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2021年1月2日土曜日

2021 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2021 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Brennen Davis


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.
ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis:21歳
(A)50G 177AB 8HR 18BB 38K .305/.381/.525/.907
◯スピード パワー 肩 / △素材型
「30-30」も狙えるズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格から伸びしろ抜群。平均を大きく上回るスピードがベストツールだが、外野守備は発展途上でルート取りや打球判断を磨いている段階。育成に時間はかかるだろうが、スケールの大きいCFになれる。20年は代替キャンプで年上選手を相手に実戦経験を積んだ。
Brennen Davis

2.
ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez:22歳
(A/A+)3.13ERA 22GS 103.2IP BB/9=4.3 K/9=11.1 K/BB=2.56
(MLB)67.50ERA 0.2IP BB/9=40.5 K/9=13.5 K/BB=0.33
◎速球 / ◯奪三振 体格 / △チェンジアップ コマンド
急成長を遂げているファイアーボーラー。速球は常時90マイル後半、最速102マイルに達し、19年は102マイルを24度も計測した。スライダーもキレるが、右打者対策のためにチェンジアップを磨ていく必要がある。変化球とコマンドの精度を磨くことができればエースも狙える。20年はチェンジアップの向上に取り組み、メジャーデビューも経験。ア・リーグMVPホセ・アブレウ(Wソックス)からメジャー初Kをマークした。
Brailyn Marquez

3.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya:22歳
(A+)99G 341AB 11HR 54BB 69K .235/.351/.402/.753
◯パワー アプローチ 肩 / △スピード 集中力
パナマ出身の大型捕手。6-2/230とすでに立派なフィジカルを備えており、18-19年には2年連続でフューチャーズゲームに出場している。20ホーマー級のパワーを有し、19年にA+で四球率13.8%をマークするなどゾーンコントロールも優秀。守備では雑なキャッチングが問題となっていたが、20年は代替キャンプで精神面や守備力の向上に取り組み、フレーミング&レシービングいずれも向上。プラスの強肩を武器に、19年は盗塁阻止率35%をマーク。

4.
エド・ハワード(SS)/Ed Howard:19歳
◯SS守備 肩 / △素材型 実戦経験  
20年ドラフト全体16位指名。20年ドラフト組ではNo.1の高校生SSと評判だった。攻守にオールラウンドで、特に守備面はすでに磨かれている。滑らかな動作でプラスのSSディフェンダーになれると評判。打撃は素早いスイングでライナーを量産し、パワーも15-18本相当との評価。パンデミックにより約2年間試合でのプレーが無いため、打撃の評価が難しいところ。

5.
アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay:26歳
(A+/3A)4.80ERA 16GS 69.1IP BB/9=4.3 K/9=12.2 K/BB=2.85
(MLB)2.95ERA 21.1IP BB/9=5.5 K/9=12.2 K/BB=2.23
◯速球 スライダー 奪三振 / △コマンド リリーフ向き? 
93-97マイルの速球と鋭いスライダーがプラスピッチ。メジャーではスライダーが全投球の役4割を占め、被打率.028・空振り率37.7%と抜群だった。第3球種のチェンジアップも全31球という少ないサンプルながら空振り率58.8%と左打者に対して効果的だった。力いっぱい投げ込むスタイルでコントロールを乱しやすく、改善されないとリリーフ転向になるかもしれない。

6.レジナルド・プレシアド(SS/Reginald Preciado:18歳
◯コンタクト 肩 体格 / △3B向き? 素材型
ダルビッシュ有とのトレードでパドレスから加入の1人。19年に130万ドルで契約のパナマ出身。U-15杯ではパナマ代表のSSとしてプレーの実力者。コンタクト力の高いスイッチヒッターで、6-4/185の体格からパワーも向上が見込める。SSとしてふさわしい肩の強さ、グラブさばき、機敏さを備えているが、体が成熟すると3BやOFに移ることになるかもしれない。
Reginald Preciado

7.
コール・ローダー(OF)/Cole Roederer:21歳
(A)108G 384AB 9HR 52BB 112K .224/.319/.365/.684
◯パワー スピード / △両翼向き 素材型 アプローチ 肩
アプローチを磨けば「.280・25本」も狙える打撃が武器。しかし19年は初のフルシーズンで長打狙いのアプローチでプルヒッター傾向が強すぎてコンタクト難に苦しんだ。スイング&打球速度は速いだけに雑なアプローチを改善し、フィールド全体を扱う打撃を覚えれば率も残せるだろう。スピードは平均以上だが、肩が弱いためCFから移るとなるとLFが適任と見られる。
(A-)2.31ERA 39.0IP 10GS BB/9=3.2 K/9=11.3 K/BB=3.50
◯速球 3球種 奪三振 伸びしろ コントロール / △素材型
下半身を有効に使えるようになったことで17年に89マイル止まりだった速球は最速97マイルにまで上昇。チェンジアップの扱いに長け、課題とされてきたブレーキングボールもナックルカーブを習得。3球種で平均以上の評価を得ている。20歳とまだ若い上に6-4/190と体格的な伸びしろも十分。ローテーション半ばポテンシャルだが、フルシーズンの経験がないため21年のパフォーマンスに注目。

