2023年5月20日土曜日

2023 LOS ANGELES DODGERS TOP 20 PROSPECTS

2023 LOS ANGELES DODGERS

TOP 20 PROSPECTS

Diego Cartaya

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV60

1.ディエゴ・カルタヤ(C)/Diego Cartaya:21歳
(A/A+)95G 22HR 63BB 119K .254/.892
◎パワー / 〇肩 / △捕球 / ✖走力
将来像をサルバドール・ペレス(KC)と比較されているトッププロスペクト捕手。30ホーマーが狙えるパワーポテンシャルを秘める。一方の守備面は、未来のゴールドグラブ候補と評されていたが、肥大化に伴い俊敏性の低下が指摘されており、昨季64試合で11捕逸を喫するなど捕球能力に課題がある。捕手としての育成にはまだ時間がかかりそうだ。
Diego Cartaya


FV55

2.
ボビー・ミラー(RHP)/Bobby Miller:24歳
(2A/3A)4.25ERA 112.1IP BB/9=3.0 K/9=11.6
◎速球 / ◯スライダー チェンジアップ 体格 / 
MAX100マイルの4シームと90マイル中盤の2シームを軸にキレの良いスライダー&チェンジアップでピッチトンネルを通す。昨季は112.1回を投げてスタミナ面を証明。うち91.0回をプレーした2AでFIP3.45を記録するなど実力もしっかりと発揮した。コントロールもマイナー2年でBB%=7.1%と安定しており、6-5/220の体格と合わせて先発としてのスペックはエース級。配球やメンタルアプローチを磨いてMLBでも実力を発揮できるか。
Bobby Miller


3.
ミゲル・バルガス(3B)/Miguel Vargas:23歳
(3A)113G 17HR 71BB 76K .304/.915
(MLB)18G 1HR 2BB 13K .170/.455
◎打撃 / 〇走力 / △守備
同じくキューバ出身のユリ・グリエル(MIA)と比較されるヒットマシーン。ゾーンを長く通すスイングを身に着けており、バレル性の打球を量産する打撃が強み。また走力不足が指摘されていたが、体を作り直し、プラスランナーに変貌。しかし、依然として守備評価は平均以下で、2Bや1B、LFも経験するなど将来的な守備位置は不透明。
Miguel Vargas


FV50

4.
ギャビン・ストーン(RHP)/Gavin Stone:24歳
(A+/2A/3A)1.48ERA 121.2IP BB/9=3.3 K/9=12.4
◎チェンジアップ / 〇速球 / △体格 
20年ドラフト5巡目ながら、昨季はマイナートップの防御率1.48とブレーク。FIPもマイナー3階級いずれも2点台と投球内容も良かった。90マイル中盤の速球とダブルプラスのスプリットチェンジのコンビネーション。身長6フィート1とアンダーサイズである点から先発適性を疑問視する声も、ケビン・ゴーズマンのような投手になることを期待。

5.ライアン・ペピオ(RHP)/Ryan Pepiot:25歳
(3A)2.56ERA 91.1IP BB/9=3.5 K/9=11.2
(MLB)3.47ERA 36.1IP BB/9=6.7 K/9=10.4
◎チェンジアップ / ◯速球 即戦力 / △コントロール
94-96マイルの速球と80グレイドのチェンジアップのコンボ。コントロールに課題を抱えていたが、昨季は3A、MLBいずれでも好投。上位クラスで結果を出した点は評価したい。とはいえ、現状では長いイニングを投げ切れる投球ではなく、デビン・ウィリアムズ(MIL)のようにリリーフに専念して開花するタイプか。

6.マイケル・ブッシュ(2B)/Michael Busch:25歳
(2A/3A)142G 32HR 74BB 167K .274/.881
◯打撃 パワー / ✖守備
マックス・マンシーと比べられるヒッティングプロスペクト。美しいスイングで広角に長打が打て、空振りはやや多いが辛抱強いアプローチで四球も多い。昨季は自己最多の32本塁打を放ち、70長打はマイナー全体3位だった。一方で3Aは打高だったこともあり、傑出度を示すwRC+は102と平均的だった。そのため、MLBレベルでどれだけの打撃成績を残せるかは未知数。加えて守備に課題があり、DHに回る可能性もあるほどであるため、どれだけ打てるかにかかっている。

