2022年1月17日月曜日

2022 HOUSTON ASTROS TOP 20 PROSPECTS

2022 HOUSTON ASTROS

TOP 20 PROSPECTS

Jeremy Pena


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.
ジェレミー・ペーニャ(SS)/Jeremy Pena:24歳
(R/3A)37G 145AB 10HR 8BB 41K .297/.363/.579/.942
◯SS守備 肩 / △パワー 打撃
守備力が極めて高く、仮に打率.230程度でもアデイニー・エチャバリア(元マーリンズなど)のようなレギュラー遊撃手になれるだろう。課題の打撃面でも筋力UPに成功し、21年は3Aでの30試合で16長打(うち10本塁打)とパワーをつけている。打撃の出来がMLBでレギュラーを獲れるかどうかを左右することになるが、メークアップ評も高く、これからの成長に期待したい。
Jeremy Pena

(2A/3A)4.04ERA 100.1IP BB/9=4.5 K/9=11.8 K/BB=2.62
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド 
ホップ型のMAX99マイルの4シームを高めに集めて空振りの山を築く。この速球を軸に、プラスの縦カーブと平均的なスライダーをアウトピッチとして扱う。しかし、コントロールに課題があり、先発に残るためには改善が求められる。

3.
コリー・リー(C)/Korey Lee:23歳
(A+/2A/3A)88G 329AB 11HR 31BB 68K .277/.340/.438/.777
◎肩 / 〇パワー / △コンタクト C守備
19年ドラフト1巡目。攻守に荒さは残るが、プルサイドへのパワーと20-80スケールで70評価のキャノンアームが自慢。フレーミング&レシービングいずれも課題があるが、アストロズスカウト陣はリーの運動能力を買っているようだ。21年はシーズンを通して成長を見せたが、レギュラー捕手になるには攻守にレベルアップが必要。
(R/2A/3A)72G 255AB 9HR 39BB 92K .220/.339/.369/.707
◎スピード 肩 / △コンタクト SS守備経験
キューバ国内リーグでは、20歳のシーズンでOPS1.256をマークし球宴に選出。その後亡命して契約金400万ドルでアストロズに入団した。ダブルプラスのスピード&強肩を有し、キューバではCFを守っていたが、昨季はSSメインに転向。打撃は大振りで、5月は打率.173・三振率38%と苦戦したが、6,7月はいずれも月間OPS9割超えと適応を見せた。しかし、その後3AではOPS.457とつまずくなど、上位レベルに対応できるかがポイントとなるだろう。

(A)3.46ERA 41.2IP BB/9=6.5 K/9=10.4 K/BB=1.60
◯伸びしろ 体格 速球 3球種 / △素材型 コントロール
20年ドラフト2巡目。育成に時間はかかるだろうが、長身で伸びしろ◎な右腕。90-95マイルの速球と縦スライダーに加え、チェンジアップも向上を見せている。ストライクに集めるコントロールも備わっており、高卒投手というリスクはあるが、平均以上の3球種揃った先発投手になり得るポテンシャルは傘下トップクラス。先発として大成するには、フォームの再現性を高めてコントロールを磨きたい。

6.
タイラー・ウィテカー(OF)/Tyler Whitaker:19歳
(R)29G 104AB 3HR 9BB 40K .202/.263/.327/.590
◯パワー スピード 肩 / △素材型 / ✖コンタクト
21年ドラフト3巡目。アリゾナ大への進学が内定していため、スリップしたが、オーバースロットとなる契約金150万ドルでプロ入りした。6-4/190と体格に恵まれており、ダブルプラスのスピード&プラスのパワーを秘める。高校ではRFも、アストロズは長くCFでプレーできると期待を寄せる。Rでは三振率35%とヒットツールに課題あり。

7.
ジョー・ぺレス(3B)/Joe Perez:22歳
(A/A+/2A)106G 430AB 18HR 43BB 114K .291/.354/.495/.849
◯パワー 肩 / △3B守備 スピード
17年ドラフト2巡目。プロ入り後にTJ手術、肩の手術を経験するなど試合に出れない時期が続いたが、21年は自己最多の106試合に出場して18本塁打&34二塁打とブレーク。広角に長打が打てるパワーが武器。走守の能力は平均以下で、強肩だが3Bとしては守備範囲不足か。
Joe Perez


8.
コリン・バーバー(OF)/Colin Barber:21歳
(A+)16G 42AB 3HR 9BB 22K .214/.365/.452/.818
◯パワー スピード メークアップ / △素材型 両翼向き
19年ドラフト4巡目の高卒選手。ズバ抜けたスイングスピードを示し、バットコントロールも年齢に比して発達しているため、大化けする可能性を秘めている。スピードは平均以上だが、守備はコーナー向き。ある球団オフィシャルがアレックス・ブレグマンと比較するほどの勤勉なメークアップを備える。21年は肩の手術により16試合に出場に終わった。
(R/A+/2A/3A)7.99ERA 59.2IP BB/9=6.6 K/9=13.0 K/BB=1.95(※19年)
◯球威 4球種 体格 奪三振 / △TJ手術明け / ✖コントロール
数年前は球界屈指の「トッププロスペクト」として評判だったが、いまだにプロスペクトを卒業できていない。19年は禁止薬物の使用で出遅れると制球難に苦しみ防御率7.99とスランプ。復活をかけた21年はTJ手術により全休。復帰は22年中ごろの見通し。ポテンシャルは文句無しだが、これだけ故障が多いと先発としては厳しいと言わざるを得ず、リリーフに専念して昇格を目指すべきだろう。
Forrest Whitley

