPが見込める。18年はAで16先発して防御率3.81・K/BB=4.28をマークするなどコマンドも発達している。

20.コディ・ボルトン(RHP)/Cody Bolton
◯速球 体格 / ×素材型
17年ドラフト6巡目の高卒右腕だが、18年はAで9先発して防御率3.65・K/9=9.1・BB/9=1.4をマーク。6-3/185と恵まれた体格でポテンシャル評も高い。90-95マイルの速球は威力抜群だが、変化球は発展途上。昇格まで時間はかかるが、数年後の期待。

Plus One Prospect
ホゼ・マルドナード(RHP)/Jose Maldonado
◯速球 / ×素材型
ドミニカ出身の20歳右腕。迫力あるフォームから力強い速球とスライダーのコンビネーション。DSLでは13.2回を投げて防御率3.29・K/9=11.2・BB/9=4.6をマークした。まだ実績に乏しく評価は難しいが、スリーパーとして注目したい。

2019年3月1日金曜日

2019 MILWAUKEE BREWERS TOP 20 PROSPECTS

2019 MILWAUKEE BREWERS

TOP 20 PROSPECTS

Keston Hiura(2B)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ケストン・ヒウラ(2B)/Keston Hiura
◎打撃 / △2B守備  
A.ブレグマンやJ.アルトゥーベと同タイプの選手。小柄ながら卓越した打撃技術を有し、A+/2AではOPS.821をマーク。一方の守備力はブレグマンやアルトゥーベよりも劣り、平均から平均以下との評価。中軸を担えるポテンシャルだ。

2.コリー・レイ(OF)/Corey Ray
◯パワー スピード CF守備 /  ✖コンタクト 
16年に大学生No.1外野手として全体5位指名でプロ入り。プロでは自分のスイングを見失い打撃不振に苦しんでいたが、18年は2Aで27ホーマー・37盗塁をマークする活躍でリーグのMVPも獲得。打率.239・三振率29.3%とコンタクトは相変わらず不安定だが、平均以上のCF守備から最低でも第四の外野手にはなれ、コンタクトが改善されれば平均以上のレギュラーになれるだろう。

3.ブライス・トゥラング(SS)/Brice Turang 
◯打撃 スピード SS守備 / △パワー 素材型 
18年ドラフト1巡目の高校生。スカウトからはC.イエリッチ(ブルワーズ)とよく比べられ、卓越した打撃スキルを有する。Rでは42試合で四球率16.1%・三振率17.7%と素晴らしいアプローチを披露。守備も長くSSでプレー可能という評価。

4.トリステン・ルッツ(OF)/Tristen Lutz
◯パワー 肩 / △コンタクト 素材型
強肩強打のRFタイプ。20歳。フルシーズン1年となった昨季はAで打率.245・13本塁打・OPS.742と今一つの結果に終わった。しかし、5月15日以降はOPS.814と今季のブレークに期待がもてる。三振率27.6%のコンタクトをどれだけ改善できるかがポイント。

5.ザック・ブラウン(RHP)/Zack Brown
◯カーブ グラウンドボーラー / △リリーフ向き?  
18年は2Aで21先発して防御率2.44・K/9=8.3・BB/9=2.6をマーク。速球は90マイル前半と支配的ではないが、プラスのカーブを武器にハードコンタクトを許さない。ツーシームやチェンジアップを有効に織り交ぜ、GB%=55.6%とゴロアウトも多い。堅実なローテーション投手に育ってくれるだろう。

6.ジョー・グレイ(OF)/Joe Gray
◯スピード パワー 肩 / △コンタクト 素材型
18年ドラフト2巡目の5ツール高校生。Rで24試合出場して打率.182とコンタクトは未熟だが、四球率18.4%・ISO.143とポジティブな側面もある。守備ではショーケースで98マイルを計測した強肩が自慢。M.ハリソンやL.ブリンソン(いずれも現マーリンズ)に匹敵するポテンシャル。

7.トレイ・スパック(RHP)/Trey Supak
◯体格 球種 コマンド / 
6-5/235の恵まれた体格からアップサイドを注目されている。平均から平均以上の4球種をコマンドよくゾーンに集め、ワークホースらしくなってきた。18年はA+/2Aで25先発して防御率2.48・K/9=8.0・BB/9=2.8をマーク。

8.マウリシオ・ドゥボン(SS/2B)/Mauricio Dubon
◯スピード SS守備 コンタクト / △ユーティリティー向き? / ✖パワー 
初のホンジュラス出身メジャーリーガーになれそうな選手。攻守のポテンシャルは少なくともユーティリティー、上手く育てばレギュラーSSという見立て。打撃はパワー不足だがヒットセンスに優れ、守備はSSを中心に内野全般をこなすことができる。18年は前十字靱帯の断裂により3Aで27試合の出場に終わった。

9.ジェーコブ・ノッティンガム(C)/Jacob Nottingham
◯パワー / △コンタクト アプローチ
コンタクトとアプローチが未熟で荒削りだが、パワーと強肩が武器の捕手。18年は3Aで三振率30.1%ながら10ホーマー・OPS.875をマークし、メジャーデビューも果たした。18年は守備面で大きく成長し、平均レベルまで上達。打撃が通用すればレギュラーとしてやっていけるだろう。

