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2021年2月13日土曜日

2021 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2021 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

MacKenzie Gore

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore:22歳
(A+/2A)1.69ERA 20GS 101.0IP BB/9=2.5 K/9=12.0 K/BB=4.82
◯速球 4球種 コマンド スタミナ 運動能力 奪三振 /  
球威、変化球、コマンド、スタミナ全て揃ったマイナーNo.1ピッチャー。19年はマイナートップ(100イニング以上)となる防御率1.69・0.83WHIP・被打率.164・三振率35.7%をマーク。92-96マイルの速球はエクステンション抜群で表示以上に力がある。加えてスライダー、カーブ、チェンジアップ、コマンドすべてがプラス評価。20年は代替キャンプで過ごした。
MacKenzie Gore

2.CJ エイブラムス(SS)/CJ Abrams:20歳
(R/A)34G 150AB 3HR 11BB 14K 15SB .393/.436/.647/1.083
◎スピード / ◯コンタクト 肩 守備 / △素材型
19年ドラフト全体6位指名。Rでは打率.401をマークしリーグMVPに輝くなど順調なプロデビューを飾った。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、高いコンタクト技術も備える。肩やフットワーク、ハンドリングもSSとして十分な水準にある。現段階ではコンタクト重視だが、当てるだけのスラップヒッターではなく、体格がつけば20本塁打も可能なパワーポテンシャルを秘める。SSから移るとすれば2BやCFが候補だろう。20年は教育リーグで活躍。

3.
ルイス・カンプサーノ(C)/Luis Campusano:22歳
(A+)110G 422AB 15HR 52BB 57K .325/.396/.509/.906
(MLB)1G 3AB 1HR 0BB 2K .333/.500/1.333/1.833
◯打撃 パワー アプローチ 肩 / ×スピード
19年はリーグの首位打者&MVPを受賞と大ブレーク。素早く力強いスイングでバレル性の打球を量産する攻撃型捕手。四球率10.7%/三振率11.7%と選球眼も良く、ボール球にはめったに手を出さない。守備は発展途上だが、捕手に残れるだけの資質を備えている。肩は平均以上だが、19年の盗塁阻止率は22.7%とスローイングの精度を磨く必要がある。20年はMLBデビューし、デビュー戦でホームランをマーク。

(MLB)4.66ERA 19.1IP BB/9=1.9 K/9=11.6 K/BB=6.25
(2A)4.25ERA 36.0IP BB/9=3.8 K/9=11.0 K/BB=2.93
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 耐久性 コマンド
16年に1100万ドルでパドレスと契約したキューバ出身左腕。20年はロングリリーフとしてメジャーでプレー。21年以降は先発候補の1人として期待されている。93-96マイルの速球、80マイル前半のパワーカーブ、スプリットのように鋭く落ちるチェンジアップはどれも平均以上の評価。ローテーション半ばクラスのポテンシャルだが、最大の問題は耐久性だ。マイナー4年でキャリアハイは18年の65.1イニングとシーズンを故障なく投げ抜いたことがなく、メカニクスやコンディショニングを見直す必要があるだろう。

5.キム・ハソン(SS)/Ha-Seong Kim:22歳
(KBO)138G 533AB 30HR 75BB 68K .306/.397/.523/.921
◯スピード 打撃 / △メジャーへの適応 
今オフにポスティングで4年2800万ドルで入団した韓国出身内野手。KBOでは15-20年まで5年連続で「20-20」を達成し、20年は打率.330・30本塁打・23盗塁と文句なしのキャリアハイイヤーを送った。打撃は速球への対応に疑問を持たれているが、メジャーでも15本塁打程度は打てると予想されており、守備もSSとして及第点の資質を備えている。タティスJrがいるチーム事情から2B中心の起用になるだろう。
Ha-Seong Kim

6.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers:21歳
(A)3.84ERA 22GS 96.0IP BB/9=1.7 K/9=8.4 K/BB=5.00
◯3球種 コマンド 球威上昇 / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。コマンドと緩急の扱いに優れ、リュ・ヒョンジン(ブルージェイズ)と比較される左腕。19年後半は速球が87-89マイルに落ち込むなどコンディション不良に悩まされたが、20年は常時92-95マイル、短いイニングならば95-97マイルを計測するなどパワーアップ。ポストシーズンでMLBデビューも飾った。フルシーズンを通して球威を維持できるかがポイント。


7.ロバート・ハッセル(OF)/Robert Hassell:19歳
◯打撃 / △素材型 パワー
20年ドラフト全体8位指名。高校生No.1ピュアヒッターと評判で、滑らかなスイングで広角にライナーを打ち分ける。19年夏には米国代表としてプレーし、打率.514をマークするなどチームの金メダルに貢献した。パワーを伸ばせるかが課題。守備はプラスとまでは行かないものの、平均から平均以上との見立て。CFに残れる可能性を残す。
Robert Hassell

8.
ミシェル・バイエズ(RHP)/Michel Baez:24歳
(MLB)7.71ERA 4.2IP BB/9=3.9 K/9=13.5 K/BB=3.50
(2A)2.00ERA 15G 27.0IP BB/9=3.7 K/9=12.7 K/BB=3.45
◯速球 チェンジアップ 体格 / △スライダー メカニクス コマンド
6-7/237の大型右腕。長身から最速98マイルの速球と平均以上のチェンジアップを投げ下ろす。先発としてメジャーでやっていくにはスライダー、カーブの質を上げ、速球とチェンジアップに頼り切った投球を脱却する必要があるだろう。また、インステップの投球フォームゆえにフォームの維持に苦しんでおり、スタミナ&コマンド面の懸念を払拭したい。これらの課題が改善されないとブルペンに専念することになるだろう。
(R)43G 166AB 7HR 23BB 59K .253/.354/.440/.794
◎パワー / △コンタクト 素材型
19年ドラフト2巡目。6-3/220とすでにメジャーリーガーのような体型に仕上がっており、ダブルプラスのパワーポテンシャルを秘める。実戦では打球速度117マイルを計測したが、これは20年のMLBでは全体4位にランクインする記録。大振りで対応力に疑問。守備は体型に反して動け、肩の強さからRF向き。