9.チェース・ストランプ(2B)/Chase Strumpf:23歳
(R/A-/A)39G 135AB 3HR 23BB 42K 2SB .244/.374/.400/.774
◯コンタクト / △スピード 肩 故障多い
プロデビューではつまずいたが、攻守のポテンシャルはイアン・キンズラー(元レンジャース)と比べられる。コンパクトなスイングでライナーを打ち分け、四球も稼げる。チームは積極打法を身に着けて本塁打を増やしてほしいという意向。走守の能力は平均から平均以下で肩も強くないため、2Bに残れないとLFに回るリスクがある。
 
10.
イェイソン・サンタナ(SS)/Yeison Santana:20歳
(R)41G 162AB 3HR 23BB 38K .346/.429/.494/.923
◯コンタクト 肩 / △素材型 パワー
ダルビッシュ有とのトレードでパドレスから加入の1人。19年にRでリーグ4位の打率.346をマークし、昨夏はトレード依頼が頻繁に来たという。積極的なアプローチでハードコンタクトを量産し、守備でもエネルギッシュなプレーでSS及第点の守備範囲を見せている。少なくともユーティリティーを狙えるポテンシャルで、パワー&守備力の向上次第でレギュラーも狙える。

11.ライリー・トンプソン(RHP)/Riley Thompson:24歳
(A)3.06ERA 94.0IP BB/9=3.0 K/9=8.3 K/BB=2.81
◯速球 カーブ / △コマンド 耐久性
高校ではTJ手術、大学では肩の故障に悩まされたが、成長著しく開花の兆し。平均93マイルの速球と82-86マイルのカーブはいずれも平均以上のスピンレートを誇り、チェンジアップも19年に大きく向上を辿った。アマチュア時代には制球難に悩まされていたが、コントロールも進歩が見られる。すでに24歳ながらAまでの実績しかなく、1登板あたり4.4イニングと耐久性への評価は難しい。

12.
クリストファー・モレル(3B)/Christopher Morel:22歳
(A)73G 257AB 6HR 11BB 60K .284/.320/.467/.787
◯パワー スピード 肩 / ✖フリースインガー
6-0/140(現在はもっと身長が伸びているとも)とかなりのヒョロヒョロ体型だが、プラスのパワーポテンシャルを秘める。四球率4%とフリースインガーでアプローチを大幅に改善する必要があるが、バットスピードの速さは傘下トップクラス。元SSのアスリートで、スピード&肩の強さはプラス評価。
(R)53G 197AB 5HR 19BB 39K .305/.367/.447/.813
◯パワー 肩 / △素材型 スピード
17年に契約金120万ドルで入団のメキシコ出身選手。運動能力の高さと攻守のプレーぶりは年齢に比して発達している。打撃ではスイング動作に若干のガチャつきがあるものの、恵まれたパワーでバレル性の打球を量産できる。守備ではスムーズな動作とプラスの強肩で、SS適性は十分。
(A-)2.25ERA 12.0IP BB/9=10.5 K/9=14.3 K/BB=1.36
◎速球 / △コマンド チェンジアップ リリーフ向き? 
昨季平均96マイルを計測したフォーシーム&ツーシームのコンボが強烈な剛腕。変化球の安定感がイマイチだがスライダーは平均以上のボールになり得る。チェンジアップ&コマンドの精度が高くなく、体も大きくないためブルペンに回るリスクが高い。逆にそこさえ克服できれば先発ローテーション入りも見えてくる。

15.
オーウェン・ケイシー(OF)/Owen Caissie:18歳
◯パワー 肩 / △コンタクト 素材型 両翼向き
ダルビッシュ有とのトレードでパドレスから加入した1人。20年ドラフト全体45位指名の高卒カナディアン。6-4/190の大柄な体格に30ホーマー級のパワーポテンシャルを秘める。バットパスに難があり、コンタクト面を改善する必要がある。守備では平均レベルのスピードと肩の強さを兼ね備えており、RFに適任との見立て。

16.
イスマエル・メナ(OF)/Ismael Mena:18歳
◯スピード CF守備 / △パワー 素材型
ダルビッシュ有とのトレードでパドレスから加入した1人。19年に220万ドルで契約した。恵まれた体格と5ツールから、若き日のフランチー・コーデロ(KC)やグレゴリー・ポランコ(PIT)と比較されている。ダブルプラスのスピードが光るCFで、打撃は逆方向意識のコンタクトヒッター。

17.コリー・アボット(RHP)/Cory Abbott:25歳
(2A)3.01ERA 146.2IP BB/9=3.2 K/9=10.2 K/BB=3.19
◯奪三振 5球種 / △球威
打者を圧倒する球威はないが5球種をコントロールよく投げ分けるイニングイーター。90-93マイルの速球でコマンドよくコーナーを突き、カッター&スライダー&カーブで打者の左右を問わず三振を奪える。チェンジアップはまだ発展途上。