10.アーロン・アシュビー(LHP)/Aaron Ashby
◯速球 カーブ / △チェンジアップ コマンド
18年ドラフト4巡目。垂直に近いオーバースローから91-94マイルの速球と縦カーブのコンビネーション。複雑な投球フォームから先発として安定した投球ができるかが疑問視されている。第3球種の習得とコマンドの向上が課題。Aでは7先発して防御率2.17・K/9=11.7・BB/9=2.2をマーク。

11.ブレイデン・ウェッブ(RHP)/Braden Webb
◯速球 奪三振 3球種 / ✖コマンド
18年はA+/2Aで24先発して防御率3.80・K/9=9.5・BB/9=4.9をマーク。コマンドは平均以下だが、速球&カーブ&チェンジアップはプラスピッチと球威は十分。制球が安定すればローテーション半ばクラスだが、近いうちにリリーフに転向する可能性が高いだろう。

12.トロイ・ストークス(OF)/Troy Stokes
◯スピード パワー / △コンタクト
18年に2Aで19ホーマー・19盗塁をマークしたパワー&スピードが自慢。打率.233・三振率26.7%とコンタクトは未熟だが、マイナー5年でOPS.768をマークしており、第4の外野手としてプレーできるだろう。

13.タイロン・テイラー(OF)/Tyrone Taylor
◯スピード OF守備 肩 / △パワー
12年ドラフト2巡目の古株がブレーク。18年は3Aで打率.278・20本塁打・OPS.825・13盗塁をマーク。スピードと外野守備が平均以上で、第四の外野手に適任だ。肩は決して強くないが、正確なスローイングで18個の補殺を記録した。

14.ペイトン・ヘンリー(C)/Payton Henry
◯パワー 肩 / ×コンタクト
コンタクトは未熟だが、広角に長打を量産するパワーが魅力。Aでは打率.234・三振率31.9%ながら10ホーマー・四球率9.8%をマーク。守備面は平均以上との評価で、上の階級でも捕手としてやっていけるだろう。強肩を武器に44%の盗塁阻止率をマーク。W.ラモス(ナショナルズ)風の雰囲気。

15.ジェボン・ウォード(OF)/Je'Von Ward
◯パワー スピード / ×素材型
17年ドラフト12巡目の19歳。6-5/190のスラリとした体格で、パワーとスピードのポテンシャルを秘める。Rでは打率.307・OPS.795・13盗塁をマーク。2ホーマーながら、うち1本は431フィート(141メートル)弾で、体格が出来上がり、パワーを安定して出せるようになれば面白い存在。

16.ルーカス・アーセグ(3B)/Lucas Erceg
◯パワー 肩 / △コンタクト / ✖エラー
若き日のC.アトリー(元ドジャース)やM.カーペンター(カージナルス)とも比較される攻撃型内野手。少々荒っぽいがパワフルな打撃が魅力。18年は2Aで13ホーマーをマークしたが、打率.248・OPS.688と振るわず。守備でもエラーの多さが課題。

17.カルロス・ロドリゲス(OF)/Carlos Rodriguez
 ◯スピード CF守備 / ×パワー 素材型 
17年夏に135万ドルで契約の18歳。平均を大きく上回るスピードが武器で、外野守備でも広大な守備範囲を披露している。打撃は長打力不足で、アプローチもフリースインガーだがRで打率.325をマーク。マレックス・スミス(マリナーズ)のような将来像が期待される。

18.マーコス・ディプラーン(RHP)/Marcos Diplan
◯速球 / ✖コマンド
6-0/170と体は大きくないが、90マイル中盤の速球とキレある変化球のコンビネーションはパワフル。しかし、制球難が深刻で、18年はA+/2AでBB/9=5.6だった。しかし、118回/117Kと球威は十分であり、リリーフ転向で開花する可能性はある。

19.マイカ・ベロ(OF)/Micah Bello
◯スピード 肩/ ✖素材型 パワー 
18年ドラフト全体73位の18歳。平均以上のスピードと強肩を武器に、メジャーでもCFとしてプレー可能との評判。スイングはシンプルだが長打力UPが課題。オフにはK.ウォン(カージナルス)とトレーニングを行い、パワー&スピードの向上に努めた。

20.ボビー・ウォール(RHP)/Bobby Wahl 
◯速球 奪三振 / △コマンド 健康面 
オフにK.ブロクストンとのトレードでメッツから加入。パワーリリーバーとして期待されており、18年は3Aで38試合に登板して防御率2.20・K/9=14.6・BB/9=3.8をマーク。95-98マイルの速球は伸びがあり、高めに集めて空振りが取れる。健康が維持できればブルペンの一員として即戦力だ。

Plus One Prospect
アダム・ヒル(RHP)/Adam Hill
◯速球 体格 / ×コマンド
K.ブロクストンのトレードでメッツから加入した1人。18年ドラフト4巡目で、6-6/185の体格からポテンシャルを期待されて指名された。荒削りだがA-では15.1回で防御率2.35・K/9=15.2・BB/9=4.1をマーク。マイナーではリリーフとしてデビューしたが、運動能力も高く、先発として試しても面白いだろう。