2020年4月17日金曜日

2020 CHICAGO CUBS TOP 20 PROSPECTS

2020 CHICAGO CUBS

TOP 20 PROSPECTS

Nico Hoerner(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.ニコ・ホーナー(SS/2B)/Nico Hoerner
(2A)70G 268AB 3HR 21BB 31K 8SB .284/.344/.399/.743
(MLB)20G 78AB 3HR 3BB 11K 0SB .282/.305/.436/.741
◯コンタクト スピード / △2B向き? パワー  
18年ドラフト全体24位。パワーに疑問はあるも即戦力で攻守に堅実。将来は「3割・15本」相当の成績が見込める。SS守備はハビアー・バイエズを追いやるほどは飛び抜けておらず、2Bが適任との見立てだ。

2.ブレネン・デービス(OF)/Brennen Davis
(A)50G 177AB 8HR 18BB 38K 4SB .305/.381/.525/.907
◯スピード パワー 肩 / △素材型
「30-30」も狙えるズバ抜けたポテンシャルを秘め、6-4/175の体格から伸びしろ抜群。平均を大きく上回るスピードがベストツールだが、外野守備は発展途上でルート取りや打球判断を磨いている段階。育成に時間はかかるだろうが、スケールの大きいCFになれる。
3.ブレイリン・マルケス(LHP)/Brailyn Marquez
(A/A+)3.13ERA 22GS 103.2IP BB/9=4.3 K/9=11.1 K/BB=2.56
◎速球 / ◯奪三振 体格 / △チェンジアップ コマンド
急成長を遂げているファイアーボーラー。速球は常時90マイル後半、最速102マイルに達し、昨季は102マイルを24度も計測した。スライダーもキレるが、右打者対策のためにチェンジアップを磨ていく必要がある。変化球とコマンドの精度を磨くことができればエースも狙える。

4.ミゲル・アマヤ(C)/Miguel Amaya
(A+)99G 341AB 11HR 54BB 69K .235/.351/.402/.753
◯ 肩 C守備 / △スピード 素材型
パナマ出身の20歳。2年連続でフューチャーズゲームに出場している。攻守に発展途上だが、上手く育てば「打率.260・15本で守備プラスのキャッチャー」になれるだろう。守備ではレシービングが雑だが、ブロッキングとフレーミングが優秀。課題のスローイングも盗塁阻止率35%と改善の兆し。

5.コール・ローダー(OF)/Cole Roederer
(A)108G 384AB 9HR 52BB 112K 16SB .224/.319/.365/.684
◯パワー スピード / △両翼向き 素材型 アプローチ 肩
アプローチを磨けば「.280・25本」も狙える打撃が武器。しかし昨季は長打狙いのアプローチでプルヒッター傾向が強すぎてコンタクト難に苦しんだ。スイング&打球速度は速いだけにフィールド全体を扱う打撃を覚えれば率も残せるだろう。スピードは平均以上だが、肩が弱いためCFから移るとなるとLFが適任だろう。

6.アドベルト・アルゾロイ(RHP)/Adbert Alzolay
(A+/3A)4.80ERA 16GS 69.1IP BB/9=4.3 K/9=12.2 K/BB=2.85
(MLB)7.30ERA 2GS 12.1IP BB/9=6.6 K/9=9.5 K/BB=1.44
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド リリーフ向き? 
最速98マイルの速球と80マイル前半の鋭いカーブがプラスピッチ。チェンジアップも第3球種として効果的で三振数を稼げる。力いっぱい投げ込むスタイルのため細かいコマンドは期待できないが、ゾーンへ投げ込むコントロールは持っている。リリーフならクローザーポテンシャルもまだ先発として試される予定。

