2023年2月26日日曜日

2023 WASHINGTON NATIONALS TOP 20 PROSPECTS

2023 WASHINGTON NATIONALS

TOP 20 PROSPECTS

James Wood

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

1.ジェームズ・ウッド(OF)/James Wood:20歳
(R/A)76G 12HR 50BB 75K .313/.956
◎パワー / ◯走力 打撃 守備 / △両翼向き?
フアン・ソトの見返りの1人。6-7/240の恵まれた体格、30ホーマー級のパワーポテンシャル、CFに残れるだけの運動能力のパッケージは、アーロン・ジャッジ(NYY)を彷彿とさせる。ドラフト時はヒットツールを懸念されていたが、22年はAでwRC+150と対応力の高さを見せつけた。内角の速球や左投手の逃げていく変化球も苦にしないなどパワーだけの選手ではないことは確かだ。上位90%の打球速度106.7マイル/MAX打球速度114.3マイルは、フアン・ソト(同107.2/113.2)とほぼ同じ水準だった。守備のセンスも良く、CF残留の可能性を示すが、体格を考慮するとジャッジ同様にCFよりもRF転向が現実的だろう。
James Wood


FV50

2.ロバート・ハッセル(OF)/Robert Hassell:21歳
(A+/2A)112G 11HR 57BB 113K .273/.763
◯コンタクト 走力 / △パワー
フアン・ソトの見返りの1人。20年ドラフトの高校生ではNo.1ピュアヒッターと評判だった選手で、ヒットツールがプラス評価。しかしWSH加入後は当てに行くスイングが目立ち、ISO.062・wRC+70と課題のパワー面で不安を露呈してしまった。守備はプラスとまではいかないが、CFに残れる可能性を残す。プラスのヒットツール、平均以下のパワー、CFなら平均/コーナーなら平均以上の守備力から将来像の比較対象はアンドリュー・ベニンテンディ(CWS)やMIA時代のクリスチャン・イエリッチ(現MIL)だろう。
Robert Hassell


(R)12G 2HR 6BB 21K .302/.939
◎5ツール / △コンタクト 素材型 
22年ドラフト全体5位指名の高卒大型選手。NFL選手だった父譲りのズバ抜けたアスリートであり、真の5ツールプレーヤーになり得る大器。最大の心配事項はコンタクト能力で、Rでは三振率40%と空振りの多さが目立った。それでも逆方向に100マイル超えのホームランを放つなどポテンシャルの片鱗は見せつけており、プロのレベルに適応できればとんでもない選手になるはずだ。コンタクトの改善が将来を左右する。

4.
ケード・カバリ(RHP)/Cade Cavalli:24歳
(3A)3.71ERA 97.0IP BB/9=3.6 K/9=9.6
(MLB)14.54ERA 4.1IP BB/9=4.2 K/9=12.5
◎速球 / 〇奪三振 変化球 / △コントロール 耐久面
20年ドラフト1巡目。21年にマイナートップの157Kと大ブレークを飾った剛腕で、軽々と100マイルを叩きだす馬力が魅力だ。22年は変化球の精度に磨きがかかり、第2球種のパワーカーブ、大きく外にフェードするチェンジアップ、80マイル後半のカット系のスライダーはいずれもプラスピッチ候補。ポテンシャルを開花させられるかは、コントロールと耐久面の不安を克服できるかにかかっているだろう。22年は8月のMLBデビュー戦で肩を痛めてシーズンを終えているが、春季トレーニングには万全の予定。
Cade Cavalli


5.ハーリン・スザーナ(RHP)/Jarlin Susana:19歳
(R/A)2.40ERA 45.0IP BB/9=4.0 K/9=13.2
◎速球 / △コントロール 素材型
フアン・ソトの見返りの1人。WSHのマイク・リゾーGM曰く、「ソトを放出するトレードでジョシュ・ベルを付け足したのはスザーナを獲得するためだった」とのこと。6-6/235の恵まれた体格から最速103マイルを投げ込む剛腕。80マイル後半のスライダーも切れ、チェンジアップの軌道も良いが、コントロールの悪さからリリーフ転向のリスクもある。とはいえ、制球さえ改善できればエース級の投手になれる可能性があるシーリングは要注目。
Jarlin Susana


6.ブレイディ・ハウス(SS)/Brady House:20歳 
(A)45G 3HR 12BB 59K .278/.731
〇パワー 肩 / △素材型 アプローチ
21年ドラフト全体11位指名の高卒選手。ダブルプラスのパワーと投手として96マイルを計測した強肩のパッケージで、MLB公式はマット・チャップマン(TOR)と比較している。22年は背中の故障&コロナ感染によるコンディション不良もあり、ISO.097と自慢のパワーを発揮できなかった。23年は万全な健康状態のようだが、パワーポテンシャルを発揮するには、四球率5.9%/三振率29.1%、ゴロ率50.9%というアプローチの荒さを取り除いていきたい。守備面では6-4/215とSSとしては大柄であり、23年から3Bに転向する予定。

FV45

7.
クリスチャン・バクエロ(OF)/Cristhian Vaquero:18歳
(DSL)55G 1HR 33BB 38K .256/.719
◎5ツール / △素材型
キューバ出身の両打ち外野手で、21年1月に契約金492万ドルで入団した。5ツールを兼ね備えた原石であり、中でもベストツールである走力はダブルプラスの評価。プラスの肩力と合わせてCFに長くとどまれるとの評価を得ている。打撃では平均以上のパワーポテンシャルを秘めるが、ISO.085と実戦では長打を打てなかった。フライ性の打球を増やしてパワーナンバーを供給していくことが今後の課題だろう。

8.ジェレミー・デラロサ(OF)/Jeremy De La Rosa:21歳
(A/A+)101G 11HR 48BB 115K .280/.794
◯パワー 走力 / △素材型 失策多い 
第2のフアン・ソトとして注目の原石。22年はにアプローチが改善(
Aでの三振率を34%から24.8%に)され、パワー&スピードを実戦で発揮。Aでの69試合でwRC+147、シーズン通じて39盗塁を記録した。守備はズバ抜けてはないもののCF残留の可能性を示す。Aでは67試合CFを守って7失策を喫し、Baseball Prospectusの出す守備範囲指標RDAも-2.8と低調だったが、A+昇格後は+0、3補殺を記録するなどやや改善傾向だった。

(A)5.51ERA 101.1IP BB/9=3.9 K/9=9.3
◯速球 体格 / △素材型
19年に契約金125万ドルで入団のベネズエラン。6-5/235の立派な体格とそれをコントロールできる運動能力を兼ね備える。ムラッ気はあるものの、好調時は94マイル前後の速球で両コーナーの低めを突き、低めのスライダーor高めの4シームで打者を制圧できる。リーグ平均よりも2.7歳若かった点、8月以降は7先発で防御率3.89・FIP3.47・K/BB=3.40と好調だった点はポジティブな要素だ。チェンジアップの質向上が課題。
 