18.クリス・クラーク(RHP)/Chris Clarke:23歳
(A-)1.96ERA 23.0IP BB/9=1.6 K/9=10.2 K/BB=6.50
◎カーブ / ◯長身 / △チェンジアップ 先発経験
6フィート7の長身から繰り出されるハンマーカーブが強烈。速球は92-94マイルと支配的ではないが落差があり、スライダーも平均クラス。大学ではリリーフだったのでチェンジアップは発展途上で先発投手としてやっていくには磨いていく必要がある。

19.マイケル・マクアベニュー(RHP)/Michael McAvene:23歳
(A-)1.42ERA 12.2IP BB/9=2.8 K/9=14.2 K/BB=5.00
◎速球 / △チェンジアップ 先発経験
18位のクラークと同じく、大学ではクローザーだったがカブスは先発転向を目論んでいる。98-99マイルに達する速球とスライダーの威力は文句なしなので、チェンジアップを磨ければ先発としてやっていけるかもしれない。もしブルペンに戻れば支配的なリリーバーになれるだろう。

20.
イーサン・ハーン(C)/Ethan Hearn:20歳
(R)23G 80AB 2HR 13BB 36K .163/.286/.275/.561
◯パワー 肩 / △素材型 スピード / ✖コンタクト
MLB公式のドラフトランキングでは高校生捕手最高位の67位も、大学進学の可能性が高いことから11巡までスリップ。スティールに成功したが三振率36.7%とプロデビューは苦しんだ。パワーと肩がプラスツールで強肩強打が魅力。

Plus One Prospect
ラファエル・モレル(SS)/Rafael Morel:19歳
(DSL)60G 230AB 4HR 26BB 38K 23SB .283/.373/.448/.821
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 パワー CF向き?
リスト12位のクリストファーの弟。アスレチックさとコンタクト技術が魅力。スピードと肩の強さはいずれも平均を大きく上回るが、長い目で見ればCF転向が目されている。打撃では三振率14.2%・四球率9.7%と安定したアプローチで長打も稼げる。これからの成長に期待したい。

2020年4月17日金曜日

2020 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2020 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Nico Hoerner(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ニコ・ホーナー(SS/2B)/Nico Hoerner
(2A)70G 268AB 3HR 21BB 31K 8SB .284/.344/.399/.743
(MLB)20G 78AB 3HR 3BB 11K 0SB .282/.305/.436/.741
◯コンタクト スピード / △2B向き? パワー  
18年ドラフト全体24位。パワーに疑問はあるも即戦力で攻守に堅実。将来は「3割・15本」相当の成績が見込める。SS守備はハビアー・バイエズを追いやるほどは飛び抜けておらず、2Bが適任との見立てだ。

2.ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis
(A)50G 177AB 8HR 18BB 38K 4SB .305/.381/.525/.907
◯スピード パワー 肩 / △素材型
「30-30」も狙えるズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格から伸びしろ抜群。平均を大きく上回るスピードがベストツールだが、外野守備は発展途上でルート取りや打球判断を磨いている段階。育成に時間はかかるだろうが、スケールの大きいCFになれる。
3.ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez
(A/A+)3.13ERA 22GS 103.2IP BB/9=4.3 K/9=11.1 K/BB=2.56
◎速球 / ◯奪三振 体格 / △チェンジアップ コマンド
急成長を遂げているファイアーボーラー。速球は常時90マイル後半、最速102マイルに達し、昨季は102マイルを24度も計測した。スライダーもキレるが、右打者対策のためにチェンジアップを磨ていく必要がある。変化球とコマンドの精度を磨くことができればエースも狙える。

4.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya
(A+)99G 341AB 11HR 54BB 69K .235/.351/.402/.753
◯ 肩 C守備 / △スピード 素材型
パナマ出身の20歳。2年連続でフューチャーズゲームに出場している。攻守に発展途上だが、上手く育てば「打率.260・15本で守備プラスのキャッチャー」になれるだろう。守備ではレシービングが雑だが、ブロッキングとフレーミングが優秀。課題のスローイングも盗塁阻止率35%と改善の兆し。

5.コール・ローダー(OF)/Cole Roederer
(A)108G 384AB 9HR 52BB 112K 16SB .224/.319/.365/.684
◯パワー スピード / △両翼向き 素材型 アプローチ 肩
アプローチを磨けば「.280・25本」も狙える打撃が武器。しかし昨季は長打狙いのアプローチでプルヒッター傾向が強すぎてコンタクト難に苦しんだ。スイング&打球速度は速いだけにフィールド全体を扱う打撃を覚えれば率も残せるだろう。スピードは平均以上だが、肩が弱いためCFから移るとなるとLFが適任だろう。

6.アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay
(A+/3A)4.80ERA 16GS 69.1IP BB/9=4.3 K/9=12.2 K/BB=2.85
(MLB)7.30ERA 2GS 12.1IP BB/9=6.6 K/9=9.5 K/BB=1.44
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド リリーフ向き? 
最速98マイルの速球と80マイル前半の鋭いカーブがプラスピッチ。チェンジアップも第3球種として効果的で三振数を稼げる。力いっぱい投げ込むスタイルのため細かいコマンドは期待できないが、ゾーンへ投げ込むコントロールは持っている。リリーフならクローザーポテンシャルもまだ先発として試される予定。