10.
レジー・ローソン(RHP)/Reggie Lawson:23歳
(2A)5.20ERA 6GS 27.2IP BB/9=4.2 K/9=11.7 K/BB=2.77
◯速球 体格 奪三振 / △コンディション コマンド
6フィート4の長身から繰り出される93-96マイルの速球と76-80マイルのカーブは角度があり強烈。チェンジアップもゾーンの低めに落とすことができる。3球種扱えてポテンシャルは十分だが、故障の多さと平均以下のコマンドがネック。それでも19年オフに参加したAFLでは11イニングで防御率0.82・K/9=11.5・BB/9=1.6と好投を見せた。コンディションを整えて万全の投球ができればローテーション3-4番手も狙えるポテンシャルだ。

11.ジャスティン・レング(RHP)/Justin Lange:19歳
◎速球 / △コンディション コマンド 素材型 変化球
20年ドラフト全体34位指名。荒削りで完成までには時間がかかるだろうが、6-4/200の恵まれた体格からMAX102マイルの速球を投げ込むポテンシャルは注目。変化球やコントロールは発展途上。肩の違和感により教育リーグでのプレーはお預けとなった。

12.
ジャガー・ヘインズ(LHP)/Jagger Haynes:18歳
◯速球 伸びしろ / △素材型 コマンド
20年ドラフト5巡目で「スティール」に成功した左腕。ノースカロライナ大への推薦をもらっていたが、オーバースロットとなる契約金で入団した。運動能力の高さ、滑らかなフォーム、6-3/170の細身の体格から伸びしろ大。速球はすでに93-94マイルに届いている。

13.
トゥクピタ・マルカノ(2B/3B)/Tucupita Marcano:21歳
(A)111G 460AB 2HR 35BB 45K 15SB .270/.323/.337/.660
〇コンタクト / △素材型 肩 / ×パワー
パワーはないが、コンタクト能力が傑出している。ボール球にはめったに手を出さず、フィールド全体に打ち分ける。スピードも平均以上でバントや盗塁など足を生かしたプレーも得意。守備では肩の強さが平均的なため長い目でみればSSよりも2B向き。マーウィン・ゴンザレス(レッドソックス)のような複数ポジション守れる攻撃型レギュラーとして期待されている。

14.ホルヘ・マテオ(2B/OF)/Jorge Mateo:26歳
(3A)119G 532AB 19HR 29BB 145K .289/.330/.504/.834
(MLB)22G 26AB  0HR 1BB 11K .154/.185/.269/.454
◎スピード / △フリースインガー 打撃
20年夏にトレードでアスレチックスから加入。メジャーデビューし、代走を中心に22試合に出場した。15年にマイナーで82盗塁を決めたスピードはメジャートップクラスで、内外野こなすユーティリティー性も併せ持つ。打撃はパンチ力が魅力も、フリースインガーで対応力に疑問。ユーティリティー性から出場機会には恵まれるだろうが、打撃で結果を残せるかがメジャー定着のカギを握っている。

15.
ホルヘ・オニャ(OF)/Jorge Ona:24歳
(2A)25G 89AB 5HR 11BB 26K .348/.417/.539/.957
(MLB)5G 12AB 1HR 2BB 7K .250/.400/.583/.983
◯パワー / △コンタクト / ✖守備 
16年に契約金700万ドルで入団したキューバ出身のパワーヒッター。故障続きだったが、20年は代替キャンプで好パフォーマンスを披露するとMLBデビューして初ホームランもマークした。荒っぽいアプローチと平均以下の守備能力がネック。DH向きだろうが、ハマれば30ホーマー以上も狙えるだろう。

16.
メイソン・トンプソン(RHP)/Mason Thompson:23歳
(A+/R)7.24ERA 27.1IP BB/9=7.2 K/9=8.2 K/BB=1.14
◯速球 体格 / △コマンド 故障多い 
6フィート7の長身から94-98マイルの速球と88-90マイルの高速スライダーを投げ込むポテンシャルは文句無し。しかし、毎年のように故障離脱していて、通算防御率5.08と苦しいキャリアを送っている。20年のシーズン中止による休養を生かせるか。健康にシーズンを過ごせるかが鍵。

17.
レイス・ネール(RHP)/Reiss Knehr:24歳
(A+)5.43ERA 66.1IP BB/9=3.8 K/9=11.3 K/BB=2.96
◯速球 スライダー / △コマンド
18年ドラフト20巡目。大学では二刀流としてプレーしていたが、プロ入り後に投手に専念したことでメキメキと力をつけている。90マイル前半だった速球は93-96マイルに、80マイル前半だったスライダーは84-87マイルに上昇し強度も増した。チェンジアップも扱えるが、コントロールの悪さが課題。20年は代替キャンプでも好投を見せ、21年シーズンのブレークに期待だ。