10.ジャクソン・ラトレッジ(RHP)/Jackson Rutledge:24歳
(A)4.90ERA 97.1IP BB/9=2.7 K/9=9.2
◎速球 / ◯スライダー 体格 / △コントロール 耐久面
19年ドラフト1巡目。6-8/250の恵まれた体躯から常時94-95マイル、MAX99マイルの速球を投げ込む剛腕。85マイル超のパワースライダーもプラスピッチ候補で、カーブ&チェンジアップも平均レベル。22年はBB/9が前年の5.0から2.7に改善されるなど、課題のコントロールにも向上が見られた。しかし真ん中周辺の甘いボールが多いため、細かいコマンドは依然として発展途上だ。加えて、故障体質により23歳でAでのプレーと育成が遅れており、今季の出来次第ではリリーフ転向の可能性がある。

11.ジェーク・ベネット(LHP)/Jake Bennett:22歳
〇チェンジアップ 完成度 / △スライダー
22年ドラフト2巡目の大学生左腕。球威よりも完成度の高さを評価されている手堅いワークホースタイプで、MLB公式はジョーダン・モンゴメリー(STL)と比較している。91-94マイルの速球とプラスのチェンジアップ、平均的なスライダーのコンビネーション。チェンジアップが良いため、左打者よりも右打者の方を得意にしている。左打者をより抑えられるように、スライダーの質向上がプロ入り後の課題だろう。

12.コール・ヘンリー(RHP)/Cole Henry:23歳
(2A/3A)1.71ERA 31.2IP BB/9=3.1 K/9=9.7
◯3球種 / ✖健康面
20年ドラフト2巡目。93-97マイルの速球にカーブ&チェンジアップもよく切れ、マイナー2年で19先発/防御率2.06・K/BB=4.52と投球能力は申し分なし。しかし、21年は肘痛で半休、昨年8月には胸郭出口症候群の手術を受けるなど故障体質が深刻。すでにブルペン投球を再開しているが、
胸郭出口症候群はスティーブン・ストラスバーグのように選手生命に関わる場合も多い故障のため、まずは健康に復帰できるかを見てから評価したい。

FV40

13.T.J. ホワイト(OF)/T.J. White:19歳
(A)92G 11HR 44BB 104K .258/.784
◎パワー / △素材型 守備走塁
21年ドラフト5巡目の高卒スイッチヒッター。自慢のパワーは20-80スケールで70評価をつけるスカウトもいるほど。22年は初のフルシーズンでwRC+118と好発進。パワーだけの1ツールプレーヤーとの見方もあったが、四球率11.5%と見極めも良かった。とはいえ守備走塁の能力は平均以下で、1B転向の可能性もあるため、MLBに昇格するには打ち続けるしかない。
(R/A)55G 2HR 13BB 41K .275/.683
◎守備 / △素材型 打撃 / ✖パワー
21年に球団記録タイとなる390万ドルで契約の原石。芸術的な守備が自慢で、未来のゴールドグラブ候補と評判。パワーレスでコンタクト重視の打撃も含めて理想の完成像はホセ・イグレシアス(元COL)か。イグレシアスのようなレギュラー選手に成長するには、打撃の向上が課題となる。 

15.ロイスマー・キンターナ(OF)/Roismar Quintana:20歳
(R)50G 5HR 9BB 46K .289/.781
◯パワー / △素材型 アプローチ
19年に契約金82万ドルで入団のベネズエラン。運動能力に富んだフィジカル面と平均以上のパワーからマーセル・オズーナ(ATL)を彷彿とさせる。21年はハムストリングの故障で7試合の出場に終わったが、22年は健康にシーズンを過ごし、ルーキーリーグのオールスターに選ばれるなど活躍を見せた。よりパワーナンバーを供給できるように、四球率4.5%&グラウンドボール率46%のアプローチ面を修正していきたい。

16.
トレイ・リプスカム(3B)/Trey Lipscomb:23歳 
(A)23G 1HR 4BB 19K .299/.719
◯打撃 肩 / △フライ少ない
22年ドラフト3巡目指名。シンプルかつ無駄のないスイングで広角にライナーを量産する打撃が長所。Aではゴロ/ライナー中心のアプローチで、外角球を逆らわずにライト前に放つなど器用さが光った。3Bのレギュラーとしてはややパワー不足であり、パワーナンバーを伸ばせるかが今後を左右するだろう。守備は強肩で3Bとして及第点との評価。2Bなど複数ポジション守れれば起用の幅が広がるか?

17.
サド・ウォード(RHP)/Thad Ward:26歳
(R/A/A+/2A)2.28ERA 51.1IP BB/9=3.3 K/9=11.6
◯シンカー スライダー / △コントロール 対左打者 耐久面
ルール5ドラフトで今オフにBOSから加入した右腕。22年はTJ手術から復帰すると13先発で防御率2.28・FIP3.01と見事なカムバックを見せた。90マイル前半のシンカーと大きく横に曲がるスイーパーのコンビネーションで三振とゴロアウトの山を築く。対左打者被OPS.874と左打者対策が課題で、先発よりもリリーフ向きか?チームは今季に関してはロングリリーフ起用も、長期的には先発として期待しているようである。

18.
ホゼ・フェルラー(LHP)/Jose Ferrer:23歳
(A/A+/2A) 2.48ERA 65.1IP BB/9=1.5 K/9=10.7
◯速球 3球種 コントロール / △リリーフ専門
22年はフューチャーズゲームにも選ばれるなど一躍ブレーク。MAX99マイルの速球、スライダー、チェンジアップをコントロールよくゾーンに投げ込むリリーフ左腕で、セットアップ以上が狙えるポテンシャルだ。特にチェンジアップは速球とほぼ同じ軌道で少し遅い特殊なボールで、打者を惑わすのに有効だ。23年中のMLBデビューが射程圏内。

19.
イスラエル・ピネダ(C)/Israel Pineda:23歳
(A+/2A/3A)99G 16HR 36BB 95K .258/.783
(MLB)4G 0HR 1BB 7K .077/.220
◯パワー 肩 / ✖アプローチ
元々は荒削りながらもパワフルなバッティング面を評価されていたが、昨季は守備面で大きく成長。フレーミングは発展途上だが、プラスの強肩を武器にマイナーで盗塁阻止率38%を記録した。また、打撃でもISO.200と捕手離れした長打力を示した。フリースインガーなアプローチを改善できれば、キーバート・ルイーズのバックアップとして計算が立つだろう。

FV40-

20.
ブレナー・コックス(OF)/Brenner Cox:19歳
(R)10G 1HR 5BB 14K .286/.766
◯走力 体格 / △素材型 パワー
22年ドラフト4巡目ながら、スロット額の倍近い契約金100万ドルで入団した高卒選手。プラスの走力の持ち主で、加えて6-3/195という恵まれた体格からパワーも伸びしろ大。上手く育てばパワー&スピードを両立したダイナミックなCFになり得る。育成に時間はかかるだろうが、ポテンシャルの高さは魅力だ。

Sleeper Prospects

(A+/2A)3.83ERA 103.1IP BB/9=2.4 K/9=9.3
◯コントロール 3球種 / △健康面 年齢
19年にAで128.1回/防御率3.79と結果を出したが、20年をコロナ休止、21年をTJ手術で棒に振ってしまった。22年はTJ手術から復帰すると速球が90マイル中盤、MAX97マイルを計測するなどパワーアップ。速球、カーブ、チェンジアップをコントロールよく扱えるバックエンドSPタイプだ。26歳の年齢面がネックだが、先発デプスの1人として今季MLBデビューの可能性あり。