7.コール・フランクリン(RHP)/Kohl Franklin
(A-)2.31ERA 39.0IP 10GS BB/9=3.2 K/9=11.3 K/BB=3.50
◯速球 3球種 奪三振 体格 / △コマンド 
下半身を有効に使えるようになったことで17年に89マイル止まりだった速球は最速97マイルにまで上昇。チェンジアップの扱いに長け、課題とされてきたブレーキングボールもナックルカーブを習得。3球種で平均以上の評価を得ている。20歳とまだ若い上に6-4/190と体格的な伸びしろも十分。

8.ライリー・トンプソン(RHP)/Riley Thompson
(A)3.06ERA 21GS 94.0IP BB/9=3.0 K/9=8.3 K/BB=2.81
◯速球 カーブ / △コマンド 耐久性
高校ではTJ手術、大学では肩の故障に悩まされたが、成長著しくプロ2年目で開花の兆し。平均93マイルの速球と82-86マイルのカーブはいずれも平均以上のスピンレートを誇り、チェンジアップも昨季大きく向上を辿った。アマチュア時代には制球難に悩まされていたが、コントロールも進歩が見られる。

9.チェース・ストランプ(2B)/Chase Strumpf
(R/A-/A)39G 135AB 3HR 23BB 42K 2SB .244/.374/.400/.774
◯コンタクト / △スピード 肩
プロデビューではつまずいたが、攻守のポテンシャルはイアン・キンズラー(元レンジャース)と比べられる。コンパクトなスイングでライナーを打ち分け、四球も稼げる。走守の能力は平均から平均以下で肩も強くないため、2Bに残れないLFに回るリスクがある。
 
10.ライアン・ジェンセン(RHP)/Ryan Jensen
(A-)2.25ERA 6GS 12.0IP BB/9=10.5 K/9=14.3 K/BB=1.36
◎速球 / △コマンド チェンジアップ リリーフ向き? 
昨季平均96マイルを計測したフォーシーム&ツーシームのコンボが強烈な剛腕。変化球の安定感がイマイチだがスライダーは平均以上のボールになり得る。チェンジアップ&コマンドの精度が高くなく、体も大きくないためブルペンに回るリスクが高い。

11.コリー・アボット(RHP)/Cory Abbott
(2A)3.01ERA 26GS 146.2IP BB/9=3.2 K/9=10.2 K/BB=3.19
◯奪三振 5球種 / △球威
打者を圧倒する球威はないが5球種をコントロールよく投げ分けるイニングイーター。90-93マイルの速球でコマンドよくコーナーを突き、カッター&スライダー&カーブで打者の左右を問わず三振を奪える。チェンジアップはまだ発展途上。

12.クリストファー・モレル(3B)/Christopher Morel
(A)73G 257AB 6HR 11BB 60K 9SB .284/.320/.467/.787
◯パワー 3B守備 肩 / ✖フリースインガー
6-0/140(現在はもっと身長が伸びているとも)とかなりのヒョロヒョロ体型だが、プラスのパワーポテンシャルを秘める。四球率4%とアプローチを大幅に改善する必要があるが、バットスピードの速さは傘下トップクラス。元SSで、3B守備は平均以上の評価。

13.タイソン・ミラー(RHP)/Tyson Miller
(2A/3A)4.35ERA 26GS 136.2IP BB/9=2.8 K/9=8.1 K/BB=2.86
◯3球種 コントロール / △フライボーラー 一発病 
球威は支配的ではないが、切れの良い90マイル前半の速球と80マイル中盤のスラッターでゾーンを攻める。昨季はカーブとチェンジアップで向上を辿り、2Aでは15先発で防御率2.56・K/BB=4.44で成功。しかし球威が平均的な上に極度のフライボーラーであるため、3Aでは48.2回で13本塁打を喫し、防御率7.58と炎上した。

14.クリス・クラーク(RHP)/Chris Clarke
(A-)1.96ERA 8GS 23.0IP BB/9=1.6 K/9=10.2 K/BB=6.50
◎カーブ / ◯長身 / △チェンジアップ 先発経験
6フィート7の長身から繰り出されるハンマーカーブが強烈。速球は92-94マイルと支配的ではないが落差があり、スライダーも平均クラス。大学ではリリーフだったのでチェンジアップは発展途上で先発投手としてやっていくには磨いていく必要がある。

15.マイケル・マクアベニュー(RHP)/Michael McAvene
(A-)1.42ERA 6GS 12.2IP BB/9=2.8 K/9=14.2 K/BB=5.00
◎速球 / △チェンジアップ 先発経験
14位のクラークと同じく、大学ではクローザーだったがカブスは先発転向を目論んでいる。98-99マイルに達する速球とスライダーの威力は文句なしなので、チェンジアップを磨ければ先発としてやっていけるかもしれない。もしブルペンに戻れば支配的なリリーバーになれるだろう。