18.トリソ・オルナレス(OF)/Tirso Ornelas:21歳
(A+)110G 420AB 1HR 53BB 113K .217/.303/.279/.581
◯パワー アプローチ 肩 / △素材型
18年に18歳ながらAで1年間プレーしOPS.732と健闘。19年はA+に挑戦したが適応できずに苦しんだ。パワーと選球眼を兼ね備えた左打者で、強肩に支えられた守備はRF向き。20年はスイング改造に取り組むもシーズン中止でお披露目できず。メキシコ冬季リーグでは18試合の出場ながら打率.273・2本塁打・OPS.759とまずまずの内容だった。

19.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza:23歳
◯速球 / △故障多い 素材型
16年にドリュー・ポメランツとのトレードで獲得した元トッププロスペクト。しかし、パドレス移籍後は2度のTJ手術を受けるなど故障に悩まされており、2016年を最後に公式戦のマウンドから遠ざかっている。それでも20年は代替キャンプでMAX98マイルを計測するなど復活の兆し。まだ23歳と若く、これからの飛躍に期待。

20.エフレイン・コントレラス(RHP)/Efrain Contreras:22歳
◯カーブ コントロール 3球種 / △TJ手術明け 
20年の教育リーグで好投し評価急上昇も、11月にTJ手術を受けたため、21年中の復帰は絶望か。90-92マイルだった速球は92-95マイルにパワーアップし、この速球とプラスのカーブのコンビネーションで打者に的を絞らせない。チェンジアップ&コントロールも平均以上で、メジャーではローテーション下位タイプとの見立て。

Plus One Prospect
メイソン・フィオーレ(LHP)/Mason Feole:22歳
◯速球 / △TJ手術明け リリーフ向き? 
19年ドラフト11巡目。プロ入り直後にTJ手術を受けたが、20年の教育リーグで復帰した際には94-98マイルを計測するなど、術前よりもパワーアップに成功。70マイル中盤の縦カーブもスピンが利いており空振りが奪える。2ピッチタイプで、フォームの力みも強いためブルペン転向が濃厚と見られている。それでもチームはブラッド・ハンド(ナショナルズ)と比較するなど期待は大きい。

2020年5月6日水曜日

2020 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2020 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

MacKenzie Gore(LHP)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore:21歳
(A+/2A)1.69ERA 20GS 101.0IP BB/9=2.5 K/9=12.0 K/BB=4.82
◯速球 4球種 コマンド スタミナ 運動能力 奪三振 /  
球威、変化球、コマンド、スタミナ全て揃ったマイナーNo.1ピッチャー。昨季はマイナートップ(100イニング以上)となる防御率1.69・0.83WHIP・被打率.164・三振率35.7%をマーク。92-96マイルの速球はエクステンション抜群で表示以上に力がある。加えてスライダー、カーブ、チェンジアップ、コマンドすべてがプラス評価。

2.CJ エイブラムス(SS)/CJ Abrams:19歳
(R/A)34G 150AB 3HR 11BB 14K 15SB .393/.436/.647/1.083
◎スピード / ◯コンタクト 肩 守備 / △素材型
昨年のドラフト全体6位指名。Rでは打率.401をマークしリーグMVPに輝くなど順調なプロデビューを飾った。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、高いコンタクト技術も備える。肩やフットワーク、ハンドリングもSSとして十分な水準にある。現段階ではコンタクト重視だが、当てるだけのスラップヒッターではなく、体格がつけば20本塁打も可能なパワーポテンシャルを秘める。SSから移るとすれば2BやCFが候補だろう。

3.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino:20歳
(A+/2A)2.57ERA 19GS 94.2IP BB/9=3.6 K/9=11.7 K/BB=3.24
◎速球 /◯スライダー 奪三振 運動能力 / △素材型 体格 チェンジアップ
ティム・リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。速球は高めに、スライダーは低めに集めて空振りを誘う。82マイル前後のカーブでカウントを稼ぐ器用さも備える。チェンジアップの向上が課題で、対左被OPS.781と左打者を苦手にしている。

4.テイラー・トランメル(OF)/Taylor Trammell:22歳
(2A)126G 436AB 10HR 67BB 122K 20SB .234/.340/.349/.689 
◯スピード アプローチ / △肩 LF向き? 
18、19年と2年続けてフューチャーズゲームでプレーの5ツール候補。昨季は初の2Aで苦しんだが、夏のトレードでレッズから加入すると、プレーオフでは最終戦での逆転満塁ホームランを含む3ホーマー・OPS.998の活躍でチームのリーグ優勝に大きく貢献した。5ツールに加えてマイナー4年で四球率12.2%とアプローチも辛抱強い。プラスのスピードの持ち主だがCF守備は今一つでLF向きと見られている。

5.ルイス・カンプサノ(C)/Luis Campusano:21歳
(A+)110G 422AB 15HR 52BB 57K .325/.396/.509/.906
◯打撃 パワー アプローチ 肩 / ×スピード
昨季はリーグの首位打者&MVPを受賞と大ブレーク。素早く力強いスイングでバレル性の打球を量産する攻撃型捕手。四球率10.7%/三振率11.7%と選球眼も良く、ボール球にはめったに手を出さない。守備は発展途上だが、捕手に残れるだけの資質を備えている。肩は平均以上だが、昨季盗塁阻止率22.7%とスローイングの精度を磨く必要がある。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon:21歳
(MLB)10.13ERA 5G/2GS 8.0IP BB/9=3.4 K/9=10.1 K/BB=3.00
(2A)4.25ERA 16GS 36.0IP BB/9=3.8 K/9=11.0 K/BB=2.93
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 耐久性 コマンド
16年に1100万ドルでパドレスと契約したキューバ出身左腕。チームの期待は極めて高く、昨季は20歳にしてメジャーデビューを果たした。93-96マイルの速球、80マイル前半のパワーカーブ、スプリットのように鋭く落ちるチェンジアップはどれも平均以上の評価。ローテーション半ばクラスのポテンシャルだが、最大の問題は耐久性だ。マイナー4年でキャリアハイは18年の65.1イニングとシーズンを故障なく投げ抜いたことがなく、メカニクスやコンディショニングを見直す必要があるだろう。