7.ダルトン・ラッシング(C)/Dalton Rushing:22歳
(R/A)30G 8HR 22BB 22K .404/1.263
◯パワー / △守備 
22年ドラフト2巡目指名。大学2年までは後のドラフト全体1位指名ヘンリー・デービス(現PIT)がいたため控え捕手だったが、3年のシーズンでレギュラーになると、チーム最多の23本塁打を放つなどブレーク。MLBで中軸を担えるパワーを有し、プロでも素晴らしいパフォーマンスを見せた。捕手としての経験が少ない上に捕球能力に課題を抱える。守備の向上が課題。

(2A/3A)125G 31HR 70BB 152K .294/.978
(MLB)4G 1HR 2BB 7K .462/1.409
◯走力 肩 CF守備 / △コンタクト
フィジカル系のアスリートで、中でもプラスの走力&強肩に支えられたCF守備が高評価。打撃も昨季マイナーで自己最多の31本塁打を放つなど開花の兆し。大振りで三振率27.2%とコンタクト能力に不安を抱えるが、そこを改善できればレギュラーCFの道が見えてくるだろう。

9.
ニック・フラッソ(RHP)/Nick Frasso:24歳
(A/A+/2A)1.83ERA 54.0IP BB/9=2.8 K/9=12.7
◎速球 / ◯チェンジアップ / △耐久面
投げているボールのインパクトは傘下トップクラス。昨夏ミッチ・ホワイトを放出したトレードでTORから獲得した。ファンキーなフォームからMAX100マイルの速球を投じる。変化球の質が向上・安定してくれば先発投手として評価が上がるだろう。チェンジアップはアームサイドへの変化が大きく、プラスピッチになる可能性あり。

10.アンディ・パヘズ(OF)/Andy Pages:22歳
(2A)132G 26HR 62BB 140K .236/.805
◎肩 パワー / △走力 コンタクト 
キューバ出身で、強靭なフィジカルや運動能力の高さはヤシエル・プイグ(元LAD他)を連想させる。21年はA+でリーグトップの31本塁打を放つなどの大活躍でMVPを獲得した。22年はアベレージ面で苦戦。アッパー気味のスイング軌道は要改善だろう。ダブルプラスの強肩はRFに適任も、残念ながらプイグ同様に緩慢プレーが目立つ。

11.ニック・ナストリニ(RHP)/Nick Nastrini:23歳
(A+/2A)3.93ERA 116.2IP BB/9=4.2 K/9=13.0
◎速球 / ✖コントロール
21年ドラフト4巡目ながら、昨季は傘下トップの169Kとブレーク。90マイル中盤でライズ成分の強い4シームがマネーピッチで、スライダー&チェンジアップも空振りが取れるボール。コントロールの悪さを改善できればローテーションポテンシャル。

12.
エメット・シーハン(RHP)/Emmet Sheehan:23歳
(A+/2A)2.91ERA 68.0IP BB/9=4.1 K/9=14.0
◯速球 / ✖コントロール
21年ドラフト6巡目。低いリリースポイントから95-99マイルのライジングファストボールを高めに集めて空振りを量産するパワーピッチャー。不安定ながら80マイル前後のチェンジアップも速球との球速差が大きく有効なボール。先発に残るには、制球難を改善して先発適性を証明していく必要がある。

13.ヨシュア・デパウラ(OF)/Josue De Paula:18歳
(DSL)54G 5HR 32BB 31K .350/.970
◯パワー 肩 / △素材型 アプローチ 
22年1月に39万ドルで入団のパワーヒッター候補。DSLではwRC+161と早速結果を出した。パワーと打撃技術を両立しており、LF/DH向きの守備能力と合わせて理想の完成型はヨーダン・アルバレス(HOU)だろう。

14.リーバー・ライアン(RHP)/River Ryan:24歳
(A/A+)2.45ERA 47.2IP BB/9=4.0 K/9=13.2
◯速球 カッター / △先発経験 コントロール
大学では二刀流プレーヤー。DHとしてプロデビューし、21年はRで43打数/OPS.785をマークしている。昨季は投手としてプロデビューし、95-97マイルの4シームとプラスのカッター主体にパワフルな投球を披露。カーブ&チェンジアップも平均以上の評価を受ける。大学でもリリーフ起用が中心で、先発投手として実戦経験を積んでいく必要がある。