16.ザック・ショート(SS)/Zack Short
(R/2A/3A)63G 213AB 6HR 38BB 72K 2SB .235/.363/.404/.767
◯パワー SS守備 アプローチ / ✖コンタクト
フライボールに特化したアプローチで、高打率は望めないが一発がある。四球率14.2%と四球も選べ、マイナー7年で出塁率.377と出塁能力は優秀。機敏さと力強さを兼ね備えた内野守備は傘下No.1との評価で、仮に打てなくてもユーティリティーにはなれるだろう。

17.ペドロ・マルティネス(SS/2B/Pedro Martinez
(R/A-)54G 206AB 2HR 24BB 63K 19SB .311/.388/.437/.825
◯コンタクト 肩 / △2B向き パワー 素材型
まだ19歳と若く、実績には乏しいがコンタクト能力がズバ抜けている。ゾーン理解にも富んでおり、パワーは平均未満ながら磨けば二桁本塁打も狙える。守備は現在SSも、長い目で見れば2B向きだろう。2Bでなら平均以上のディフェンダーになり得る。肩も強く3Bでも面白い。将来はデービッド・ボーティのような攻撃型ユーティリティか。

18.イーサン・ハーン(C)/Ethan Hearn
(R)23G 80AB 2HR 13BB 36K .163/.286/.275/.561
◯パワー 肩 / △素材型 スピード / ✖コンタクト
MLB公式のドラフトランキングでは高校生捕手最高位の67位も、大学進学の可能性が高いことから11巡までスリップ。スティールに成功したが三振率36.7%とプロデビューは苦しんだ。パワーと肩がプラスツールで強肩強打が魅力。

19.ロニエル・キンテーロ(C)/Ronnier Quintero
◯パワー / △素材型 スピード
国際アマチュアFAの選手としては球団最高額となる290万ドルで入団した大器。打球速度が傑出しており、ウィルソン・コントレラスのような攻撃型捕手になり得る。守備では強肩を有しており、レシービングなどを磨くことができれば平均レベルまではなれるだろう。

20.キーガン・トンプソン(RHP)/Keegan Thompson
(R/2A)3.60ERA 4GS 10.0IP BB/9=0.9 K/9=11.7 K/BB=13.00
◯4球種 コマンド / △速球 肘の故障
17年ドラフト3巡目。球威は支配的ではないが、4球種をコマンドよく織り交ぜて打者のタイミングを外すことができる。肘に違和感により4か月以上をILで過ごし、PRP治療も受けたがオフのAFLでは実戦復帰。耐久面以外は欠点はなく、ハイフロアーなローテーション4~5番手候補だ。

Plus One Prospect
ラファエル・モレル(SS)/Rafael Morel
(DSL)60G 230AB 4HR 26BB 38K 23SB .283/.373/.448/.821
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 パワー CF向き?
リスト12位のクリストファーの弟。アスレチックさとコンタクト技術が魅力。スピードと肩の強さはいずれも平均を大きく上回るが、長い目で見ればCF転向が目されている。打撃では三振率14.2%・四球率9.7%と安定したアプローチで長打も稼げる。これからの成長に期待したい。

2019年2月23日土曜日

2019 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2019 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Miguel Amaya(C)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya
◯打撃 肩 C守備 / △スピード 素材型
パナマ出身の19歳。18年はAで打率.256・12本塁打・OPS.752をマークしフューチャーズゲームにも選ばれた。フットワークは要改善だが、強肩と優れたフレーミング技術を備え、平均以上の捕手になれるとの見立てだ。

2.ニコ・ホーナー(SS)/Nico Hoerner
◯コンタクト スピード / △2B向き?  
18年ドラフト全体24位。走攻守揃った完成度の高いカレッジ出身SS。P.デヨング(カージナルス)と比較され、優れたハンドアイコーディネーションでライナーを量産する。守備は飛び抜けておらず、SSよりも2Bが適任との見立てだ。
3.ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez
◯速球 体格 / △変化球 コマンド
A-/Aで54.2回を投げて防御率3.13・K/9=9.7・BB/9=2.6をマーク。6-4/185の体格から最速98マイルを投げ込むポテンシャルが評価されている。変化球、コマンドの精度が低いため、そこを克服できればローテーション半ば級のポテンシャルを持っている。

4.コリー・アボット(RHP)/Cory Abbott
◯奪三振 スライダー / 
90マイル前半の速球でコースを突き、80マイル中盤の高速スライダーで仕留める投球スタイル。チェンジアップも第3球種として習得している。18年はA/A+で防御率2.20(カブスマイナートップ)をマークし、131Kも傘下2位の好成績だった。

5.アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay
◯速球 カーブ コマンド / △チェンジアップ
アグレッシブなストライクスロワー。最速97マイルのストレートと平均以上ののカーブのコンビネーション。チェンジアップは向上を辿っているが、先発に残るには磨く必要がある。18年は故障で8登板に終わったが、23歳にして3Aでプレーしていた点は評価したい。

6.コール・ローダー(OF)/Cole Roederer
◯パワー スピード / △両翼向き 素材型
18年ドラフト2巡目の19歳。コンパクトかつ鋭いスイングから20-25ホーマー相当のポテンシャルを秘める。Rでは5ホーマー・OPS.819と好デビュー。スピードも平均以上で36試合の出場に対して13盗塁を決めた。守備はCFよりもコーナー向きとの評価。