◯速球 伸びしろ / △素材型 コントロール
22年ドラフト11巡目。アップサイドを秘めた掘り出し物候補で、コミュニティカレッジ(2年生の公立大学)出身のため、年齢の若さも魅力。6-3/170と長身細身の体格から94-96マイルの速球&変化の大きなスラーブのコンビネーション。制球面など磨かれるべき点は多いが、伸びしろも大きい。

◯シンカー スライダー / △コマンド
22年ドラフト7巡目。92-95マイルのシンカーとプラスのスライダーのコンビネーション。左打者には外に逃げるチェンジアップを決め球に使えたり、カーブで有効にカウントが取れたりと投球能力の高さも備えるが、コマンドに課題がある。大学ではBB/9=4.2・HR/9=1.6を喫するなど、与四球と被弾を多く与えてしまった。

(2A/3A)132G 20HR 51BB 103K .299/.871
◯打撃 複数ポジションOK / △年齢
23年で26歳を迎えるオールドプロスペクトながら、昨季3Aでの59試合で打率.323・11本塁打・OPS.925・wRC+140を記録したバッティングは要注目。打撃技術が高く、バレル性の打球を放つのが上手い。守備の評価は決して高くないが、昨季114試合3Bを守って、Baseball Prospectusの出す守備範囲指標RDAで+6.8という高数値を記録している。2BやLFも守れるユーティリティー候補。

(A)17G 2HR 1BB 19K .400/1.039
◯打撃 / △パワー アプローチ
22年ドラフト5巡目。華麗なスイングで左右にライナーを打ち分けるヒットマシーン。プロでは17試合という限られたサンプルながらwRC+183と打ちまくった。平均以下のパワー&四球率1.4%/三振率26%という荒っぽいアプローチが不安材料。それでも外野3ポジションをこなせる守備力&17試合で11盗塁(0失敗)の走力から第4の外野手にフィットするか。

2023年2月25日土曜日

2023 PHILADELPHIA PHILLIES TOP 20 PROSPECTS

2023 PHILADELPHIA PHILLIES

TOP 20 PROSPECTS

Andrew Painter

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

(A/A+/2A)1.56ERA 103.2IP BB/9=2.2 K/9=13.5
◎速球 / ◯変化球 コマンド 体格 
22年は「ベースボールアメリカ」のマイナー最優秀投手に輝くなど大ブレーク。高卒2年目、19歳のシーズンで2Aに到達してみせ、23年中のMLB昇格も射程圏内だ
。6-7/215の規格外の体格から平均96.7/最速101マイル・スピンレート2408rpmの速球を主体に、平均から平均以上のスライダー、カーブ、チェンジアップを織り交ぜる。また、大柄ながら運動能力も素晴らしく、コマンドもプラス評価。球威、変化球、コマンド、体格全てを兼ね備えたエースポテンシャルだ。
Andrew Painter

FV55

2.ミック・エイブル(RHP)/Mick Abel:21歳
(A+/2A)3.90ERA 108.1IP BB/9=4.2 K/9=10.8
◯速球 3球種 体格 / △コマンド
21年は肩の故障で健康面に不安を示したが、22年はシーズンを通して結果を出した。BB/9=4.2とコマンドは依然として要改善だが、球威、変化球、体格と素質は十分。自慢の速球は21年にStatcastで平均95.4/最速99.2マイル、平均スピンレート2488rmpとMLBトップクラスの数値を記録している。フォームの再現性を高めてコマンド難を脱却できるか。
Mick Abel


FV50

(A+/2A/3A)3.71ERA 87.1IP BB/9=5.5 K/9=13.4
◎速球 / 〇変化球 / ✖コントロール
21年ドラフト5巡目。大学4シーズンで防御率4.84・BB/9=8.8と今一つだったが、プロに入ると覚醒。21年にAで平均95.8マイル/スピンレート2651rmpを記録したライジングファストを主体に、カッター、スライダー、チェンジアップと多彩な球種で打者を圧倒する。球威は申し分ないが、マイナー2年でBB/9=5.4と制球難。ここ10シーズンにおいて、BB/9が4を超えている投手でfWARが3.0(ローテーション3番手級の目安)を超えたのは21年のランス・マカラースだけであり、制球難が改善できなければローテーション下位止まりになる可能性が高い。
Griff McGarry


(R/A)16G 0HR 7BB 15K .241/.609
◎走力 / ◯コンタクト 守備 / △パワー 素材型
球宴4度の名選手カール・クロフォードの息子であり、22年ドラフト全体17位指名でプロ入りを果たした。父譲りの俊足がベストツールで、コンタクト能力を併せて父と同じくリードオフマン適性あり。LF専門だった父に対して、ジャスティンはプラスのCFディフェンダーになれるとの評価。23年はAでフルシーズンデビューの予定だ。

5.
ヨハン・ロハス(OF)/Johan Rojas:22歳
(A+/2A)130G 7HR 42BB 99K .244/.663
〇走力 守備 /△打撃 ゴロ多い
運動能力が高く、走力とCF守備の2つがプラスツール。Baseball prospectusの出す守備範囲指標RDAは22年に+8.0、21年には12.3と大きなプラスを叩き出している。しかし低弾道でゴロ性の打球が多いためヒットツールを疑問視されており、MLBプレーヤーとしてやっていくには打撃面の改善が求められる。それでも昨季のラスト25試合は2AでwRC+136、四球率10.2%/三振率17.6%と改善の兆しを見せた。フィリーズ幹部はロハスのメークアップを買っている。
Johan Rojas


6.ハオイー・リー(2B)/Hao Yu Lee:20歳
(R/A/A+)79G 9HR 43BB 67K .284/.824
◯打撃 / △パワー 肩 2B向き
台湾出身。ヒットツールが武器で、22年はAでwRC+131とよく打ち、リーグの監督が投票する「Best Batting Prospect」に選出された。一方でAでの68試合で平均打球速度86.5マイル&ランチアングル10.5度はいずれもMLB平均以下であり、現時点でのパワー評は平均以下。また走守のツールも平均的な「攻撃型二塁手タイプ」であり、MLBでレギュラーを張るにはゴロを減らしてライナー/フライ性の打球を増やすなどして、パワーナンバーを伸ばしていく必要があるだろう。

FV40

(A)9.00ERA 8.0IP BB/9=3.4 K/9=13.5
◯球威 回転数 / △リリーフ向き? / ✖コントロール
22年ドラフト4巡目。球威は申し分ないが大学3年間でBB/9=4.4とコントロールに課題があるため、プロではリリーフ向きと見られている。平均95/MAX99マイルでスピンレート2600超の4シームに高強度のスライダー&チェンジアップで打者を制圧できる。Aでは3試合共に先発も3回→2回→3回と短いイニングでの起用だった。

8.シモン・ムジオッティ(OF)/Simon Muzziotti:24歳
(R/A/2A/3A)46G 5HR 22BB 38K .249/.744
(MLB)9G 0HR 0BB 2K .143/.393
◯走力 守備 即戦力 / △出場数 パワー
20年はコロナ休止、21年はビザの問題、22年は故障により、ここ3シーズンで75試合の出場にとどまっているが、すでにMLB即戦力である点が強み。平均以上の走守に加えて、打撃はコンタクト寄りだが、平均打球速度89.2マイルとブレークの兆しあり。昨季第四の外野手としてリーグ優勝にも貢献し、オフのトレードでDETへ放出されたマット・ビューリングの枠を狙いたいところだ。