(R/3A)4.15ERA 13.0IP BB/9=6.2 K/9=11.1 K/BB=1.78
(MLB)7.71ERA 4.2IP BB/9=1.9 K/9=5.8 K/BB=3.00
◯4球種 コントロール / △球威 肘の故障多い
平均以上のコントロールで4球種を効果的に投げ分けるローテーション3-4番手クラスの投手。90-95マイルのホップ型の速球と70マイル台の高スピンのカーブは相性抜群。21年は肘の痛みにより17.2イニングのプレーにとどまった。19年にも肘の痛みで離脱しており、コンディション面に不安を抱える。
Tyler Ivey

11.
ピーター・ソロモン(RHP)/Peter Solomon:25歳
(3A)4.70ERA 97.2IP BB/9=3.9 K/9=10.3 K/BB=2.67
(MLB)1.29ERA 14.0IP BB/9=5.1 K/9=6.4 K/BB=1.25
◯速球 カーブ 奪三振 / △リリーフ向き?
長身を生かしたアームアングルの高いオーバースローから平均92マイルのホップ型の4シームを高めに、落差の大きいカーブを低めに投げ分ける。この2球種を軸にカッター&チェンジアップをカウント球として織り交ぜる。MLBではリリーフとしてのプレーとなったが、ローテーション下位クラスのポテンシャルはある。来季は再び先発として3Aで開幕を迎える予定。

12.イェイナー・ディアズ(C/1B)/Yainer Diaz:23歳
(A/A+)98G 383AB 17HR 23BB 63K .324/.362/.527/.889
◯打撃 / △スピード C守備
昨夏にマイルズ・ストローとのトレードでCLEから加入。マイナー4年で打率.328をマーク中のヒットツールが武器。21年は自己最多の17本塁打&25二塁打を放つなどパワー面で成長を見せた。守備面では強肩で盗塁阻止力は高いが、捕球面は発展途上。DHで33試合、1Bで12試合に出場するなど捕手に残れるかどうかが争点となるだろう。

13.
ジェイミー・メレンデス(RHP)/Jaime Melendez:20歳
(A/A+/2A)3.57ERA 58.0IP BB/9=5.1 K/9=14.0 K/BB=2.73
◯速球 奪三振 3球種 / △体格 コマンド
同じメキシコ出身であるホセ・ウルキディと比較される右腕。21年はAで18.1回/自責1/38Kと快投を見せ、19歳にして2Aまで昇格。5フィート8の低身長を利用した低いリリースポイントから91-93マイルのライジングファストボールを高めに集めて空振りを量産する。投球能力は高いだけに、与四球の多さと耐久面の問題を克服できるかがポイント。

14.
チェイス・マクダーモット(RHP)/Chayce McDermott:23歳
(R/A)2.95ERA 21.1IP BB/9=4.6 K/9=16.9 K/BB=3.64
◯速球 奪三振 カーブ / △コマンド チェンジアップ
21年ドラフト4巡目。ジョージ・スプリンガーのFA移籍に伴う補償ピックで指名された。MAX98マイルのライジングファストボールと落差の大きいカーブのコンビネーションで高い奪三振能力が魅力。コマンドに課題があり、チェンジアップも未発達なため、リリーフで輝くタイプか?

15.ショーン・ドゥビン(RHP)/Shawn Dubin:26歳
(3A)3.44ERA 49.2IP BB/9=3.4 K/9=12.5 K/BB=3.63
〇速球 スライダー 奪三振 / △チェンジアップ コントロール
21年は先発で8試合、リリーフで8試合に登板してK/9=12.5・被打率.205と支配的な投球内容。細身の体格から93-98マイルの速球&プラスのスライダーのコンビネーション。チェンジアップ&コントロールの平凡さからブルペン向きか。

16.
シェイ・ウィットコム(SS)/Shay Whitcomb:23歳
(A/A+)99G 396AB 23HR 39BB 134K .293/.363/.530/.893
◯パワー / △コンタクト
5巡目までに短縮された2020年ドラフトで最後に指名された男。しかし21年はA/A+で23本塁打、特にA+昇格後は58試合で16本塁打・ISO.300と驚異的なペースで長打を量産した。引っ張り方向への打球割合が50%を超える極度のプルヒッターで、三振率30.2%とヒットツールに課題あり。守備ではSS中心に2B/3Bもプレー。アベレージの低さからレギュラーよりも強打のユーティリティーが適任か。