7.ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis
◯スピード パワー / △素材型
18年ドラフト2巡目の高卒選手。ズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格は伸びしろ抜群。平均を大きく上回るスピードがベストツールだが、パワーも平均以上との評価。育成に時間はかかるだろうが、スケールの大きいCFになれる。

8.オスカー・デラクルーズ(RHP)/Oscar De La Cruz
◯速球 カーブ / △耐久性 
18年は禁止薬物の使用で80試合の出場停止処分。16先発にとどまり防御率5.24と振るわなかったが、マイナー6年でK/9=8.7・BB/9=2.6と投球内容は悪くない。90マイル中盤の速球とカーブのコンビネーションはパワフルで、6-4/200の恵まれた体格はローテーション3番手相当。

9.ジャスティン・スティール(LHP)/Justin Steele
◯速球 / △コマンド 
最速95マイルの速球が最大の武器。カーブは決め球として空振りが奪え、第3球種のチェンジアップもまずまず。球の出所が見にくいフォームでタイミングを欺ける一方で、コマンドを磨いていく必要がある。昨季はTJ手術で出遅れたが、46.2回を投げて防御率2.32・K/9=10.2と好投。オフには40人枠入り。
 
10.デュエン・アンダーウッド(RHP)/Duane Underwood
◯速球 カーブ / △コマンド  
最速98マイルの速球にブレーキの利いたカーブのコンビネーション。チェンジアップも第3球種として確立しているが、コマンドが平凡で球威を活かし切れていない。18年は3Aで防御率4.57をマークした。コマンドを磨くことができればローテーションのデプスとして期待できる。

11.キーガン・トンプソン(RHP)/Keegan Thompson
◯カーブ チェンジアップ コマンド / △速球
17年ドラフト3巡目。球威は支配的ではないが、90マイルの速球&カーブ&チェンジアップをゾーンに集める投球スタイルはローテーション4~5番手向き。フルシーズン1年目にしてA+/2Aで25先発して防御率3.61・K/9=8.0・BB/9=2.4をマーク。

12.タイソン・ミラー(RHP)/Tyson Miller
◯速球 コマンド / △フライボーラー 
球威は支配的ではないが、キレの良い90マイル前半の速球でゾーンを攻めるフライボーラー。速球はスピンレートが高く、A+ではリーグ3位となる内野フライ率をマークした。スライダーとチェンジアップも安定しており、チームのローテーション投手であるK.ヘンドリクスのような将来像が期待される。

13.マイケル・ラッカー(RHP)/Michael Rucker
◯速球 カーブ コマンド / △チェンジアップ
91-94マイルの速球と平均以上のカーブを主体にストライク先行の投球。チェンジアップも2球種の陰に隠れているが、向上を辿っている。球威は支配的ではないが、マイナー3年でK/BB-4.17とコマンドが優秀。18年は2Aで26先発して防御率3.73をマーク。

14.ダコタ・メッケス(RHP)/Dakota Mekkes
◯速球 奪三振 / ✖コマンド
速球は92-93マイルとリリーフ投手の中では決して速くないが、6-7の長身に加え打者に近いポイントからリリースされるため、打者は非常に速く感じる。18は2A/3Aで53.2回を投げて防御率1.17・K/9=11.9・BB/9=4.9をマーク。

15.ザック・ショート(SS)/Zack Short
◯パワー SS守備 / ✖コンタクト
5-10/175と体は大きくないが、フライボールに特化したアプローチで、18年は2Aで17ホーマー・四球率15.6%マーク。打率.223・三振率26%とコンタクトに不安。機敏さと力強さを兼ね備えた内野守備は傘下No.1との評価で、C.テイラー(ドジャース)のようなユーティリティーとして期待。

16.アレックス・レング(RHP)/Alex Lange
◯カーブ / △コマンド リリーフ向き? コンディション
17年ドラフト1巡目指名。ベストピッチである80マイル中盤のパワーカーブは平均を大きく上回る評価を得ているが、速球はプロ入り後90マイル前後まで低下。カーブとチェンジアップで緩急を生かした投球を展開している。力みの入ったフォームからリリーフ向きか。A+では23先発で防御率3.74をマーク。

17.エリック・ウエルメン(RHP)/Erich Uelmen
◯3球種 グラウンドボーラー / △コマンド
コンパクトなスリークォーターから90マイル前半の速球&スライダー&チェンジアップ。3球種でストライクゾーンを左右に広く使え、マイナー2年でGB%=56.8%とゴロアウトも多い。18年はA/A+で20先発して防御率3.83・K/9=8.3・BB/9=3.0をマーク。

18.トレント・ジアンブローン(2B)/Trent Giambrone
◯パワー スピード / △体格 年齢 
目立ったツールはないが、走攻守にオールラウンド。打撃は広角にライナーを量産し、2Aで17ホーマー・OPS.772をマーク。26盗塁と走塁でも活躍。守備は本職の二塁を中心に内外野守れる。すでに25歳を迎えた年齢面がネック。