◯パワー / ✖走力 守備
22年ドラフト3巡目。6-4/225の恵まれた体格にパワーポテンシャルを備える。四球率14.6%/三振率17.7%とゾーン管理も良い。一方で平均を大きく下回る走力、平均以下の守備力、大きすぎる体格から将来は1B転向のリスクが高い。走守での貢献は見込めないため、打ちまくることが求められる。
(A+/2A)130G 8HR 33BB 114K .235/.626
◯パワー / △両翼向き アプローチ 
21年ドラフト2巡目。パワーと選球眼を兼ね備えたスラッガー候補として入団したが、プロではアプローチを乱してボール球を打たされ、112試合をプレーしたA+でwRC+73(100が平均)と不振に苦しんだ。また守備位置が外野両翼に限られるため、打てるかどうかに全てがかかっている。アプローチを修正して打撃ポテンシャルを開花できるかが、レギュラー選手に成長できるかを左右するだろう。

11.
ウィリアム・ベルゴラ(SS)/William Bergolla:18歳
(DSL)24G 0HR 11BB 3K .380/.892
◯攻守オールラウンド / △素材型 パワー
22年1月に契約金205万ドルで入団した原石。MLB公式の国際アマチュアFAリストでは4位にランクインしていた。5-11/165と現時点では線が細いが、走攻守にオールラウンドな点を高く評価されている。DSLではwRC+150と順調なデビューを飾っており、今後の成長に期待したい。

FV40-

(R/A)52G 2HR 19BB 49K .236/.638
◯パワー / △素材型 守備 走力
21年ドラフト3巡目の高卒選手で、
完成型はフレディ・フリーマン(LAD)。6フィート4と立派な体格の持ち主であり、現在は二塁打中心だが30本塁打級のパワーポテンシャルを期待されている。平均以下の走力から守備はコーナー向きとされる。まだ来季19歳と若く、フルシーズンデビューする今季次第で評価が大きく変わりそうだ。

13.リカルド・ぺレス(C)/Rickardo Perez:19歳
(R)30G 1HR 7BB 13K .349/.785
◯コンタクト / △素材型 走力
21年に契約金100万ドルで入団した原石。攻守を両立したオールラウンド捕手になり得る可能性を秘めており、RでwRC+121と成績も残した。スムーズなスイングで、小柄ながらバットスピードは素早い。守備では捕球面を磨く必要がある。10位以降の他選手と同様に、Aでのパフォーマンスを見ないと評価は難しい。

14.ニコ・プアカ=グレゴ(2B/3B)/Nikau Pouaka-Grego:18歳
(R)35G 3HR 16BB 16K .301/.890
◯コンタクト / △パワー 守備 素材型
ニュージーランド出身。スムーズなスイングでライナーを量産するヒットマシーンで、22年はRでwRC+152と好デビューを飾った。守備は2Bと3Bをほぼ半分ずつ守った。平均的なパワーと守備評価、Rでの実績しかない点から現時点ではこの位置づけとした。Aでのパフォーマンスを見てから判断したい。
(R/A)11G 0HR 5BB 5K .361/.866
◎走力 /△パワー 素材型
22年ドラフト11巡目ながらオーバースロットとなる契約金で入団した原石タイプの高校生。20-80スケールで70評価の走力が武器で、守備走塁での貢献が見込める。打撃はコンパクトなスイングでゴロ/ライナー中心。現時点ではパワー不足であり、MLBまでの道のりは長く険しい。

(A+/2A)102G 17HR 27BB 120K .271/.815
◯パワー / △コンタクト 守備
身長6フィート8と規格外の体格を備えたパワーヒッター。フリースインガーで荒さが目立つが、22歳のシーズンにして、2AでwRC+119を記録したことを考えればオルティズ(19位)よりも高い評価を与えて良いだろう。守備は外野両翼と一塁を中心にCFでも8試合に出場している。

(A+/2A)3.98ERA 54.1IP BB/9=4.8 K/9=11.9
◯速球 カーブ / ✖コントロール
MAX101マイルの4シームとダブルプラスのカーブのコンビネーションで打者を圧倒するパワーリリーバー。BB/9=4.8とコントロールに課題があるが、セットアップ以上が担える球威は魅力だ。2A昇格後に10.2回/1失点を記録するなど、シーズンが進むにつれて調子を上げており、23年のブレークに期待したい。

18.ハンス・クラウス(RHP)/Hans Crouse:24歳
(3A)13.14ERA 12.1IP BB/9=4.4 K/9=9.5
◯速球 スライダー / △健康面 コントロール
19年のTEXリストで1位にランクインしていた元トッププロスペクトだが、度重なる故障に泣かされている。昨季も上腕二頭筋腱炎で5登板に終わるなど、キャリア6年で100イニング以上を投げたシーズン無し。現実的に考えれば先発は諦めてリリーフとして復活を狙うことになるだろう。

19.フランシスコ・モラレス(RHP)/Francisco Morales:23歳
(2A/3A)4.76ERA 51.0IP BB/9=7.9 K/9=12.4
(MLB)7.20ERA 5.0IP BB/9=10.8 K/9=5.4
◯速球 スライダー / ✖コントロール
速球&スライダーがプラスピッチであり、球威はエース級。しかし制球難が深刻で、22年はリリーフ転向を余儀なくされた。2Aでは30.1回で防御率1.48・FIP1.63・K/9=16.0と支配的な投球を見せたが、3Aでは20.2回で防御率9.58・BB>Kと酷い内容だった。それでも来季23歳とまだ若く、セットアップ以上が狙える選手だ。

(R)2.01ERA 31.1IP BB/9=4.6 K/9=10.1
◯速球 体格 / △素材型 コントロール
キュラソー出身。契約金わずか1万ドルで入団したが、DSL、Rで2年続けて好投を見せている。変化球の精度や制球力など投手としての改善点は多いが、6-3/180の体格から95-98マイルを投げ込むポテンシャルは要注目。

Sleeper Prospects

(2A/3A)4.36ERA 119.2IP BB/9=3.1 K/9=10.0
〇緩急 / △球威
速球の球速帯は90マイル前半と打者を圧倒するような球威は無いが、速球&カーブのコンビネーションを武器に22年は3Aまで到達するなどブレーク。今季の投球次第ではMLBデビューも狙える。

(R/A)4.67ERA 54.0IP BB/9=5.0 K/9=12.2
〇体格 カーブ / △素材型 コントロール
6フィート6/190の恵まれた体格に運動能力も持ち合わせるポテンシャルの高い右腕。90-94マイルで高スピンの速球と高空振り率のカーブ&チェンジアップのコンビネーション。マイナー3年でBB/9=5.6と荒削りで全体的に磨かれる必要がある。

バロン・ラドクリフ(OF)/Baron Radcliff:24歳
(A+)104G 17HR 60BB 163K .237/.790
◎パワー / △守備 走力 / ✖コンタクト
パワーだけならMLBでもトップクラス。昨季は打球速度117マイルの二塁打を放ったが、昨季のMLBで117マイル以上の打球を記録したのは9人だけだった。一方で三振率40.0%とコンタクト難が深刻。それでも7月1日以降はOPS.912、wRC+143と覚醒の兆し。(三振率は36.5%と相変わらず悪かったが…)