7.ミシェル・バイエズ(RHP)/Michel Baez:24歳
(MLB)3.03ERA 24G 29.2IP BB/9=4.2 K/9=8.5 K/BB=2.00
(2A)2.00ERA 15G 27.0IP BB/9=3.7 K/9=12.7 K/BB=3.45
◯速球 チェンジアップ 体格 奪三振 / △スライダー メカニクス コマンド
6-8/220の大型右腕。長身から最速98マイルの速球と平均以上のチェンジアップを投げ下ろす。メジャーではリリーフ起用の上に少ないサンプルながら速球は平均96マイルで被打率.190、チェンジアップも被打率.205と支配的だった。先発としてメジャーでやっていくにはスライダー、カーブの質を上げ、速球とチェンジアップに頼り切った投球を脱却する必要があるだろう。また、インステップの投球フォームゆえにフォームの維持に苦しんでおり、スタミナ&コマンド面の懸念を払拭したい。

8.ガブリエル・アリアス(SS)/Gabriel Arias:20歳
(A+)120G 477AB 17HR 25BB 128K 8SB .302/.339/.470/.809
◯SS守備 肩 パワー / △素材型 フリースインガー
16年に契約金190万ドルで入団の大器。ダブルプラスの強肩を生かしたSS守備はスカウトからプラスのSSディフェンダーになれると大絶賛されている。一方で粗削りな素材型ゆえプロでは打撃面で苦しんでいたが、昨季はブレーク。特に後半戦はOPS.909と打ちまくった。パンチ力は魅力だが、フリーススインガーで選球眼を磨く必要がある。

9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers:20歳
(A)3.84ERA 22GS 96.0IP BB/9=1.7 K/9=8.4 K/BB=5.00
◯チェンジアップ コマンド / △コンディション 素材型
18年ドラフト全体7位指名。90-93マイルの速球で両コーナーを突き、平均以上のチェンジアップでタイミングを崩す。スライダー&カーブは平均的だが曲がりが大きくコマンドも良いため及第点。昨季は開幕から7先発で防御率1.78と好投も、腕の違和感でIL入り。6月に復帰以降は15先発で防御率4.82と振るわなかった。速球も87-89マイル止まりと別人のようだった。

10.アンドレス・ミュノス(RHP)/Andres Munoz:21歳
(MLB)3.91ERA 22G 23.0IP BB/9=4.3 K/9=11.7 K/BB=2.73
(2A/3A)3.03ERA 35G 35.2IP BB/9=4.5 K/9=14.6 K/BB=3.22
◎速球 / ◯奪三振 / △TJ手術明け コマンド
クローザーも狙えるパワーリリーバー。常時99-100マイル、最速103マイルの速球はノビがあり、高めに集めて空振りが奪える。平均的なスライダーを磨くことができればもっと三振数を増やせるだろう。規格外のスピードボールの代償か、肘の違和感を訴えて今年3月にTJ手術を受けた。今季は絶望だろうが21年以降のブレークに期待。

11.ジョーイ・カンティーヨ(LHP)/Joey Cantillo:20歳
(A/A+)2.26ERA 22GS 111.2IP BB/9=2.7 K/9=11.6 K/BB=4.24
◯チェンジアップ 体格 メークアップ / △球威
17年ドラフト16巡目ながら5巡目相当の契約金でスティールに成功した左腕。速球は88-91マイル、最速でも94マイルだが、チェンジアップの精度が素晴らしくピッチトンネルを通して打者を欺く。カーブはスピンが利いており磨けば平均的なボールになる。6-4/220の恵まれた体格に加え、自らを高めようとするメークアップも優秀で伸びしろは大きい。

12.オーウェン・ミラー(SS/2B)/Owen Miller:23歳
(2A)130G 507AB 13HR 46BB 86K 5SB .290/.355/.430/.785
◯コンタクト スピード / △パワー 肩 
ピュアヒッター。辛抱強いアプローチで左右に確率よくライナーを打ち分ける二塁打マシーンタイプ。昨季は2Aでリーグトップとなる147安打を放った。スイングはコンパクトだが長打を狙えば12-15本塁打も狙えると評判。平均以上のスピードの持ち主でハンドリングも堅実だが、肩の弱さから将来は2B転向か。打撃の完成度とまずまずの守備力から早期昇格が見込め、仮にレギュラーになれなくても長くユーティリティとして重宝されるだろう。

13.ハドソン・ヘッド(OF)/Hudson Head:19歳
(R)32G 120AB 1HR 15BB 29K 3SB .283/.383/.417/.800
◯パワー スピード / △素材型
19年ドラフト3巡目。5ツールポテンシャルを秘めており、上手く育てば「20-20」も狙える。長身でスイングも少しガチャガチャしているが、バットスピードの速さはすでに傘下No.1とも。外野守備ではCFとして申し分ないツールの持ち主もルート取りに不安。打撃のアプローチと外野守備のルート取りを磨いていく必要がある。

14.ジェーク・クロネンワース(SS/RHP)/Jake Cronenworth:26歳
(3A)88G 344AB 10HR 45 49 62 12 .334 .429 .520 .949
◯肩 SS守備 アプローチ スピード / △パワー
オフのトレードでトミー・ファムと共にレイズから獲得。19年のプレミア12ではアメリカ代表としてもプレーした。強肩を生かしたSS守備が最大の武器で、打撃はアプローチの良い二塁打マシーン。二刀流プレーヤーで、3Aではオープナーとして6登板。最速96マイルの速球に縦カーブ、90マイルに達するカッターを操る。二刀流のスーパーユーティリティとして注目。

