2021年2月6日土曜日

2021 COLORADO ROCKIES TOP 20 PROSPECTS

2021 COLORADO ROCKIES

TOP 20 PROSPECTS

Brendan Rodgers


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.ブレンダン・ロジャース(2B/SS)/Brendan Rodgers:24歳
(MLB)7G 
21AB 0HR 0BB 6K .095/.095/.143/.238
(3A)37G 143AB 9HR 14BB 27K .350/.413/.622/1.035
◎打撃 / ◯パワー 守備 肩 / △フリースインガー 2B向き?
二遊間の選手としては破格の打撃能力を有し、中でもコンタクト能力がズバ抜けている。広角に長打が打てる点も魅力だ。好球必打のフリースインガーで、適応に少し時間を要するかもしれないが、同じくフリースインガーであるヨアン・モンカダ(Wソックス)やハビアー・バエズ(カブス)にコンタクト力を足したような打者になれるだろう。SS守備は堅実だが正遊撃手のトレバー・ストーリーを追いやるほどではなく、2Bが適任だろう。2Bに専念すれば平均以上になれる。19年は肩の手術、20年はハムストリングの故障で満足なプレーができておらず、健康面が心配。
Brendan Rodgers

2.
ザック・ビーン(OF)/Zac Veen:19歳
◯打撃 肩 伸びしろ  / △素材型 両翼向き?
20年ドラフト全体9位指名の高卒選手。現段階ではヒットツールの方が先行しているが、6-5/200の恵まれた体躯と滑らかなスイングからコディ・ベリンジャー(ドジャース)やカイル・タッカー(アストロズ)と比較される。30ホーマー級のパワーポテンシャルを秘めており、ベリンジャーのようにパワーを伸ばせるかがポイント。現在はCFも、増量を経て将来はRFが適任だろう。
Zac Veen
(A+)128G 509AB 12HR 56BB 95K 24SB .303/.367/.466/.832
◯打撃 / △守備
19年に打者有利な環境ではあるが、OPS.832をマークするなどブレーク。レッグキックをやめてスイングをコンパクトにするなどライナー中心のアプローチに変更したことで安定感が増しブレークにつながった。一方で守備面は特訓が必要。SSとしては守備範囲、グラブ捌き、肩の強さどれも平均以下で、19年は3BやOFでの出番も増えた。打撃は良いだけに守備位置を見つけることができるかが鍵。ちなみに父ジェームズさんは野球コーチで、YouTubeに「Vilade basebnall academy」というチャンネルで息子ライアンを使って打撃練習法を公開している。
(2A)98G 353AB 10HR 32BB 68K .252/.313/.408/.721
◯打撃 肩 / △スピード パワー
攻守にオールラウンドで若き日のノーラン・アレナド(現カージナルス)と比較される中距離バッター。19年は初の2Aで数字を落としたが、16~18年までの3シーズンで打率.337とヒットツールは優秀。しかしコーナー向きの選手としては通算ISO.156とパワー面が平凡で評価が分かれる。守備では強肩でハンドリングも柔らかいが、スピードの乏しさとガッシリ体型がネック。すでに1Bでの試合数も増えており、多少改善されたとしてもアレナドのような名手になるのは難しいだろう。
Colton Welker

5.
クリス・マクマホン(RHP)/Chris McMahon:23歳
◯速球 3球種 奪三振  / 
20年ドラフト2巡目。コンスタントに95-96マイルを計測する速球とキレ抜群のスラーブを武器に20年は大学で4先発して防御率1.05・K/9=13.3・BB/9=1.8と好投。80マイル前後のチェンジアップもブレーキが◎でカッターも織り交ぜる器用さはコリー・クルーバー(ヤンキース)と重なる。コントロールも落ち着いており、先発投手として育成されるだろう。
(A/A+)4.40ERA 131.0IP BB/9=2.7 K/9=9.1 K/BB=3.30
◯コマンド 3球種 / △球威
3球種でストライクが取れるなど完成度が高く、カイル・フリーランドのようなイニングイーターになれる。91-93マイルの速球と70マイル台の落差の大きいカーブを主体に、右打者には改善中のチェンジアップも交える。A+では22先発/防御率4.87と数字は良くないが、打高のリーグだったことを考慮すれば及第点と言える。20年は代替キャンプでもプレー。

