2022年1月9日日曜日

2022 KANSAS CITY ROYALS TOP 20 PROSPECTS

2022 KANSAS CITY ROYALS

TOP 20 PROSPECTS

Bobby Witt Jr.

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。


1.ボビー・ウィット Jr(SS)/Bobby Witt Jr.:22歳
(2A/3A)123G 497AB 33HR 51BB 131K .290/.361/.575/.936
◎5ツール / △アプローチ
19年ドラフト全体2位指名の高卒選手。傑出した5ツールポテンシャルを秘めており、上手く育てば、ゴールドグラブ級のSS守備&「30-30」も実現可能と評判。ヒットツール&アプローチに課題があったが、21年は選球眼に改善が見られ、33本塁打&29盗塁をマークするなどブレーク。
Bobby Witt Jr

(A+)5.19ERA 52.0IP BB/9=7.1 K/9=13.7 K/BB=1.93
◯奪三振 3球種 球威 / △コントロール
20年ドラフト全体4位指名。荒さはあるが、長身から繰り出す92-97マイルの速球&スライダーのコンボは強烈。第3球種のチェンジアップは打者の手元で鋭く落ち、低めに決められるようになればプラスピッチになれるとの評価。21年は52イニングで41四球を出すなどコントロールに苦しんだが、ボールの威力は間違いなくエースポテンシャルであり、評価を下げるのはまだ早いだろう。
Asa Lacy

3.
MJ メレンデス(C)/MJ Melendez:23歳
(2A/3A)123G 448AB 41HR 75BB 115K .288/.386/.625/1.011
◯パワー 肩 C守備 運動能力 / △コンタクト
運動能力抜群のオールラウンドキャッチャー。19年はA+で打率.163・三振率39.4%と苦戦したが、その後スイングの改造を行い、21年はマイナートップの41本塁打を放つなどブレーク。三振率も21%に改善させた。守備ではレシービングが発展途上だが、プレート後方での機敏さや座り投げで盗塁阻止するキャノンアームは魅力満点。21年は盗塁阻止率31%をマークした。チームには、絶対的な正捕手のサルバドール・ぺレスがいるため、3A昇格後は3Bとして9試合に出場した。
MJ Melendez


4.
ニック・プラット(1B)/Nick Pratto:23歳
(2A/3A)124G 445AB 36HR 83BB 157K .265/.385/.602/.988
◯パワー 1B守備 / 
3位のメレンデス同様、19年はA+で打率.191とスランプだったが、21年はアプローチを変更。ゴロ率が19年の38.1%から21年は2Aで26.4%に減少するなどフライボール狙いのアプローチにしたことでマイナー2位の36本塁打を放つなどブレークを果たした。1B守備は少なくともプラスと評され、将来はゴールドグラブが狙えるとも。超俊足というわけではないが、プロ4シーズン全てで二桁盗塁をマークするなど足も使える。
Nick Pratto


5.ジャクソン・コワー(RHP)/Jackson Kowar:25歳
(3A)3.46ERA 80.2IP BB/9=3.8 K/9=12.8 K/BB=3.38
(MLB)11.27ERA 30.1IP BB/9=5.9 K/9=8.6 K/BB=1.45
◎チェンジアップ / ◯速球 / △コマンド
18年ドラフト全体33位。常時94-95マイルの速球とプラスプラスのチェンジアップのコンビネーションは支配的。MLBではコマンドに苦しみ、真ん中周辺集まった球を痛打されたが、3Aでは好投を見せた。チェンジアップ&スライダーはMLB平均を大きく上回る変化量をマークし、また速球も平均95.6マイルを計測するなどポジティブな面もあった。
(3A)105G 394AB 15HR 45BB 91K .269/.357/.444/.801
(MLB)28G 76AB 1HR 7BB 23K .276/.337/.434/.772
◯スピード CF守備 コンタクト / △パワー 
コンパクトに左右へライナーを打ち分ける二塁打マシーンで、スクーター・ジェネット(元レッズ他)と比較するスカウトも。天井は「3割・20本・30盗塁のCF」。スピードに優れ、走守でも貢献できる。21年はライナー/フライ性の打球割合を増やし、3Aで自己最多の15本塁打。とはいえ、現段階では本塁打を量産するタイプではなく、レギュラーを張るに足る打力をアピールできるかがポイントとなる。
(A+)90G 356AB 10HR 42BB 60K .289/.373/.463/.837
◯守備 コンタクト 野球IQ / △パワー
20年ドラフト全体32位指名。目立ったツールないが野球IQが高く、攻守に完成度の高いSS。SSに残れるだけの守備力を有しており、ナショナルチームでは5ポジションを守るなどユーティリティ性も高い。打撃は本塁打を量産するタイプではないものの、90試合で22二塁打・5三塁打・10本塁打とパンチ力あり。MLB昇格はできるだろうが、MLBで生き残るだけの打撃成績を残せるかが焦点。