15.ロナルド・ボラノス(RHP)/Ronald Bolanos:23歳
(MLB)5.95ERA 5G/3GS 19.2IP BB/9=5.5 K/9=8.7 K/BB=1.58
(A+/2A)3.66ERA 23GS 130.1IP BB/9=3.7 K/9=9.8 K/BB=2.68
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド チェンジアップ 
最速97マイルのパワフルな速球と高スピンレートのカーブ&スライダーで押し込む。速球はフォーシームだけでなく、カット気味やシンカー気味など様々な速球を自在に使い分けることができる。先発に残るにはチェンジアップとコマンドを磨いていく必要があるだろう。すでにメジャーデビューも果たしており、改善されなければブルペン転向だろう。

16.ハドソン・ポッツ(3B)/Hudson Potts:21歳
(R/2A)111G 421AB 17HR 32BB 131K .240/.302/.423/.724
◯パワー / △フリースインガー コンタクト
フリースインガーのためマイナー4年で打率.256と高打率は期待できないが、20歳にして2Aで16本塁打を放ったパワーポテンシャルは非凡。しかし昨季の出塁率.290はリーグワースト4位と選球眼を磨く必要がある。守備では元々SSを守っていただけあり、肩の強さ、守備範囲ともに優秀で、3Bとして信頼できる。

17.エドワード・オリバレス(OF)/Edward Olivares:24歳
127G 488AB 18HR 43BB 98K 35SB .283/.349/.453/.801
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト 守備
運動能力に恵まれており、平均以上のパワーとスピードを兼ね備える。昨季は2Aでリーグトップの塁打数221&85得点、同3位の35盗塁とブレーク。マイナーで3年続けて二桁本塁打と実戦でもパワーを発揮できている。守備では肩の強さこそ平均以上だが、ルート取りや打球反応の鈍さから平均以下の評価にとどまっている。攻守の荒さからバックアップ止まりとの見立ても、磨かれればメジャーでもレギュラーを狙るポテンシャルだ。

18.レジー・ローソン(RHP)/Reggie Lawson:22歳
(2A)5.20ERA 6GS 27.2IP BB/9=4.2 K/9=11.7 K/BB=2.77
◯速球 体格 奪三振 / △コンディション コマンド
6フィート4の長身から繰り出される93-96マイルの速球と76-80マイルのカーブは角度があり強烈。チェンジアップもゾーンの低めに落とすことができる。3球種扱えてポテンシャルは十分だが、故障の多さと平均以下のコマンドがネック。それでもオフに参加したAFLでは11イニングで防御率0.82・K/9=11.5・BB/9=1.6と好投を見せた。コンディションを整えて万全の投球ができればローテーション3-4番手も狙えるポテンシャルだ。

19.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario:20歳
(A+)120G 430AB 3HR 87BB 114K 11SB .242/.372/.314/.686
◯アプローチ スピード CF守備 / △パワー 素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。平均以上のスピードを走守に十分に発揮することができ、守備では派手なダイビングキャッチを連発している。打撃ではリーグ5位の出塁率.372をマークした一方で、見極めようとするあまりパワー&コンタクトを阻害しているとも。練習では柵越えを連発のパワーを実戦で生かすことができていない。もし発揮できれば「20-20」も夢ではない。

20.レジー・プレシアド(SS)/Reggie Preciado:16歳
◯コンタクト 肩 / △素材型 
昨夏に契約金130万ドルで入団。U-15杯ではパナマ代表としてプレーし、OPS.952の活躍でチームの準優勝に貢献。大会ベストナインにも選ばれた。高いコンタクト技術を備えたスイッチヒッターで、6-4/185の体格からパワーも向上が見込める。守備では大柄な体格ながらスムーズな守備動作で問題なし。肩も強く、増量でスピードを失っても3Bや外野で潰しが効くだろう。

Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano:20歳
(A)111G 460AB 2HR 35BB 45K 15SB .270/.323/.337/.660
〇コンタクト / △素材型 肩 / ×パワー
パワーはないが、コンタクト能力が傑出している。ボール球にはめったに手を出さず、フィールド全体に打ち分ける。スピードも平均以上でバントや盗塁など足を生かしたプレーも得意。守備では肩の強さが平均的なため長い目でみればSSよりも2B向き。マーウィン・ゴンザレス(ツインズ)のような複数ポジション守れる攻撃型レギュラーとして期待されている。

2019年3月31日日曜日

2019 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2019 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

Fernando Tatis Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
◯打撃 パワー スピード 肩 SS守備 / 
傑出した5ツールを秘める大型遊撃手で、A.ロドリゲス(元ヤンキース)に匹敵するポテンシャル。特に弾丸ライナーでスタンドに突き刺すバッティングは圧巻。18年は19歳にして2Aで16本塁打・OPS.862・16盗塁をマーク。遊撃守備も平均以上の評価。同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。

2.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◎コマンド チェンジアップ / ◯奪三振 速球 体格 / △耐久性 カーブ
TJ手術から復帰するとA+/2Aで17先発して防御率2.10・K/9=12.0・BB/9=0.8と支配的な投球。94マイル前後のノビあるフォーシームを高低にきっちりコマンドし、マイナーNo.1と評されるチェンジアップで三振の山を築く。70マイル台のカーブは平均以下のため第3球種を磨く必要がある。春季トレーニングでの好投が認められ開幕ローテーション入りを果たした。

3.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型 
17年ドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。