2023年2月23日木曜日

2023 NEW YORK METS TOP 20 PROSPECTS

2023  NEW YORK METS 

TOP 20 PROSPECTS

Francisco Alvarez

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

1.フランシスコ・アルバレス(C)/Francisco Alvarez:21歳
(2A/3A)112G 27HR 70BB 123K .260/.885
(MLB)5G 1HR 2BB 4K .167/.786
◎パワー / △守備 アプローチ / ✖走力
打撃の荒さは気になるが、捕手で30本塁打以上が狙えるパワーが魅力。22年は2A/3Aで自己最多の27本塁打、純粋な長打力を示すISOは.254と申し分なし。あとは打席での辛抱強さを身に着けてMLBレベルの投手に対応していきたい。捕手としての守備力は発展途上だが、肩の強さは及第点であり、捕手に残れれば打撃面でかなりのアドバンテージを得られるだろう。将来像の比較対象はゲーリー・サンチェス(MIN)か。
Francisco Alvarez


FV55

2.
千賀 滉大(RHP)/Kodai Senga:30歳
(NPB)1.94ERA 144.0IP BB/9=3.1 K/9=9.8
◯速球 スプリット 即戦力 / △コマンド
ポスティング制度により5年$75MでNYM入り。平均96マイルの速球と落差抜群のスプリットのコンビネーションで三振の山を築く。一方でNPB通算与四球率9.3%とコマンド面にやや不安要素あり。先発ローテーション3番手クラスの活躍が見込まれており、FanGraphsの成績予測システムZiPSでは、140イニングを投げて防御率3.46・WAR2.5となっている。
(2A/3A)95G 19HR 49BB 104K .315/.943
(MLB)11G 2HR 2BB 8K .184/.586
◯打撃 肩 パワーポテンシャル / △ゴロ多い 3B守備
19年ドラフト全体12位指名。洗練されたピュアヒッターで、バレル性の打球を量産できる。平均打球速度91マイルとパワーポテンシャルを秘めており、課題だったゴロ率も前年の55%から43%に改善させるなど実戦でもパワーを発揮できるようになりつつある。ポップアップの打球割合は昨季2Aで1.3%、21年も1%台とミスショットが非常に少ないのが特徴。フライボールの比率を増やして長打の供給量を増やせるかがポイントだろう。
Brett Baty


FV50

4.
ケビン・パラダ(C)/Kevin Parada:21歳
(R/A)13G 1HR 12BB 13K .275/.880
◯打撃 パワー / △守備
22年ドラフト全体11位指名の攻撃型捕手。22年は大学での60試合で打率.361・26本塁打・三振率10.5%・四球率9.8%と圧倒的な打棒を見せつけた。広角にフライボールを量産できるヒットツールがプラス評価で、パワーも平均以上の評価。一方で捕手としての守備力に疑問を持たれており、守備力は平均以下の評価にとどまっている。

(A/A+)121G 11HR 44BB 122K .281/.782
◯パワー 肩 / △素材型 アプローチ 
19年に契約金205万ドルで入団の大型ドミニカン。ダイナミックな5ツールCFで、中でもパワーツールが高評価。19歳のシーズンながらAでwRC+129、A+で106と健闘を見せた。トラッキングシステムが搭載されているAにおいて全体のスイング率51.5%(MLB平均48%)、ボール球スイング率39.9%(同31.6%)とフリースインガー傾向があり、特に高めのボール球を振ることが多い。選球眼やアプローチ面を磨いていけば、よりパワーナンバーを供給できるようになるだろう。走守のツールは平均以上だが、Baseball Prospectusの総合的な守備指標DRPは-10.3とCFに残るには特訓が必要か。

(R)10G 1HR 4BB 6K .250/.803
◯コンタクト 走力 / △パワー 2B向き? 素材型
22年ドラフト全体14位指名の高卒野手。身長5フィート8と小柄ながらコンタクト&走力がプラス候補のリードオフポテンシャルで、ダスティン・ペドロイア(元BOS)と比較されている。パワーもピーク時には15-20本塁打を狙えると見るスカウトも。守備はペドロイア同様にMLBではSSよりも2Bが適任と見られている。

FV45

(R/A)1.93ERA 9.1IP BB/9=6.8 K/9=10.6
◯速球 スライダー / △耐久面 コマンド
22年ドラフト2巡目。Statcastが搭載されているAでは、速球が平均95.9マイル/縦変化10.85インチ(平均9.1)、スライダーが横変化4.97/縦変化2.76インチ(平均は3.1/1.1)を記録するなど凄まじいボールのポテンシャルを披露した。ライジングファストボールと真横に大きく滑るスイーパーのコンビネーションは現代野球のトレンドであり、加えてカッター、カーブ、チェンジアップもバランスよく扱う。あとはコマンドを安定させられるか。
Blade Tidwell

8.ロニー・マウリシオ(SS)/Ronny Mauricio:22歳
(2A)123G 26HR 24BB 125K .259/.767
◎パワー / 〇肩 / △走力 3B向き? / ✖アプローチ
22年は2Aで「20-20」を達成。フリースインガーで四球率4.4%とヒットツールは黄色信号だが、ISO.212とSSとしては破格のパワーポテンシャルを秘める。しかし26本塁打を放ちながらも、総合的な打撃の貢献度を示すwRC+は104と平均をわずかに上回る程度にとどまっており、選球眼を磨いて出塁率を上げられないと打者としての価値は頭打ちだろう。SS守備ではBaseball Prospectusの出す守備範囲指標RDAが前年の13.0から-7.8に大幅ダウン。強肩を生かせる3Bが適性との見方も。
Ronny Mauricio


(3A)101G 24HR 44BB 122K .280/.877
◯パワー 肩 / △走力 3B守備
広角に長打を打てるパワーが武器で、MLBでは24打球という限られたサンプルではあるが、平均打球速度93.3マイル/ハードヒット率45.8%とパワーポテンシャルを披露した。大振りで三振が多く、高打率は望めないだろうが、MLBでも30ホーマーを狙えるポテンシャルだ。3B守備では、RDAが3年続けてマイナスとなっており、1B転向が目されている。理想の完成型はライアン・マウントキャッスル(BAL)、現実的なラインはJ.D.デービス(SF)か。

10.マイク・バシル(RHP)/Mike Vasil:23歳
(A/A+)3.53ERA 71.1IP BB/9=3.3 K/9=10.7
◯回転数 4球種 / △実績
21年ドラフト8巡目。速球、カッター、カーブはいずれも高スピンで高い空振り率を記録しており、また左打者にはチェンジアップも交えるなど4球種をコマンド良く扱えるハイスペックな右腕。速球は平均94.2マイル/2429rpm、カッターは回転による変化方向と実際の変化方向の差が28度とSSWが大きく、カーブは2682rpm/縦変化-7.26と落差が大きい点が特長で、きっかけをつかめばローテーション半ばクラスの投手に成長し得るポテンシャルだ。