7.
マイケル・トグリア(1B)/Michael Toglia:22歳
(A-)41G 145AB 9HR 28BB 45K .248/.369/.483/.852
◯パワー アプローチ 1B守備 / △コンタクト スピード 素材型
19年ドラフト1巡目指名。プラスのパワーを備えた強打のスイッチヒッターで、ゾーン理解も深く、高出塁率が期待できる。スイング軌道が不安定で三振率26%とコンタクトは要改善も磨けばパワーとアベレージを両立した強打者になれるだろう。守備では外野も守れるが、1Bに専念すればプラスのディフェンダーになれると評判。ゴールドグラブとシルバースラッガーの両獲りに期待。20年は代替キャンプでプレー。
(A-)46G 173AB 6HR 14BB 25K 4SB .306/.370/.503/.873
◯打撃 肩 メークアップ /  
19年ドラフト2巡目。攻守に磨かれたオールラウンダー。打撃ではコンタクトに優れ、広角に鋭いライナーを量産することができる。パワーも平均的で角度をつける技術を磨けば本塁打増も狙えるだろう。大柄な体格だがその割には動け、3B守備も及第点。またリーダーシップに優れ、勤勉性も高いため、チームの模範の選手となることが期待されている。20年は代替キャンプでプレーし、2Bでの経験を積んだ。

9.
エレウリス・モンテロ(3B)/Elehuris Montero:22歳
(2A)59G 224AB 7HR 14BB 74K .188/.235/.317/.552
〇パワー 肩 / △スピード 3B守備 / ✖アプローチ
今オフにノーラン・アレナドとのトレードで加入。18年にAでリーグMVPに輝く活躍も、19年は2Aで苦しんだ。しかしリーグ平均よりも3歳以上若く、2度の故障離脱もあったことから救いの余地はある。本来ならば優れたハンドアイコーディネーションとバットスピードを兼ね備えており、選球眼を磨けばパワーとアベレージを両立したバッターになれる。守備では強肩の持ち主だが、守備範囲が平凡で1Bに回るリスクが高い。

10.
ドリュー・ロモ(C)/Drew Romo:19歳
◯肩 C守備 / △打撃 素材型
20年ドラフト全体35位指名。U-18で正捕手を務めた守備先行型の司令塔。ゴールドグラブ級のポテンシャルを秘めており、リーダーシップや野球IQも◎。しかし、その一方で打撃能力に疑問を持たれている。プロ入り後の教育リーグでは少ないサンプルながら本塁打を放つなど首脳陣からの信頼は厚い。コンパクトなスイングで左右にライナーを打ち分けるギャップヒッタータイプ。

11.
ヘリクリス・オリバレス(LHP)/Helcris Olivarez:20歳
(DSL/R)3.86ERA 14GS 60.2IP BB/9=4.6 K/9=12.2 K/BB=2.65
◯速球 3球種 奪三振 / △コマンド 安定感 素材型
ロッキーズフロントが元エース投手のウバルド・ヒメネスの再来と注目する大器。94-97マイルの速球は角度があり、6-3/200の体格からまだ伸びる。カーブ&チェンジアップは不安定で発展途上だが、どちらも磨けば平均以上のボールになり得る。平均以下のコマンドと耐久性の不安を払拭できるかが成功の鍵。20年は代替キャンプ&教育リーグでプレーし、オフには40人枠入りを果たした。(3A)8.31ERA 10GS 43.1IP BB/9=6.2 K/9=9.8 K/BB=1.57
(MLB)5.82ERA 43.1IP BB/9=5.4 K/9=5.2 K/BB=0.96
◯速球 3球種 / △コマンド コンディション
キャリアを通じて故障が多くポテンシャルを生かしきれていない。20年はメジャーデビューすると9先発(10登板)で防御率5.82、期待指標では軒並みメジャーワーストに近い数字を叩き出すなど振るわなかった。それでも高スピンの92-96マイルの4シーム、空振り率50%をマークのスライダー、被打率.172と効果的だったチェンジアップの3球種がそろっている。

13.ブレントン・ドイル(OF)/Brenton Doyle:23歳
(R)51G 180AB 8HR 31BB 47K 17SB .383/.477/.611/1.088
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト
19年ドラフト4巡目ながら、Rでは打率、出塁率、OPSの三冠を達成。パワー、スピード、肩の強さの3ツールが平均以上とハイポテンシャル。三振の多さが不安材料だが、19年は終盤にかけて三振数を減らすなど改善の兆し。また、平均以上のスピードを有効に生かすことができ、守備走塁でも貢献が期待できる。Rは超打高のため、上の階級でどれだけ打てるかがポイントだろう。

14.
カール・カウフマン(RHP)/Karl Kauffmann:23歳
◯速球 チェンジアップ スタミナ / △リリーフ向き?
19年ドラフト2巡目。故障していたわけではないが、カレッジワールドシリーズまで投げていたので大事をとってプロデビューはお預けとなった。91-94マイルのシンキングファストを主体にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで空振りを誘う。スライダーは平均以上になり得るが、不安定なため第3球種にとどまっている。力のこもったフォームからリリーフ向きと見るスカウトも存在するが、コントロールは落ち着いておりイニングイーター適性がある。