17.ミサエル・タマレス(RHP)/Misael Tamarez:22歳
(A/A+)3.76ERA 76.2IP BB/9=4.5 K/9=12.1 K/BB=2.71
◯速球 奪三振 / △コマンド
19歳でプロ入りと一般的な国際アマチュアFA選手としては遅咲きで、契約金も1万5千ドルと格安だったが、21年にさらなる急成長を遂げた。MAX98マイルのライジングファストに平均以上のスライダー&カーブで空振りを量産する。コントロールを改善できるかが先発に残れるかどうかを左右するだろう。

18.ホゼ・シリ(OF)/Jose Siri:26歳
(3A)94G 362AB 16HR 26BB 122K .318/.369/.552/.921
(MLB)21G 46AB 4HR 1BB 17K .304/.347/.609/.956
◎スピード / △打撃 / ✖アプローチ
コンタクトに課題のある5ツールタイプだったが、21年は3Aで好成績を残すと、MLBでも限られたサンプルながらOPS.956をマーク。ポストシーズンでも主にCFのレギュラーとして起用された。MLBトップクラスのスプリントスピードを記録するなど走守での貢献が見込めるので少なくとも第4の外野手として計算できるだろう。極度のフリースインガーであり、レギュラーとして1年間結果を出せるかは疑問。

19.
マシュー・ベアフット(OF)/Matthew Barefoot:24歳
(A/A+/2A)101G 396AB 20HR 26BB 135K .258/.311/.477/.788
◯5ツール / △アプローチ
5ツールタレント。21年はマイナーで「20-20」を達成。大学ではコンタクト重視の打者だったが、プロではフライボール特化のアプローチに変更したことで長打力が開眼した。しかし、2Aでは36試合で打率.175・三振率31.3%とアプローチ面の脆さを露呈。パワーとヒットツールを両立できるように改善できるかがポイントとなる。守備ではCF中心に外野3ポジションでプレー。投手としてMAX94マイルの強肩を武器に7補殺を記録した。
(A+/2A)79G 295AB 15HR 38BB 117K .261/.356/.478/.834
◯5ツール CF守備 / △アプローチ
19位のベアフットと同じようなプロフィール。ツールのインパクトではベアフットに劣るかもしれないが、辛抱強いアプローチで出塁能力と守備でのCF適性では勝るか。ベアフットと同様に、プロ入り後に長打狙いのアプローチに転じたが、A+でOPS1.005をマークした後、コンタクト&見極めに苦労し、2AではOPS.619止まりだった。

Sleeper Prospects

(R/A)2.63ERA 13.2IP BB/9=1.3 K/9=14.5 K/BB=11.00
◯スライダー / 
21年ドラフト6巡目ながら、プロ入り後に球威向上が見られ、13.2回/22Kと支配的な投球。90マイル前半のライジングファストボールと平均以上のスライダーを主体にカーブ&チェンジアップも織り交ぜる。フルシーズンデビューでインパクトを残せるか。
(A/A+/2A)73G 244AB 15HR 37BB 90K .295/.413/.561/.974
◯パワー / △コンタクト C守備
捕手と歌手の二刀流プレーヤーで、引退後は歌手としての活動を考えている。野球では長打力が武器で、21年は15本塁打を放つなどの活躍でアストロズ公式が選ぶマイナーMVPに輝いた。捕手としての守備力には疑問符で、DHで14試合、1Bで24試合に出場した。

(A/A+/2A)98G 365AB 26HR 38BB 89K .255/.326/.534/.860
◯パワー / △コンタクト 守備
身長5フィート9と小柄だが、スムーズかつパワフルなスイングで26ホーマーとブレーク。2A昇格後も23試合でOPS.880と少ないサンプルながら数字を落とさなかった点も評価したい。守備は2Bを中心に3Bでもプレー。走守は平均的であり、ユーティリティー向きか。
Enmanuel Valdez


(A/A+)83G 285AB 15HR 52BB 100K .274/.397/.537/.934
◯パワー アプローチ / △両翼向き
20年にドラフト外で入団。6-3/209と体格に恵まれており、フィールド全体に長打の打てるパワーが武器。21年は15本塁打・四球率14.9%とスラッガーらしい成績を残した。守備ではRF適性があり、11補殺を記録。10盗塁&6三塁打をマークするなど足もまずまずでCFでも14試合に出場。

J.C.コレア(IF)/J.C. Correa:23歳
(A/A+)101G 407AB 9HR 35BB 59K .310/.368/.464/.833
◯コンタクト / △体型
カルロス・コレアの弟。20年にドラフト外で入団。大学時代から様々なポジションで出場しており、21年もSSを中心に内野全ポジションでプレーした。打撃はラインドライブを量産し、32二塁打をマーク。6-0/219とずんぐりな体型で、兄のようなアスリート性はないが、スリーパーとして注目したい。

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