7.コール・フランクリン(RHP)/Kohl Franklin
(A-)2.31ERA 39.0IP 10GS BB/9=3.2 K/9=11.3 K/BB=3.50
◯速球 3球種 奪三振 体格 / △コマンド 
下半身を有効に使えるようになったことで17年に89マイル止まりだった速球は最速97マイルにまで上昇。チェンジアップの扱いに長け、課題とされてきたブレーキングボールもナックルカーブを習得。3球種で平均以上の評価を得ている。20歳とまだ若い上に6-4/190と体格的な伸びしろも十分。

8.ライリー・トンプソン(RHP)/Riley Thompson
(A)3.06ERA 21GS 94.0IP BB/9=3.0 K/9=8.3 K/BB=2.81
◯速球 カーブ / △コマンド 耐久性
高校ではTJ手術、大学では肩の故障に悩まされたが、成長著しくプロ2年目で開花の兆し。平均93マイルの速球と82-86マイルのカーブはいずれも平均以上のスピンレートを誇り、チェンジアップも昨季大きく向上を辿った。アマチュア時代には制球難に悩まされていたが、コントロールも進歩が見られる。

9.チェース・ストランプ(2B)/Chase Strumpf
(R/A-/A)39G 135AB 3HR 23BB 42K 2SB .244/.374/.400/.774
◯コンタクト / △スピード 肩
プロデビューではつまずいたが、攻守のポテンシャルはイアン・キンズラー(元レンジャース)と比べられる。コンパクトなスイングでライナーを打ち分け、四球も稼げる。走守の能力は平均から平均以下で肩も強くないため、2Bに残れないLFに回るリスクがある。
 
10.ライアン・ジェンセン(RHP)/Ryan Jensen
(A-)2.25ERA 6GS 12.0IP BB/9=10.5 K/9=14.3 K/BB=1.36
◎速球 / △コマンド チェンジアップ リリーフ向き? 
昨季平均96マイルを計測したフォーシーム&ツーシームのコンボが強烈な剛腕。変化球の安定感がイマイチだがスライダーは平均以上のボールになり得る。チェンジアップ&コマンドの精度が高くなく、体も大きくないためブルペンに回るリスクが高い。

11.コリー・アボット(RHP)/Cory Abbott
(2A)3.01ERA 26GS 146.2IP BB/9=3.2 K/9=10.2 K/BB=3.19
◯奪三振 5球種 / △球威
打者を圧倒する球威はないが5球種をコントロールよく投げ分けるイニングイーター。90-93マイルの速球でコマンドよくコーナーを突き、カッター&スライダー&カーブで打者の左右を問わず三振を奪える。チェンジアップはまだ発展途上。

12.クリストファー・モレル(3B)/Christopher Morel
(A)73G 257AB 6HR 11BB 60K 9SB .284/.320/.467/.787
◯パワー 3B守備 肩 / ✖フリースインガー
6-0/140(現在はもっと身長が伸びているとも)とかなりのヒョロヒョロ体型だが、プラスのパワーポテンシャルを秘める。四球率4%とアプローチを大幅に改善する必要があるが、バットスピードの速さは傘下トップクラス。元SSで、3B守備は平均以上の評価。

13.タイソン・ミラー(RHP)/Tyson Miller
(2A/3A)4.35ERA 26GS 136.2IP BB/9=2.8 K/9=8.1 K/BB=2.86
◯3球種 コントロール / △フライボーラー 一発病 
球威は支配的ではないが、切れの良い90マイル前半の速球と80マイル中盤のスラッターでゾーンを攻める。昨季はカーブとチェンジアップで向上を辿り、2Aでは15先発で防御率2.56・K/BB=4.44で成功。しかし球威が平均的な上に極度のフライボーラーであるため、3Aでは48.2回で13本塁打を喫し、防御率7.58と炎上した。

14.クリス・クラーク(RHP)/Chris Clarke
(A-)1.96ERA 8GS 23.0IP BB/9=1.6 K/9=10.2 K/BB=6.50
◎カーブ / ◯長身 / △チェンジアップ 先発経験
6フィート7の長身から繰り出されるハンマーカーブが強烈。速球は92-94マイルと支配的ではないが落差があり、スライダーも平均クラス。大学ではリリーフだったのでチェンジアップは発展途上で先発投手としてやっていくには磨いていく必要がある。