(A)4.44ERA 46.2IP BB/9=6.8 K/9=13.5
〇速球 変化量 / △素材型 コントロール チェンジアップ
21年ドラフト2巡目の高校生。シュート方向に鋭く伸び上がるライジングファストボールと縦に大きく曲がるカーブのコンビネーションでゾーンの上下を攻め、K/9=13.5をマーク。4シームが11.28インチ(平均9.1)、カーブが-8.8インチ(平均4.5)と平均を大きく上回る縦変化量を記録した。また第3球種としてスプリットを全投球の14.0%を織り交ぜた。先発に残るにはフォームを固めてコントロールを改善していきたい。

12.ドミニック・ハメル(RHP)/Dominic Hamel:24歳
(A+/2A)3.25ERA 119.0IP BB/9=4.1 K/9=11.0
◯回転数 / △コントロール 球速
21年ドラフト3巡目。平均92.5マイルながらスピンレート2459rpm/縦変化10.66インチのライジングファストボールで空振りを量産する。第2球種のスライダーも2814rpmと高スピンで、チェンジアップやカーブも織り交ぜる。左打者も苦にしないが、先発に残るには与四球の多さを改善する必要がある。平均以下の球速も含めてローテーション半ばというよりは、スイングマン~ミドルリリーフ向きか。

FV40

(A)5.86ERA 55.1IP BB/9=4.1 K/9=8.3
◯速球 / △素材型 コントロール
21年1月に契約すると、DSLで防御率0.54と好デビュー。22年はRをすっ飛ばしてAでプレーした。防御率は5.86と振るわなかったが、BABIPが.340と高すぎたこともあり、FIPは4.79といくらかマシだった。リーグ平均よりも4.0歳若かった点を考慮すれば、そこまで悲観する必要はないだろう。平均93.7マイルの速球を軸にキレの良いカーブ&横に大きくフェードするチェンジアップのコンビネーション。全投球の58%を速球が占めており、変化球の制球を安定させられると投球の幅が広がるだろう。

14.ヘズス・バイエズ(SS)/Jesus Baez:18歳
(DSL)54G 7HR 26BB 46K .242/.744
〇パワー 肩 / △素材型 アプローチ
22年1月にプロ入りし、DSLでは早速7ホーマーを放つなど自慢のパワーを披露した。プルヒッター傾向が強く、上位レベルの投手に対応するためにはアプローチの荒さを取り除いていく必要があるだろう。守備ではプラスの強肩を有するが、体格の成熟にともない、いずれは3Bへの転向が既定路線だ。

15.
ルイス・ロドリゲス(LHP)/Luis Rodriguez:20歳
◯速球 スライダー / △素材型 TJ手術明け
22年はTJ手術で全休したが、高いポテンシャルを秘めており、23年シーズンのブレークに期待したい左腕。21年にAで平均94.4/最速97マイルを計測した速球&スピンレート2865rpm/横変化-6.56インチ(左投手平均-2.8)と変化量大のスライダー。まずは健康に復帰できるか。
(R/A)4.15ERA 8.2IP BB/9=2.1 K/9=13.5
◯速球 3球種 / △素材型 TJ手術明け
TJ手術のリハビリにより4登板にとどまったが、速球は平均93.9マイル/スピンレート2407rpmを計測するなど術前よりも成長して帰ってきた。第2球種にはブレーキの利いたチェンジアップを投じ、少ないサンプルながら空振り率47.6%(10空振り/21スイング)をマーク。第3球種のカーブも2610rpmと高スピンでよく曲がる。ボールは良いだけに23年のブレークに期待したい。

17.ホセ・ブットー(RHP)/Jose Butto:25歳
(2A/3A)3.56ERA 129.0IP BB/9=3.1 K/9=9.6
◯チェンジアップ / △カーブ リリーフ向き?
22年は3Aでの8登板(7先発)で36.2回を投げて防御率2.45と結果を出し、MLBデビューも経験した。93-95マイルの4シームと傘下ベストとも評されるチェンジアップのコンビネーションでゾーンを積極的に攻める。ブレーキングボールの質が平凡なため、先発よりもマルチイニングリリーバーの方が輝けるか?

(A+)4.47ERA 116.2IP BB/9=3.4 K/9=8.1
◯シンカー / △コマンド チェンジアップ
93-95マイルのシンカーが武器で、22年はグラウンドボール率58.7%を記録した。ゴロを打たせるのが上手いため、HR/9=0.31と被本塁打が少なく、FIP3.49は防御率と比べてかなり良かった。リーグ平均よりも3歳若かった点も考慮すれば、健闘したと言えるだろう。第2球種のスライダーは真横に小さく曲がる特殊な軌道で空振りを奪える平均以上のボール。コマンド&チェンジアップの質向上が先発残留の鍵となるだろう。

19.レヨネル・オバレス(RHP)/Layonel Ovalles:20歳
(R/A)4.05ERA 46.2IP BB/9=3.3 K/9=12.7
◯回転数 チェンジアップ / △素材型
Rで29.1回を投げて防御率2.76・K/BB=8.80・FIP1.44と好投。Aでは年上選手を相手に打ち込まれたが、K/9=11.4と空振りは取れていた。オーバースローから平均93.6マイル/2531rpmの4シームを軸に、キレの良いチェンジアップ&カーブで仕留める。特にチェンジアップは4シームよりも横に4.8インチ(19-21年のMLB平均は3.2インチ)滑る特殊な軌道を描き、Aで空振り率41.4%を記録した。

(A/A+)122G 13HR 44BB 139K .245/.725
〇パワー 肩 / △コンタクト
21年ドラフト4巡目。荒っぽいが、パワーと強肩を兼ね備えたダイナミックな外野手。Aでは平均打球速度89.8/MAX113.3マイル、ハードヒット率40.4%と実戦でもパワーを発揮。一方で極度のアッパースイングであるため、低めには強いが高めの速球に苦戦している。守備ではCF相応の走力を有し、自慢のレーザービームで18個の補殺を記録した。守備範囲指標のRDAは-0.9だったが、OFA(補殺による失点阻止評価)は+9.4と大きくプラスを叩き出した。現中日のアリスティデス・アキーノが完成型か。

Sleeper Prospects

タイラー・スチュアート(RHP)/Tyler Stuart:23歳
(R/A)9.82ERA 3.2IP BB/9=7.4 K/9=17.2
◯シンカー スライダー / △先発経験
22年ドラフト6巡目。6-9/250の巨漢と、大学ではリリーフも先発適性を見せている点からタイラー・メジルと比較されている。シンカー&スライダーをコントロールよくゾーンに集める投球スタイル。Statcastが搭載されているAでは、シンカーが平均94.3マイル/横変化量-10.23インチ(右投手の平均は-8.8)を記録した。またスライダー
は、実際の変化軸と回転数による変化軸の差が67度を記録するなどSSWが大きいボールと見られる。

ルイス・モレノ(RHP)/Luis Moreno:24歳
(A/A+)2.84ERA 117.1IP BB/9=3.3 K/9=8.2
◯シンカー カーブ / △第3球種
90イニング以上投げた投手の中では傘下トップとなる防御率2.84とブレーク。沈みの大きい平均93.9マイルのシンカー&平均スピンレート3004rpmで変化量の大きいカーブのコンビネーションで、AでGB%=61.1%、A+で55.2%とゴロの山を築いた。第3球種のチェンジアップは1%未満の投球割合にとどまっており、リリーフ転向が濃厚か。