19.ヨバニー・クルーズ(RHP)/Yovanny Cruz
◯速球 / △素材型
ドミニカ出身の19歳。90-95マイルのシンカーとスライダーのコンビネーション。R/A-では11先発して防御率2.57・K/9=10.4・BB/9=2.4・GB%=53%をマーク。フォームは滑らかで力みも少ないため、制球も向上が見込まれている。

20.ジョニー・ペレダ(C)/Jhonny Pereda
◯アプローチ 肩 / △パワー
2番手捕手として十分な実力を備えるハイフロアーなプロスペクト。派手さはないがアプローチに優れた打撃は、マイナーで3年連続四球率10%以上をキープ。守備では強肩を有し、18年は盗塁阻止率38%をマーク。全体的な守備力は磨かれる必要があるが、早期昇格が見込める。

Plus One Prospect
リチャード・ガラード(RHP)/Richard Gallardo
◯速球 / △素材型
昨夏に100万ドルで契約の17歳。89-93マイルの速球をゾーンに投げ込む。カーブもスピンが利いており、制球も年齢に比して優秀。フォームも滑らかなため、伸びしろは十分。現段階では原石だが、数年後の成長に期待。

2018年1月19日金曜日

2018 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2018 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Adbert Alzolay(RHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay
◯速球 コマンド / △チェンジアップ
アグレッシブなストライクスロワー。最速97マイルのストレートと平均レベルのカーブをゾーンに集める。チェンジアップの向上が課題で、ポテンシャルはローテーション4番手相当か。A+・2Aで22先発して防御率2.99・K/9=8.5・BB/9=2.7をマーク。


2.ホゼ・アルベルトス(RHP)/Jose Albertos
◯速球 チェンジアップ / △素材型
15年に契約金$1.5Mでプロ入りしたメキシコ出身右腕。最速97マイルの速球&プラスプラスのチェンジアップ。制球もまずまずで、投球比率は多くないがカーブも悪くない。まだ19歳と若く、数年後の成長に期待。A-では防御率2.68・K/9=10.9。
3.オスカー・デラクルーズ(RHP)/Oscar De La Cruz
◯速球 カーブ / ✖耐久性 
昨季は前腕の痛みにより56.2回の投球にとどまっており、健康にプレーできるかがポイント。純粋なポテンシャルはローテーション2~3番手相当。エクステンションに恵まれた90マイル中盤の速球はハードコンタクトを許さず、カーブもプラスピッチ。チェンジアップ&コマンドも平均レベルと定評を得る。

4.ビクター・カラティニ(C/1B)/Victor Caratini
◯打撃 / △肩 C守備 パワー
ヒットツールに秀でた攻撃型捕手で、A.アビーラ(前カブス)を彷彿とさせる。昨季はパシフィックコースト・リーグ(3A)で4位となる打率.342をマーク。元三塁手で、捕手守備では肩の弱さがネック。それでも猛特訓を積み、レシーバーとして成長。1Bもこなす。

5.アラミス・アデマン(SS)/Aramis Ademan
◯SS守備 打撃 / △パワー  
15年に契約金$2Mでカブス入り。19歳ながら攻守揃った完成度の高いオールラウンドぶりを披露している。ツールが突出しているわけではないが、SSに残れる守備力と15盗塁レベルの走塁能力を有している。打撃ではヒットセンスが良く、A-・AでOPS.751をマーク。

6.ジェンホー・ツェン(RHP)/Jen-Ho Tseng
◯コマンド 緩急 / △球威
昨季2A・3Aで13勝(防御率2.54)を挙げ、MLBデビューも果たした台湾出身の23歳。球速は90マイル前半止まりだが、緩急と制球力で勝負する技巧派。先発ローテーション下位に相応しいプロフィールの持ち主。平均以上のチェンジアップがベストピッチ。

7.アレックス・レング(RHP)/Alex Lange
◯速球 カーブ / △コマンド リリーフ向き? コンディション
昨年のドラフト1巡目指名。ベストピッチである80マイル中盤のパワーカーブは平均を大きく上回る評価を得ており、速球はコンディションによりバラツキがあるものの92-96マイルを計測する。チェンジアップ&コマンドの平凡さからクローザー向きとの声も。J.グリム(カブス)と比較されている。


8.ブランドン・リトル(LHP)/Brendon Little
◯速球 カーブ / ✖コマンド  
昨年のドラフト1巡目。左右は違えど90マイル中盤の速球とカーブのコンビネーション、コマンド&チェンジアップの平凡さからレングと重なるものがある。全体的に粗削りだが先発左腕としては希少な球威を備えており、上手く育てばG.ゴンザレス(ナショナルズ)になれる。


9.マイケル・ラッカー(RHP)/Michael Rucker
◯速球 カーブ コマンド / △チェンジアップ
91-94マイルの速球と平均以上のカーブを主体にストライク先行の投球。チェンジアップも2球種の陰に隠れているが、向上を辿っている。昨季A・A+では15先発して防御率2.38・K/BB=5.43をマーク。先発ローテーション4番手タイプ。
 