15.マイケル・マクアベニュー(RHP)/Michael McAvene
(A-)1.42ERA 6GS 12.2IP BB/9=2.8 K/9=14.2 K/BB=5.00
◎速球 / △チェンジアップ 先発経験
14位のクラークと同じく、大学ではクローザーだったがカブスは先発転向を目論んでいる。98-99マイルに達する速球とスライダーの威力は文句なしなので、チェンジアップを磨ければ先発としてやっていけるかもしれない。もしブルペンに戻れば支配的なリリーバーになれるだろう。

16.ザック・ショート(SS)/Zack Short
(R/2A/3A)63G 213AB 6HR 38BB 72K 2SB .235/.363/.404/.767
◯パワー SS守備 アプローチ / ✖コンタクト
フライボールに特化したアプローチで、高打率は望めないが一発がある。四球率14.2%と四球も選べ、マイナー7年で出塁率.377と出塁能力は優秀。機敏さと力強さを兼ね備えた内野守備は傘下No.1との評価で、仮に打てなくてもユーティリティーにはなれるだろう。

17.ペドロ・マルティネス(SS/2B/Pedro Martinez
(R/A-)54G 206AB 2HR 24BB 63K 19SB .311/.388/.437/.825
◯コンタクト 肩 / △2B向き パワー 素材型
まだ19歳と若く、実績には乏しいがコンタクト能力がズバ抜けている。ゾーン理解にも富んでおり、パワーは平均未満ながら磨けば二桁本塁打も狙える。守備は現在SSも、長い目で見れば2B向きだろう。2Bでなら平均以上のディフェンダーになり得る。肩も強く3Bでも面白い。将来はデービッド・ボーティのような攻撃型ユーティリティか。

18.イーサン・ハーン(C)/Ethan Hearn
(R)23G 80AB 2HR 13BB 36K .163/.286/.275/.561
◯パワー 肩 / △素材型 スピード / ✖コンタクト
MLB公式のドラフトランキングでは高校生捕手最高位の67位も、大学進学の可能性が高いことから11巡までスリップ。スティールに成功したが三振率36.7%とプロデビューは苦しんだ。パワーと肩がプラスツールで強肩強打が魅力。

19.ロニエル・キンテーロ(C)/Ronnier Quintero
◯パワー / △素材型 スピード
国際アマチュアFAの選手としては球団最高額となる290万ドルで入団した大器。打球速度が傑出しており、ウィルソン・コントレラスのような攻撃型捕手になり得る。守備では強肩を有しており、レシービングなどを磨くことができれば平均レベルまではなれるだろう。

20.キーガン・トンプソン(RHP)/Keegan Thompson
(R/2A)3.60ERA 4GS 10.0IP BB/9=0.9 K/9=11.7 K/BB=13.00
◯4球種 コマンド / △速球 肘の故障
17年ドラフト3巡目。球威は支配的ではないが、4球種をコマンドよく織り交ぜて打者のタイミングを外すことができる。肘に違和感により4か月以上をILで過ごし、PRP治療も受けたがオフのAFLでは実戦復帰。耐久面以外は欠点はなく、ハイフロアーなローテーション4~5番手候補だ。

Plus One Prospect
ラファエル・モレル(SS)/Rafael Morel
(DSL)60G 230AB 4HR 26BB 38K 23SB .283/.373/.448/.821
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 パワー CF向き?
リスト12位のクリストファーの弟。アスレチックさとコンタクト技術が魅力。スピードと肩の強さはいずれも平均を大きく上回るが、長い目で見ればCF転向が目されている。打撃では三振率14.2%・四球率9.7%と安定したアプローチで長打も稼げる。これからの成長に期待したい。

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