4.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 2B守備 アプローチ / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。スピードを平均レベルまで落としたJ.アルトゥーベ(アストロズ)。5-9/185と小柄だがバレルゾーンに打球を量産し、昨季3Aで8ホーマー・30二塁打(OPS.845)をマーク。マイナーで2年連続12%以上の四球率を記録するなどアプローチも優秀。

5.フランシスコ・メヒア(C/3B)/Francisco Mejia
◯打撃 肩 / △C守備 アプローチ パワー
16年にはマイナーで50試合連続安打を記録した強打の捕手。ハンドアイコーディネーションに優れバレルゾーンに打球を量産することができる。3Aでは14ホーマー・30二塁打・OPS.809をマーク。しかし早打ちのアプローチのため、メジャーでは21試合で三振率29%と苦しんだ。守備では強肩だが捕球面が発展途上。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 健康面 コマンド
キューバから亡命し、16年に1100万ドルでパドレスと契約した逸材。常時93マイル超の速球、スピンレートの高いカーブ、鋭く落ちるチェンジアップはどれも一級品。一方でコマンドと健康面に難あり。昨季は肩の違和感により65イニングの投球にとどまった。

7.ルイス・パティーノ(RHP)/Luis Patino
◯速球 スライダー 奪三振 運動能力 / △素材型 体格
T.リンスカム(元ジャイアンツ)2世。6-0/192と体は大きくないが、運動能力に富んだ軽快なメカニクスから最速99マイルの速球と80マイル中盤のスライダーを投げ込む本格派。18年はAで17先発して防御率2.16・K/9=10.6・BB/9=2.6。チェンジアップが未熟で対左被OPS.878と左打者に弱い。

8.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 / 
即戦力のイニングイーター。昨季ローテーションに定着したJ.ルチェシーのような働きが期待できる。大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。速球とカッターを両コーナーに集めカウントを稼ぎ、スライダー&チェンジアップで仕留める。18年は2A/3Aで24先発して防御率2.58・K/9=9.1・BB/9=3.1をマーク。

9.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers
◯速球 カーブ コマンド / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。17年のU-18杯では日本代表を相手に7回無失点8Kの好投。90-94マイルの速球をコマンドよくゾーンに集め、高めの速球or70マイル台の落差の大きいカーブで仕留める。一般的な高卒投手と異なり、制球が安定している点がプラス材料。

10.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 体格 奪三振 / △変化球 メカニクス
6-8/220の大型右腕。アベレージで94マイル、最速で98マイルに達する速球は威力抜群だが、大柄な体格ゆえフォームの再現性に苦しんでいる。80マイル後半のスライダー&チェンジアップも切れるが、不安定。フォームを固めて長いイニングを安定して投げられるようにしたい。18年はA+/2Aで防御率3.69をマーク。

11.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 チェンジアップ / △コマンド
ローテーション半ばクラスのスペックを持っているが、昨季2A/3Aで28先発して防御率4.80・K/9=7.5・BB/9=2.6とローテーション下位レベルのパフォーマンスにとどまっている。93-95マイルの沈む速球と平均以上のチェンジアップ。コマンドに苦しむシーンが目立つ。

12.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ / △TJ手術明け 体格
16年にD.ポメランツとのトレードで加入。Y.ベンチュラと比較される豪腕候補も、TJ手術によりここ2シーズンは全休。健康であれば最速100マイルの速球とマイナー屈指のパワーカーブ。今シーズンは実戦復帰を目指す。

13.ティルソ・オルネラス(OF)/Tirso Ornelas 
◯パワー アプローチ / △スピード 両翼向き 
芸術的なスイングから25ホーマー相当のポテンシャルが期待される左打者。18歳ながら投手有利なAで8ホーマー・OPS.732をマークした。守備は6-3/200の大柄な体格と肩の強さ、平均以下のスピードからRF向き。もしかすると1Bに移るかもしれない。

14.バディ・リード(OF)/Buddy Reed
◯CF守備 肩 スピード / ✖コンタクト 
身体能力の塊。ゴールドグラブ相当のCF守備に加え、キャノンアームを持ち併せる。打撃はスイッチヒッターだが、コンタクト能力が欠点。A+では79試合で打率.324・12本塁打・OPS.921と打ちまくったが、2Aでは打率.179・1本塁打・OPS.461とコンタクトの脆さを露呈。完成型はK.ブロクストン(メッツ)だろうか。

15.ジョシュ・ネイラー(1B/OF)/Josh Naylor
◯パワー / ×守備走塁
15年ドラフト全体12位指名の大型スラッガー。18年は2Aでキャリアハイを更新する打率.297・17本塁打・OPS.830をマーク。四球率11.1%/三振率12.0%とアプローチ面で大きく向上を辿った。昨季はLFメインでの起用法となったが、5-11/250の体格ではさすがに厳しいだろう。

16.ジェーコブ・ニックス(RHP)/Jacob Nix
◯コマンド 体格 / △奪三振
メジャーでは9先発して防御率7.02・K/9=4.5と通用しなかったが、マイナー通算K/BB=4.11のコマンドからイニングイーターになれる。平均93マイルの速球に落差の大きいカーブ&チェンジアップはローテーション下位クラスとしては十分なスペック。

17.ゼビアー・エドワーズ(SS)/Xavier Edwards
◯スピード SS守備 コンタクト / △パワー 素材型
18年ドラフト全体38位指名。5-10/155の体格から長打はあまり期待できないが、韋駄天と軽快な内野守備が自慢。打撃もシンプルなスイングで多くのコンタクトを生み出し、R/A-では打率.346をマーク。スイッチヒッターである点も含めて将来像はE.ヤングか。