10.トーマス・ハッチ(RHP)/Thomas Hatch
◯速球 スライダー / △チェンジアップ コマンド 
90-95マイルの速球と平均以上のスライダー。平均以下のチェンジアップの改善に取り組んでいる。昨季はコマンドに苦しみ、A+で26先発して防御率4.04だったが、124.2回/126Kと三振は取れた。強気なメンタルも高評価。

11.マーク・ザグニス(OF)/Mark Zagunis
◎選球眼 / △パワー 両翼向き
マイナー通算出塁率.402の出塁マシーン。昨季は3Aで打率.267ながら出塁率.404をマーク。守備はセンターを守るにはスピードが足りず、両翼向き。もう少しパワーを伸ばせればレギュラーポテンシャルだが、現段階では使い勝手の良い4番手外野手止まりだろう。ドラフト時に捕手からコンバートされた。

12.アレク・ミルズ(RHP)/Alec Mills
◯速球 チェンジアップ コマンド / △スライダー  
昨春にロイヤルズからトレードで獲得。完成度の高さに定評を得る26歳。90-95マイルの速球&平均以上のチェンジアップで丁寧に低めを攻める。スライダー&カーブは決め球に使うには変化が緩い。昨季はマイナーで7先発にとどまったが、防御率2.57・K/BB=4.0と好成績。

13.ディロン・メープルス(RHP)/Dillon Maples
◎速球 ◯スライダー 奪三振 / ✖コマンド
セットアッパー以上のリリーフになれるだけの球威を備える。昨季はA+・2A・3Aで計52試合に登板して防御率2.27・K/9=14.2をマーク。BB/9=5.3と安定感の無さは要改善だが、100マイルに届く速球と切れ味抜群のカーブ&スライダーのコンビネーションは強烈。

14.チャーサー・バークス(OF)/Charcer Burks
◯スピード 守備 アプローチ / △パワー 肩 LF向き?
スピード&ディフェンスが高評価。打撃ではアプローチが優秀で、2年続けて四球率12%以上をマーク。肩の弱さからポジションはLF/CF向きとされ、打撃の長打力も平均以下なため、将来像はレギュラーというより4番手外野手か。

15.ネルソン・ベラスケス(OF)/Nelson Velazquez
◯パワー 肩 / ✖コンタクト 素材型
昨年のドラフト5巡目。平均を大きく上回るパワーが武器で、昨季Rで32試合に出場してOPS.870をマーク。打率.236・三振率31.0%と打撃技術を磨く必要アリ。足と肩のツールからポジションはRF向きとされる。

16.ジャスティン・ステーレ(LHP)/Justin Steele
◯速球 / △コマンド 
最速95マイルの速球が最大の武器。カーブは決め球として空振りが奪え、第3球種のチェンジアップもまずまず。球の出所が見にくいフォームでタイミングを欺ける一方で、コマンドを磨いていく必要がある。昨季はA+で20先発して防御率2.92・K/9=7.5・BB/9=3.3をマークした。

17.デュエン・アンダーウッド(RHP)/Duane Underwood
◯速球 カーブ / △リリーフ向き? / ✖コマンド  
コマンド面で伸び悩み、ローテーション2番手級のポテンシャルを発揮できていない。最速97マイルの速球&平均以上のカーブ&平均のチェンジアップを投じるが、昨季2AでK/BB=1.96と支配力は平凡。現段階での成績は目を見張るものではないが、天井は高い。

18.D.J.ウィルソン(OF)/D.J. Wilson
◯スピード CF守備 / △打撃 パワー
小柄ながら傘下トップクラスのアスリートで、パワーとスピードを秘めたスケールの大きさはA.イートン(ナショナルズ)と比較される。昨季はAで88試合/89K・打率.229とコンタクトが安定しなかった。スピードは平均を大きく上回り、CF守備では広大な守備範囲を示す。

19.トレバー・クリフトン(RHP)/ Trevor Clifton
◯速球 体格 / △リリーフ向き? コマンド
16年にはカブス傘下の最優秀投手に選出されたが、昨季は2Aで防御率5.20と苦戦を強いられた。コマンドはアバウトだが91-94マイルの速球は力があり、カーブ&チェンジアップもまずまず。6-4/170の体格から伸びしろも残す。強気な投球スタイルと合わせてリリーフ適性を指摘する声も。

20.キーガン・トンプソン(RHP)/Keegan Thompson
◯カーブ コマンド / △速球
昨年のドラフト3巡目。大学時代の16年をTJ手術により全休している。90マイルの速球&カーブ&チェンジアップをゾーンに集める投球スタイルはローテーション4~5番手向き。A-では19回投げて防御率2.37・23K/4BBと好投した。

Plus One Prospect
ダコタ・メッケス(RHP)/Dakota Mekkes
◯速球 / ✖コマンド
速球は89-93マイルとリリーフ投手の中では平凡だが、6-7の長身に加え、武田久(元ファイターズ)のような独特の低く、打者に近いポイントからリリースされるため、打者は非常に速く感じる。昨季はA・A+で計73.1回を投げて防御率0.98・K/9=11.3・BB/9=4.3をマークした。