(A/A+)112G 14HR 50BB 117K .263/.779  
〇パワー / △コンタクト
パワーと選球眼を兼ね備えており、A/A+でwRC+121と平均以上の成績を収めた。Statcastが搭載されているAでは平均打球速度88.5マイル/ハードヒット率41.5%を記録するなど、実戦でパワーを発揮。スイング率は50.9%と平均以上ながら、ボール球スイング率を30.9%(MLB平均は32%)に抑えるなど見極めも悪くない。しかし、高めの速球の対応に苦戦しており、そこが治ればもう少し三振を減らせるだろう。

2023年2月12日日曜日

2023 MIAMI MARLINS TOP 20 PROSPECTS

2023 MIAMI MARLINS 

TOP 20 PROSPECTS

Eury Perez

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

1.ユーリー・ぺレス(RHP)/Eury Perez:20歳
(2A)4.08ERA 75.0IP BB/9=3.0 K/9=12.7
◯速球 変化球 体格 コマンド / △健康面
真のエースポテンシャル。19年の契約時に80マイル中盤だった速球は、21年に平均94.9マイル/スピンレート2671rmpに成長。22年はStatcast下で4シームを12球投げて、平均97.9マイル/スピンレート2727rpmとさらに数字を伸ばしている。カーブ&チェンジアップもプラスピッチ候補で、6-8/200と大柄ながら身体操作も◎でメカニックも滑らか。依然として身体的な伸びしろを残しており、可能性は無限大。22年はコマンド面で大きく成長。
Eury Perez


FV50

2.マックス・マイヤー(RHP)/Max Meyer:24歳
(3A)3.72ERA 58.0IP BB/9=2.9 K/9=10.1
◎球速 スライダー / △体格 健康面
20年ドラフト全体3位指名。最速100マイルの速球&90マイル前半に達するスライダーはいずれも20-80スケールで70評価と絶品。先発経験の浅さとアンダーサイズな体格から先発適性に疑問をもたれていたが、22年はチェンジアップの向上に成功し、MLBデビューも経験。しかし、2試合投げた後、TJ手術を受けることになった。23年は全休の見込み。
Max Meyer


(A+/2A)3.80ERA 118.1IP BB/9=3.2 K/9=11.4
◯体格 速球 カーブ ゴロアウト多い / △チェンジアップ
20年ドラフト2巡目。ドラフト後にTJ手術を受けたが、無事カムバック。6フィート7の長身を生かした角度のある4シーム&縦カーブのコンビネーションで、球威・コマンド共に向上が見られた。体格にも恵まれており、先発投手に必要な資質をすべて揃えている。A+では20先発で防御率4.07も、BABIPが.383と高かったこともあり、FIPは3.08と高水準だった。2Aでは20歳ながら3先発で防御率2.57/FIP3.11とともに高数値を記録しており、来季の飛躍に期待したい。
Dax Fulton


(R/A)37G 3HR 14BB 29K .248/.705
◯打撃 / △走力 守備 打球速度
22年ドラフト全体6位指名。パワーと選球眼を兼ね備えた打撃面の評価が高いスイッチヒッターで、22年は大学での53試合で打率.370・15本塁打・OPS1.094、27BB/22Kと圧倒的な成績を残した。しかしAでは33試合でOPS.750、平均打球速度86.3マイル/MAX103マイルとパワーポテンシャルに疑問を残す結果となった。また俊敏性の乏しさから将来は一塁転向が危惧されており、攻守に不安要素を抱える。

FV45

5.イディ・キャッぺ(SS)/Yiddi Cappe:20歳
(R/A)67G 9HR 15BB 41K .290/.766
◯肩 パワー / △素材型 アプローチ
21年1月に契約金350万ドルで入団したキューバ出身の大型SS。6フィート3の長身細身の体型は若き日のカルロス・コレア(MIN)を連想させる。打撃は大振りで改善点も多いが、スイング自体は力強くパワーポテンシャルあり。しかしAでは平均打球速度83マイルにとどまっており、パワーポテンシャルを実戦で発揮できるかが焦点となりそうだ。守備面では、スムーズな動作とプラスの強肩からSSとして長く育成される見込みだが、体格を考えると将来的な適性は3Bか。

◎速球 / 〇コマンド チェンジアップ / △体格 / ✖健康面 
21&22年はと2シーズン続けて肩の故障により全休。22年10月にも2度目の肩の手術を受けており、23年の春季トレーニングには間に合う見込みだが、健康面が非常に心配。20年にMLBで7先発/防御率3.46を記録した実力は申し分ないが、健康に復帰できるか。

◯速球 スライダー 奪三振 / △TJ手術明け
20年ドラフト4巡目。大学では制球難だったが、21年は2Aでの15先発で防御率1.77と別人のような投球。しかし、TJ手術により22年は全休した。健康であれば力感のない滑らかなフォームから93-96マイルの4シームとプラスのスライダー、平均的なチェンジアップのコンビネーション。23年の春季トレーニングには間に合う見込み。
Jake Eder


8.ジョー・マック(C)/Joe Mack:20歳
(R/A)44G 5HR 33BB 47K .243/.768
◯アプローチ 肩 / △素材型
21年ドラフト全体31位指名。攻守を両立した捕手への成長が期待される高校生。成熟したアプローチでライナー性の打球を量産し、平均以上の打者になれる可能性を秘めている。Aでは限られたサンプルではあるが、ラインドライブ率30%(平均は20%)、平均打球速度88.4マイルと持ち味を発揮していた。プラスの強肩の持ち主であり、レシービングなどの全体的な守備力を磨く必要はあるが、少なくとも捕手には残れるとの評価を得ている。

FV40

(R/A)4.76ERA 5.2IP BB/9=3.2 K/9=9.5
◯速球 カーブ / △素材型 
22年ドラフト2巡目。垂直に近いオーバースローから投げ込まれる高スピンの4シーム&カーブが評価されており、ストライクに集めるコントロールも備えている。Aでは速球平均94マイル、スライダー&カーブは平均以上の変化量を記録した。一方で身体的な伸びしろがあまりないこと、癖のある腕のストロークをしていることが不安視されている。先発に残れるように実力を証明していきたい。

10.カーソン・ミルブラント(RHP)/Karson Milbrandt:19歳
(A)9.00ERA 2.0IP BB/9=4.5 K/9=4.5
〇速球 回転数 / △素材型 野球経験
22年ドラフト3巡目の高卒投手。バスケットボールとの二刀流だったためショーケースでの実績には乏しいが、潜在能力はピカイチ。低いリリースポイントから投げ込まれる90-94マイルの速球は最高で2900rpmに達するなどスピンレートは22年ドラフティーでもトップクラス。ライジングファストボール使いになり得る適性を見せている。Aでは2イニングのプレーながら平均94.1/スピンレート2614rpmを計測。しかも横変化10.8インチはMLBでもトップクラスの変化量だ。野球に専念した環境でどれだけ伸びるか。
(A/3A)103G 3HR 55BB 70K .263/.689
(MLB)17G 1HR 4BB 13K .262/.619
◯打撃 肩 / △守備 パワー 故障多い
18年ドラフト全体12位指名の選手だが、故障がちで芽が出ず、昨夏のトレードでTORから放出された。するとMIA移籍後の31試合でOPS.814と結果を出し、MLBデビューも経験した。ヒットツールは高評価も、低弾道傾向のため、ドラフト時に期待されたパワーツールを開花させられるかが鍵。守備はSSとしては守備範囲が不足しているため、3B向きとの見立て。

