2019 SAN DIEGO PADRES
TOP 20 PROSPECTS
Fernando Tatis Jr.(SS) |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
傑出した5ツールを秘める大型遊撃手で、A.ロドリゲス(元ヤンキース)に匹敵するポテンシャル。特に弾丸ライナーでスタンドに突き刺すバッティングは圧巻。18年は19歳にして2Aで16本塁打・OPS.862・16盗塁をマーク。遊撃守備も平均以上の評価。同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。
2.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◎コマンド チェンジアップ / ◯奪三振 速球 体格 / △耐久性 カーブ
TJ手術から復帰するとA+/2Aで17先発して防御率2.10・K/9=12.0・BB/9=0.8と支配的な投球。94マイル前後のノビあるフォーシームを高低にきっちりコマンドし、マイナーNo.1と評されるチェンジアップで三振の山を築く。70マイル台のカーブは平均以下のため第3球種を磨く必要がある。春季トレーニングでの好投が認められ開幕ローテーション入りを果たした。
3.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型
17年ドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。
4.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 2B守備 アプローチ / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。スピードを平均レベルまで落としたJ.アルトゥーベ(アストロズ)。5-9/185と小柄だがバレルゾーンに打球を量産し、昨季3Aで8ホーマー・30二塁打(OPS.845)をマーク。マイナーで2年連続12%以上の四球率を記録するなどアプローチも優秀。
5.フランシスコ・メヒア(C/3B)/Francisco Mejia
◯打撃 肩 / △C守備 アプローチ パワー
16年にはマイナーで50試合連続安打を記録した強打の捕手。ハンドアイコーディネーションに優れバレルゾーンに打球を量産することができる。3Aでは14ホーマー・30二塁打・OPS.809をマーク。しかし早打ちのアプローチのため、メジャーでは21試合で三振率29%と苦しんだ。守備では強肩だが捕球面が発展途上。
6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 健康面 コマンド
キューバから亡命し、16年に1100万ドルでパドレスと契約した逸材。常時93マイル超の速球、スピンレートの高いカーブ、鋭く落ちるチェンジアップはどれも一級品。一方でコマンドと健康面に難あり。昨季は肩の違和感により65イニングの投球にとどまった。
7.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino
T.リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。18年はAで17先発して防御率2.16・K/9=10.6・BB/9=2.6。チェンジアップが未熟で対左被OPS.878と左打者に弱い。
8.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 /
即戦力のイニングイーター。昨季ローテーションに定着したJ.ルチェシーのような働きが期待できる。大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。速球とカッターを両コーナーに集めカウントを稼ぎ、スライダー&チェンジアップで仕留める。18年は2A/3Aで24先発して防御率2.58・K/9=9.1・BB/9=3.1をマーク。
9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers
18年ドラフト全体7位指名。17年のU-18杯では日本代表を相手に7回無失点8Kの好投。90-94マイルの速球をコマンドよくゾーンに集め、高めの速球or70マイル台の落差の大きいカーブで仕留める。一般的な高卒投手と異なり、制球が安定している点がプラス材料。
10.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 体格 奪三振 / △変化球 メカニクス
6-8/220の大型右腕。アベレージで94マイル、最速で98マイルに達する速球は威力抜群だが、大柄な体格ゆえフォームの再現性に苦しんでいる。80マイル後半のスライダー&チェンジアップも切れるが、不安定。フォームを固めて長いイニングを安定して投げられるようにしたい。18年はA+/2Aで防御率3.69をマーク。
11.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 チェンジアップ / △コマンド
ローテーション半ばクラスのスペックを持っているが、昨季2A/3Aで28先発して防御率4.80・K/9=7.5・BB/9=2.6とローテーション下位レベルのパフォーマンスにとどまっている。93-95マイルの沈む速球と平均以上のチェンジアップ。コマンドに苦しむシーンが目立つ。
12.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ / △TJ手術明け 体格
16年にD.ポメランツとのトレードで加入。Y.ベンチュラと比較される豪腕候補も、TJ手術によりここ2シーズンは全休。健康であれば最速100マイルの速球とマイナー屈指のパワーカーブ。今シーズンは実戦復帰を目指す。
13.ティルソ・オルネラス(OF)/Tirso Ornelas
◯パワー アプローチ / △スピード 両翼向き
芸術的なスイングから25ホーマー相当のポテンシャルが期待される左打者。18歳ながら投手有利なAで8ホーマー・OPS.732をマークした。守備は6-3/200の大柄な体格と肩の強さ、平均以下のスピードからRF向き。もしかすると1Bに移るかもしれない。
14.バディ・リード(OF)/Buddy Reed
◯CF守備 肩 スピード / ✖コンタクト
15.ジョシュ・ネイラー(1B/OF)/Josh Naylor
◯パワー / ×守備走塁
15年ドラフト全体12位指名の大型スラッガー。18年は2Aでキャリアハイを更新する打率.297・17本塁打・OPS.830をマーク。四球率11.1%/三振率12.0%とアプローチ面で大きく向上を辿った。昨季はLFメインでの起用法となったが、5-11/250の体格ではさすがに厳しいだろう。
◯コマンド 体格 / △奪三振
メジャーでは9先発して防御率7.02・K/9=4.5と通用しなかったが、マイナー通算K/BB=4.11のコマンドからイニングイーターになれる。平均93マイルの速球に落差の大きいカーブ&チェンジアップはローテーション下位クラスとしては十分なスペック。
17.ゼビアー・エドワーズ(SS)/Xavier Edwards
◯スピード SS守備 コンタクト / △パワー 素材型
18年ドラフト全体38位指名。5-10/155の体格から長打はあまり期待できないが、韋駄天と軽快な内野守備が自慢。打撃もシンプルなスイングで多くのコンタクトを生み出し、R/A-では打率.346をマーク。スイッチヒッターである点も含めて将来像はE.ヤングか。
◯コマンド / ✖球速
19.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯パワー スピード / ×アプローチ 素材型
小柄ながら驚くべきパワーとスピードのコンビネーション。三振率28.6%のアプローチは要改善だが、Aで12ホーマー・OPS.728・49盗塁をマーク。2B守備は平均から平均以下の水準。全体を通して攻守に磨かれる必要がある。
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。CF守備ではガッツ溢れるダイビングキャッチを連発し、走っても18盗塁をマーク。打撃ではバットスピードとコンタクト能力を兼ね備え、18歳にしてAでOPS.722・四球率12.2%をマーク。パワーの向上が課題。
Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano
◎コンタクト / ×素材型 肩
18年はR/A-で打率.366・16K/30BBと打ちまくった。現段階ではパワーはあまりないが、コンタクトスキルは傑出している。スピードも平均以上で15盗塁を決めた。肩の弱さから守備はすでに2Bへ移っているが将来的には堅実な二塁手になれるだろう。