15.
アダエル・アマダー(SS)/Adael Amador:18歳
◯コンタクト 守備 / △素材型 パワー
19年に契約金150万ドルで入団。U-15のドミニカ代表経験もあり、ツールだけでなく試合感覚にも優れている。特に打撃が年齢に比して磨かれており、バランスの良いコンパクトなスイングでライナー性の打球を打ち分け、選球眼も良い。SS守備では打球勘やポジショニングに冴えるが、ツール自体は傑出していないため、2B向きと見るスカウトもいる。

16.
ベン・ボウデン(LHP)/Ben Bowden:26歳
(2A/3A)3.48ERA 48G 51.2IP BB/9=4.2 K/9=13.8 K/BB=3.29
◯速球 奪三振 チェンジアップ メンタル / △コマンド スライダー
名門バンダービルト大学でもクローザーとして活躍のパワーレフティ。最速97マイルの速球で強気にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで三振を奪う。19年は第3球種のスラーブに磨きがかかり、対左打者への投球の幅が広がった。2Aでは前半戦だけで20セーブ(防御率1.05)を挙げるチーム記録を樹立したが、3Aでは防御率5.88と打ち込まれてしまった。メンタルも強く、メジャーでクローザーを任せられる器の持ち主。

17.ヨナサン・ダザ(OF)/Yonathan Daza:27歳
(MLB)44G 97AB 0HR 7BB 21K 1SB .206/.257/.237/.494
(3A)89G 387AB 11HR 25BB 52K 12SB .364/.404/.548/.952
◎肩 CF守備 / ◯スピード コンタクト / ×パワー
ホアン・ラガレス(元メッツ)と比べられるゴールドグラブ候補。打撃はマイナーで6年連続打率3割以上、通算.318のコンタクトヒッター。非力でゴロの割合が多いため、打撃をどれだけ伸ばせるかがレギュラーか第四の外野手止まりかを左右するだろう。外野守備は素晴らしいの一言。特に19年に22捕殺をマークしたレーザービームに注目したい。20年はメジャーでのプレー無し。


18.
グラント・ラビン(1B)/Grant Lavigne:21歳
(A)126G 440AB 7HR 68BB 129K .236/.347/.327/.674
◯選球眼 体格 / △スピード 素材型 消極的すぎ
18年ドラフト1巡目ながら19年に評価を大きく落とした。6-4/220の大きな体格からパワーポテンシャルを期待されているが、ISO.091と長打不足に悩まされた。辛抱強いアプローチで四球率13.1%と選んだ一方で、早いカウントで甘い球を見逃すシーンが目立った。打率、本塁打を伸ばすためにもバランスの取れたアプローチを見つける必要があるだろう。1B守備では大柄な体格に反して機敏に動くことができ、平均レベルの守備力が見込める。

19.
フリオ・カレラス(3B)/Julio Carreras:22歳
(R)67G 262AB 5HR 25BB 63K 14SB .294/.369/.466/.834
◯打撃 スピード 3B守備 / △素材型
力強いスイングで20ホーマー以上も狙えると評判。スイングは大振り気味で修正する必要があるも、優れたハンドアイコーディネーションで空振りは目立たない。平均以上のスピードの持ち主で、運動能力も高く、3Bを中心にSS/2Bも守れる。とはいえ、体つきを考えると将来的には3Bが適任だろう。

20.ライアン・フェルトナー(RHP)/Ryan Feltner:24歳
(A)5.07ERA 119.0IP BB/9=3.5 K/9=8.8 K/BB=2.52
◯速球 / △コントロール スライダー
19年は初のフルシーズンで今一つに終わったが、20年の教育リーグで好投し評価を上げた。94-97マイルの速球がパワフルで、課題のコントロールも教育リーグを通じて改善の兆し。平均以上のチェンジアップと平均的なスライダーを扱う。

Plus One Prospect
サム・ウェザリー(LHP)/Sam Weatherly:22歳
◯速球 スライダー 奪三振 / ✖コントロール
20年ドラフト3巡目。20年に先発に転向すると4先発で防御率0.79・K/9=17.1と圧倒的なパフォーマンス。92-96マイルの速球とプラスのスライダーを軸に、右打者にはチェンジアップも交える。球威は文句無しだが、大学3年間でBB/9=7.6と制球面に不安。先発として育成される予定だが、コントロールの改善が見られなければリリーフに戻ることになるだろう。

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