18.ニック・マージェビシウス(LHP)/Nick Margevicius
◯コマンド / ✖球速 
17年ドラフト7巡目ながら18年はA/A+で22先発して防御率3.60・K/9=9.7・BB/9=1.1をマーク。速球は88-91マイル止まりだが、ズバ抜けたコマンドとスピンの利いたカーブが高評価。球威はないがローテーション下位のイニングイーターとして期待。

19.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯パワー スピード / ×アプローチ 素材型 
小柄ながら驚くべきパワーとスピードのコンビネーション。三振率28.6%のアプローチは要改善だが、Aで12ホーマー・OPS.728・49盗塁をマーク。2B守備は平均から平均以下の水準。全体を通して攻守に磨かれる必要がある。

20.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario
◯打撃 スピード 肩 / △パワー / ×素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。CF守備ではガッツ溢れるダイビングキャッチを連発し、走っても18盗塁をマーク。打撃ではバットスピードとコンタクト能力を兼ね備え、18歳にしてAでOPS.722・四球率12.2%をマーク。パワーの向上が課題。

Plus One Prospect
トゥクピタ・マルカノ(2B)/Tucupita Marcano
◎コンタクト / ×素材型 肩
18年はR/A-で打率.366・16K/30BBと打ちまくった。現段階ではパワーはあまりないが、コンタクトスキルは傑出している。スピードも平均以上で15盗塁を決めた。肩の弱さから守備はすでに2Bへ移っているが将来的には堅実な二塁手になれるだろう。

2018年1月27日土曜日

2018 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2018 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

Fernando Tatis Jr.(SS)

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。

1.フェルナンド・タティス Jr.(SS)/Fernando Tatis Jr.
◯打撃 パワー 肩 アプローチ / △3B向き?
同名の父はメジャーで11年プレーした元大リーガー。昨季は18歳ながらA・A+で22ホーマー・OPS.877とブレーク。豪快なプルヒッティングが自慢だが、ミッドウェスト・リーグ(A)最多の75四球を選ぶなど打撃技術も兼備。守備はSSよりも3B向きとの評価。


2.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore
◯速球 球種 コマンド / ✖素材型 
昨年のドラフト全体3位指名。球威、変化球、コマンドの3点を取り揃えた希少な高校生左腕。最速96マイルの速球&平均以上のカーブ&チェンジアップ&スライダー。大きく足を上げる独特なフォームをしているが、投球フォーム自体は滑らかで、コマンドも優秀。


3.ルイス・ウリアス(2B/SS)/Luis Urias
◯コンタクト 肩 / △パワー
ズバ抜けたコンタクトスキルを示す未来の首位打者候補。昨季は20歳ながら2Aで打率.296、65K/68BBをマーク。3本塁打とパワーはまだまだだが、打球速度の速さには定評がある。守備では平均以上の2Bになれるとの触れ込みだが、肩の強さはSSでもOKなほど。

4.カル・クアントリル(RHP)/Cal Quantrill
◯速球 変化球 コマンド / △耐久性
TJからの復帰シーズンで116回/110K/40BB、防御率3.80と結果を出した。常時90マイル中盤を計測する速球&マイナー屈指とされるチェンジアップの威力は抜群で、カーブ&スライダーも平均から平均以上のボール。コマンドにも優れ、試合を支配できる才能の持ち主。

5.マイケル・バイエズ(RHP)/Michel Baez
◯速球 コマンド 体格 奪三振 / △変化球
キューバから亡命し、16年12月に契約金$3Mでパドレス入り。昨季はAで10先発して防御率2.45・K/9=12.6・BB/9=1.2をマーク。6-8/220の巨体から繰り出す最速98マイルの速球は絶品。スライダー&チェンジアップはまだ不安定ながら決まった時は鋭く曲がる。変化球が育てばエースポテンシャル。

6.エイドリアン・モレホン(LHP)/Adrian Morejon
◯速球 3球種 / ✖素材型
キューバから亡命し、16年に$11Mでパドレスと契約した逸材。18歳にして球威と投球術を兼ね備えた姿は、J.ウリアス(ドジャース)と比較されている。91-93マイルの速球&チェンジアップ&カーブ。AではBB/9=4.2とコマンド&メカニクスを乱してしまった。

7.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza
◯速球 カーブ コマンド / △TJ手術明け 耐久性
16年にD.ポメランツとのトレードでレッドソックスから移籍。昨季はブレークが期待されたが、TJ手術により全休に終わった。力みのないフォームから最速100マイルの速球&マイナー屈指のカーブ。耐久性への不安が大きいが、エースポテンシャルの持ち主。

8.ジョーイ・ルチェシー(LHP)/Joey Lucchesi
◯3球種 速球 体格 コマンド / 
6フィート5の長身から92-96マイルの速球&カーブ&チェンジアップを投げ下ろす。両コーナーに投げ分けるコマンドも備えており、球筋の見にくいフォームも独特。スタミナ&コマンドの評価も高く、ポテンシャルは先発ローテーション4番手相当。昨季はA+・2Aで23先発して防御率2.20・K/9=9.6・BB/9=2.1。


9.エリック・ラウアー(LHP)/Eric Lauer
◯コマンド 球種 即戦力 / 
エースポテンシャルではないが、完成度の高さが魅力の即戦力左腕。コマンドよく平均から平均以上の4球種を投げ分ける。昨季はA+・2Aで122.2回/132K/36BB・防御率3.30をマーク。今季中の昇格も射程圏内。