FV40

15.イェイナー・フェルナンデス(C/2B)/Yeiner Fernandez:20歳
(A)89G 10HR 46BB 55K .292/.813
〇コンタクト / △素材型 パワー
優れたハンドアイコーディネーションに支えられたヒットツールが高評価で、フィールド全体にバレル性の打球を量産できる。アプローチも磨かれている。元々は二塁手で、捕手としての守備力は発展途上ながら運動能力や肩の強さは十分。アプローチの良い打撃と内野もこなせるユーティリティー性はオースティン・バーンズと重なるものがある。

16.
ジョニー・デルーカ(OF)/Jonny DeLuca:24歳
(A+/2A)98G 25HR 45BB 73K .260/.888
◯パワー 走力 肩 / △対右投手 スイング
19年ドラフト25巡目と下位指名の出身だが、21年には「20-20」を達成、昨季も自己最多を更新する25本塁打と活躍を続けている。パワーとスピードのコンビネーションで、守備では外野3ポジションをこなせる。また、三振率16.6%とコンタクト能力も破綻していない。とはいえ、大振りで動きの多いスイングをしているため、MLBで高打率を残すには修正が必要だろう。

17.ロナン・コップ(LHP)/Ronan Kopp:20歳
(A/A+)2.74ERA 62.1IP BB/9=6.2 K/9=15.6
〇体格 速球 / △素材型 / ✖コントロール
6フィート7の長身を生かした長いリーチから96-98マイルの速球を投げ込む大型左腕。決め球には80マイル中盤のスライダーを扱う。ボールの威力は申し分ないが、コントロールが壊滅的なため、現実的にはリリーフとして昇格を目指すことになるだろう。

18.ヨービット・ビバス(2B)/Jorbit Vivas:22歳
(A+)128G 10HR 63BB 58K .269/.775
〇コンタクト / △パワー 守備
卓越したコンタクト能力を有しており、ルイス・アラエス(MIA)と比較される。小柄で全体的なパワーレスは拭えないが、スムーズなスイングで10本塁打とパンチ力も秘める。守備はMLBでSSを守れるレベルではなく、2Bが適任との見立て。レギュラー選手としてはパワーレスで、控えタイプとしては2B専門な守備力がネック。アラエスのような圧倒的な打撃成績が求められる。

(A)5.68ERA 44.1IP BB/9=9.1 K/9=13.6
◯速球 スライダー カーブ / △素材型 / ✖コントロール  
21年ドラフト1巡目の高卒左腕で、制球難を改善できればエースを狙えるポテンシャル。MAX98マイルの4シームにカーブ&スライダーもプラスピッチ候補。第4球種としてチェンジアップも扱う。プロデビューは44イニングで45四球を出す荒れっぷり。打者と勝負する段階に入れていない。
(A+)127G 15HR 45BB 119K .264/.784
◯パワー / △守備 アプローチ
22本塁打・OPS.929をマークした21年からはダウンイヤーとなった。バットスピードは傘下トップクラスだが、フリースインガーで選球眼に課題がある。また、守備も課題で、
将来的な守備位置が不透明。昨季はSSメインにプレーもMLBレベルでは2Bもしくは外野が適任と目されている。

Sleeper Prospects

◯変化球 体格 / △故障明け 実績
22年ドラフト16巡目。背中の怪我によりドラフトイヤーの22年は全休だった。健康であれば6フィート7の長身を生かしたオーバースローから80マイル後半の速球、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ下ろす。体格の良さと経験の少なさからアップサイドに期待したい。

(R/A)2.91ERA 21.2IP BB/9=2.1 K/9=10.8
〇速球 スライダー / △TJ手術明け 耐久面
TJ手術によりスリップしたが、21年ドラフト11巡目でLADが指名。昨季はTJから復帰すると、93-96マイルを叩き出すなど、術前よりも球威がアップしていた。速球とスライダーはMLBクラスのピッチになり得るポテンシャル。問題は健康にシーズンを過ごし、イニング量を増やしていくこと。

(A/A+)119G 17HR 90BB 128K .277/.889
◯パワー 肩 / ✖コンタクト
21年ドラフト18巡目ながら17本塁打、傘下3位の90四球を選ぶなど頭角を現したフィジカル系パワーヒッター。豪快なパワーが武器だが、アッパースイングで高めが打てないため、上位レベルにどうやって対応するかがポイント。守備は平均的な走力&プラスの強肩からRF向き。

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