(2A/3A)133G 17HR 81BB 112K .261/.795
◯守備 選球眼 / △打撃
今年1月にミゲル・ロハスとのトレードでLADから加入。プラスのSSディフェンダーで、昨季は2A/3Aで自己最多の17本塁打を放つなど打撃面も成長中。打者としてはアプローチの良い中距離タイプで、2Aでも3Aでも四球率14%を記録。3A昇格後の三振増が気になるものの、8月以降は46試合でOPS.854、wRC+119と適応してみせた。守備では19、21年とBaseball prospectusの出す守備指標RDAでマイナスだったが、昨季はSSで+1.0と持ち直した。ロハスの後釜として正SSを狙う。

13.カリル・ワトソン(SS/2B)/Kahlil Watson:19歳
(R/A)88G 10HR 32BB 132K .233 .306 .406 .712
◯5ツール / △素材型 守備 メークアップ / ✖コンタクト
21年ドラフト1巡目指名の高卒選手だが、22年はAで三振率35.5%と打撃能力の脆さを露呈し、
大きく評価を落とした。それでも7月1日以降は30試合でOPS.882、wRC+146、課題の三振率も27.0%まで改善させるなど調子を上げていたので来季どうなるか。走力の評価はプラスだが、フットワークに課題があり、Baseball prospectusの出す守備指標RDAは-2.6だった。俊足を生かしてCF転向の可能性もある。

14.イアン・ルイス(2B)/Ian Lewis:20歳
(A)51G 2HR 22BB 45K .265/.715
◯コンタクト 走力 / △素材型 2B向き ゴロ多い  
バハマ出身プロスペクトで、同じくバハマ出身で現在MLBで活躍するジャズ・チザム(MIA)を連想させる内野手。速球に強く、小柄ながら素早いスイングでライナーを量産する。Aでは19歳ながらwRC+106と健闘。守備は長い目で見ると2B向きとされているが、平均以上のスピードと小回りの利く俊敏性から内野にはとどまれるだろうとの見立て。守備で大きく貢献を生み出せるわけではないので、低弾道を改善して長打を増やせるか。

15.ゼビアー・エドワーズ(IF)/Xavier Edwards:23歳
(3A)93G 5HR 43BB 75K .246/.678
◎スピード / ◯守備 コンタクト / ✖パワー
昨年11月に40人枠を整理するためのトレードでTBから放出された。22年開幕時点では、マイナー通算247試合で1本塁打と完全なパワーレスながら打率.320をマークしていたが、22年はスランプ。三振率18.8%はキャリア最低だった。また7盗塁/4失敗とダブルプラス評価の走力も生かせなかった。現状では良くて内野のユーティリティーという印象。

FV40-

16.マルコ・バルガス(3B)/Marco Vargas:18歳
(DSL)53G 2HR 35BB 32K .319/.877
◯コンタクト / △素材型
DSLではwRC+139、四球率15.8%/三振率14.5%と印象的なパフォーマンス。スムーズなスイングでコンタクト能力とアプローチに優れる。守備は3Bを中心に2B/SSでもプレー。長い目で見ていきたい。
(2A)5.65ERA 94.0IP BB/9=5.0 K/9=9.7
◯カーブ 奪三振 / △チェンジアップ コマンド
20年ドラフト3巡目。20年ドラフティーNo.1と評されたカーブが武器で、90-94マイルの高スピンの4シームとのコンビネーションで三振を量産する。しかし2Aでは通算134イニングでBB/9=4.8と制球難が深刻。チェンジアップの平凡さ、マックスで投げるフォームも含めてリリーフ転向が濃厚だろう。

18.ジョージ・ソリアーノ(RHP)/George Soriano:24歳
(2A/3A)2.72ERA 76.0IP BB/9=4.7 K/9=10.1
◯速球 スライダー / △リリーフ転向 / ✖コントロール
ルイス・カスティーヨ(SEA)風のサイド気味のスリークォーターから平均97マイルのツーシーム&変化量大のスライダーで空振りを量産する豪腕。2Aでは6先発/防御率3.10と好投もBB/9=5.3と制球難が克服されず、3Aではリリーフ起用となった。セットアップ以上が狙える素質だ。

19.
ナシム・ヌネス(SS)/Nasim Nuñez:22歳
(A+/2A)123G 2HR 95BB 139K .251/.701
◯守備 走力 / △打撃 / ✖パワー
打撃力には乏しいが、SS守備はゴールドグラブ級と絶賛されている。それでも昨季はGB%を60%から48%に、FB%を9.9%から23.7%に改善させるなどフライ性の打球を打てるようになり、長打を増やすことに成功した。昨季までMIAでプレーしたミゲル・ロハスのような守備型レギュラーもしくはユーティリティーが適任だろう。

(2A/3A)3.97ERA 68.0IP BB/9=4.5 K/9=14.8
◯スライダー 対左打者 / △コントロール リリーフ専門
リリーフプロスペクト。大きく横に曲がるスライダーが最大の武器で、対左被OPS.557と左キラーぶりが光る。速球のレンジも92-96マイルとMLB基準でも及第点。コントロールをもう少し改善できればブルペンで起用できるだろう。

Sleeper Prospects

ルイス・パラシオス(LHP)/Luis Palaciosz:22歳
(A/A+/2A)4.17ERA 131.2IP BB/9=1.1 K/9=8.5
◯チェンジアップ コマンド / ✖球速
速球は平均89マイルだが、抜群のコマンド能力と投球の半数以上を占めるチェンジアップをを武器に打者を翻ろうする。理想像はタイプの似ているネスター・コルテス(NYY)だが、コルテスのようにパワーレスを脱却できるか。

ジャレッド・ポーランド(RHP)/Jared Poland:23歳
(R/A)1.42ERA 12.2IP BB/9=3.6 K/9=7.8
◯変化球 回転数 / △速球
大学2年までは二塁手との二刀流でプレーしていたアスリート。大学4年にして15先発で防御率3.46と結果を出して6巡目でドラフト指名を受けた。速球は平均91.7マイルだが、スピンレート2358rpm、縦変化&横変化ともに平均以上と特徴のあるボール。また横に大きく滑るスイーパー系のブレーキングボール、シュート方向に逃げるチェンジアップはいずれも平均以上のボールになる可能性あり。掘り出し物になるか。

(R)13G 3HR 5BB 8K .256/.822
◯コンタクト / △守備位置
22年ドラフト16巡目。コンタクト能力を最も評価されているが、筋肉質な体型でパンチ力あり。プロでは13試合で3本塁打とパワーを見せつけた。また走者としての能力も買われており、隙があれば盗塁を狙える。大学では2B/3Bを守ったが、プロでは1B中心の起用だった。外野向きと見るスカウトもおり、来季はどこを守るか。

(R/A)35G 4HR 11BB 36K .266/.773
◯パワー / ✖守備走塁
22年ドラフト14巡目。パワーの評価が高く、R/AではwRC+121と平均を上回るパフォーマンスをみせた。また少ないサンプルではあるが、全打球のうち上位90%の打球速度は104マイルとMLBでも上位レベルの優秀な数値だった。打ちまくって評価を上げるしかない。