10.ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen
◯速球 4球種 / 
大柄な体格から92-94マイルの力強い速球と、多彩な変化球を織り交ぜる姿はJ.レスター(カブス)と比較されている。第2球種のバルカンチェンジは平均以上の評価で、カーブはリリースがやや不安定ながら平均から平均以上の評価。昨季はコマンドを磨き、A・A+で23先発して防御率2.95・K/9=10.2をマーク。

11.エステウリー・ルイーズ(2B)/Esteury Ruiz
◯打撃 スピード / ✖素材型 
昨夏トレードでロイヤルズから加入。18歳にして卓越したコンタクト能力を披露し、6-0/150と小柄ながらパワーも潜める。スピードも平均以上で、J.アルトゥーベ(アストロズ)のような攻撃型二塁手になり得る。昨季Rで打率.350・4本塁打・26盗塁・OPS.997をマーク。

12.フランシー・コーデロ(OF)/Franchy Cordero
◯パワー スピード / ✖コンタクト アプローチ 
攻守にかなり荒削りだが、「20-20」相当のポテンシャルを秘めている。昨季は3Aで打率.326・17本塁打・15盗塁・OPS.972をマーク。しかし、93試合/118K/23BBとヒットツールはかなり疑わしい。元々SSを守っていたため、OF守備も不慣れでまだこれからという状態。

13.クリス・パダック(RHP)/Chris Paddack
◯コマンド 体格 / △TJ手術明け
昨季はTJ手術により全休したが、16年にはマイナーで防御率0.85・K/BB=14.2と圧倒的な成績を残している。最大の武器はズバ抜けたコマンドで、21歳ながら狙った所にピンポイントにコマンドすることができる。速球は92-94マイル、同じ腕の振りから繰り出されるチェンジアップも高評価。

14.ジェーコブ・ニックス(RHP)/Jacob Nix
◯速球 コマンド 体格 / ✖素材型
6-4/220の体格から伸びしろが大きく、速球はすでに最速95マイル。カーブ&チェンジアップも落差に恵まれており、3球種いずれもストライクを稼ぐことができる。昨季は16先発で防御率4.67も、BB/9=1.8とコマンドは着実に成長している。ローテーション3番手相当のポテンシャルを秘める。

15.ホルヘ・オナ(OF)/Jorge Ona
◯パワー / △コンタクト 両翼向き スピード / ✖素材型
16年に契約金$7Mでパドレス入りしたキューバ出身プロスペクト。筋肉質のガッシリした体格にズバ抜けたパワーを潜めており、昨季Aで打率.277・11本塁打・OPS.755をマークした。107試合/115Kとコンタクト面を磨く必要がある。守備はRF向き。

16.マイケル・ゲティズ(OF)/Michael Gettys
◯ファイブツール CF守備 / ✖コンタクト 素材型 
傑出したファイブツールを備えるアスリート選手。上手く育てばB.バクストン(ツインズ)のようなロマンある選手になり得る。すでに外野守備ではゴールドグラブ級の美技を連発しているが、116試合/191Kと打撃には疑問符。それでも17HRはキャリアハイ。

17.ガブリエル・アリアス(SS)/Gabriel Arias
◯肩 SS守備 / △打撃 / ✖素材型 
16年に契約金$1.9Mでパドレス入り。恵まれた運動能力の持ち主で、守備での動きは非常に滑らかで広大な守備範囲を見せる。平均を大きく上回る強肩で多くのアウトを奪い、未来のゴールドグラバーと評するスカウトも。打撃の成長がキャリアを左右する。昨季は17歳ながらAで16試合プレー。プレーオフでは打率.364と目立った活躍。

18.エドワード・オリバレス(OF)/Edward Olivares
◯肩 スピード パワー / △コンタクト / ✖素材型
オフにY.ソラーテとのトレードで加入。昨季A・A+で打率.269・17本塁打・20盗塁・OPS.795とブレークを飾ったファイブツールタイプ。コンタクト面に不安を残すが、パワーとスピードのコンビネーションは魅力的であり、外野3ポジションどこでも十分な守備力も備える。肩も強く、将来像はS.マーテイ(パイレーツ)か。

19.ジェイソン・ロサリオ(OF)/Jeisson Rosario
◯打撃 スピード 肩 / △パワー / ✖素材型
傑出したファイブツールポテンシャルを秘めるアスリート。昨季はRでOPS.773をマーク。ギャップを破るヒッティングセンスを披露し、36K/33BBと17歳にしてアプローチも優れる。パワースタッツが伸びれば一気にトッププロスペクトとなるだろう。

20.ペドロ・アビラ(RHP)/Pedro Avila
◯3球種 奪三振 / 
昨季よりD.ノリスとトレードで加入。昨年8月の試合でパドレス傘下1Aのチーム記録となる1試合17奪三振をマークするなどブレーク。90マイル前半の速球を主体にカーブ&チェンジアップを織り交ぜ、A・A+で23先発して防御率3.70・K/9=11.9・BB/9=2.3をマーク。

21.ルイス・カンプサーノ(C)/Luis Campusano
◯肩 パワー / ✖C守備 素材型
昨年のドラフト2巡目高校生。打撃先行型の捕手で、Rでも4本塁打・OPS.732をマーク。パワーと肩のツールが傑出しているが、捕手としての守備力には疑問符。柔らかいミット捌きやフットワークを磨いていく必要がある。


Plus One Prospect
カイル・マグラス(LHP)/Kyle McGrath
◯即戦力 変則 / ✖球速 
人間投石機のような独特なオーバースローで注目を集める変則左腕。昨季はMLBデビューし、17試合で防御率2.84。速球は平均86マイルだが、独特のフォームと同じ腕の振りから繰り出されるチェンジアップで打者を惑わす。セットアッパー格としてブレークに期待。