8.
フランク・モジカット(LHP)/Frank Mozzicato:19歳
◎カーブ / △素材型
21年ドラフト全体7位指名。ドラフトイヤーに入り4試合連続ノーヒッターを達成するなど覚醒し評価が急上昇した。90-93マイルの縦変化の大きい4シーム&21年ドラフト組No.1と評される絶品カーブのコンボ。6-3/175と身体的な伸びしろも見込める。チェンジアップは高校時代にほとんど使わなかったが、プラスピッチになる可能性があるとも。

9.
ベン・クドルナ(RHP)/Ben Kudrna:19歳
◯速球 3球種 / △素材型
21年ドラフト2巡目。スロット額の倍近い契約金300万ドルで入団した。公式戦での登板はなかったが、秋の教育リーグでは96-98マイルを計測。ムーブメント大の速球にスライダー、チェンジアップのコンビネーション。体格や投球メカニクスも良く、先発投手として育成されるだろう。
(R)40G 137AB 3HR 15BB 57K .161/.256/.314/.570
◯パワー 体格 / △素材型 RF向き? コンタクト
19年に契約金389万ドルで入団のドミニカン。6-3/180の立派なフィジカルからプラスのパワーポテンシャルを秘めている。アッパーカット気味の大振りで三振率35.6%と対応に苦しんだが、22安打中14本が長打と持ち前のパワーは示した。
走力、肩の強さどちらも平均~平均以上で現在はCFを守っているが、将来は体格の成熟に伴って両翼に回るだろう。

11.
ジョナサン・ボウラン(RHP)/Jonathan Bowlan:25歳
(A/A+)3.14ERA 146.0IP BB/9=1.4 K/9=9.2 K/BB=6.52
◯体格 速球 コントロール / △TJ手術明け もう25歳
6-6/262の巨漢右腕。19年にマイナーで11勝をあげ、21年も4先発で防御率1.59とブレークしかけていたが、TJ手術によりシーズン終了。22年後半での復帰が見込まれている。最速97マイルの速球を主体に変化球3種をコントロールよくゾーンに投げ込むイニングイータータイプ。25歳のシーズンの大半を棒に振ることになってしまうが、MLBでも先発ローテーションを回せるだけの逸材であり、23-24年のMLB定着に期待したい。

12.
マイケル・マッシー(2B)/Michael Massey:24歳
(A+)99G 388AB 21HR 33BB 68K .289/.351/.531/.882
◯打撃 / △実績 2B専門
19年ドラフト4巡目ながら21年は長打力が開眼し、A+で21本塁打・22二塁打・OPS.882とよく打った。華麗なスイングでロイヤルズのドラフトルームからはチェイス・アトリー(元PHI他)と比較されていた。守備位置が2Bに限られること、2A以上の経験がなく、昨季もリーグ平均よりも年上だったことからポテンシャルに懐疑的な見方も多い。
(A+/)3.75ERA 93.2IP BB/9=3.6 K/9=12.2 K/BB=3.43
◯速球 奪三振 / △コントロール チェンジアップ リリーフ向き?
19年ドラフト10巡目指名ながら、21年はA+で93.2回/127Kと支配的な投球。ファンキーなクロスファイアーからMAX100マイルの速球&ブレーキの利いたスライダーのコンビネーション。先発に十分な球威を持っているが、リリーフに専念すればジョシュ・ヘイダー(MIL)級のリリーバーになれる。
Anthony Veneziano


14.ビニー・パスカンティーノ(1B)/Vinnie Pasquantino:24歳
(A+/2A)116G 437AB 24HR 64BB 64K .300/.394/.563/.957
◯パワー アプローチ / ✖スピード
19年ドラフト11巡目の一塁手というプロスペクトとしての評価は高くなかったが、20年のコロナ休止中に攻守に成長。21年はA+/2Aで打率.300・24本塁打・OPS.957と大ブレークを飾った。6-4/245という巨体につまった長打力に加え、四球率12.5%/三振率12.5%という異常な(しかも2AではBB>K)アプローチを兼ね備えている。1B守備も少なくとも平均レベルに向上。スピードは平均を大きく下回るが、走塁センスは良く3三塁打・6盗塁(0失敗)を記録。
(R/A)23G 74AB 1HR 10BB 21K .216/.341/.392/.733
◎スピード / 〇肩 複数ポジションOK / △パワー
21年ドラフト全体66位指名。20年はC/CFとしてプレーも、21年から2Bにコンバート。ダブルプラスのスピードが武器のリードオフタイプで、大学では58試合で打率.290・8本塁打・OPS.812をマーク。5フィート9という小柄な体格に反してパンチ力を秘めているが、変化球の見極めに難アリ。俊足に加えて、SSや3Bにも十分な肩の強さを持っており、複数ポジション守れるスーパーユーティリティプレーヤーになり得る。

16.カーター・ジェンセン(C)/Carter Jensen:18歳
(R)19G 57AB 1HR 10BB 20K .281/.388/.404/.792
〇打撃 肩 / △C守備 素材型
21年ドラフト3巡目指名。21年ドラフト高校生の中ではトップクラスの捕手で、No.1のピュアヒッターとの呼び声が高い一方で、捕手に残れるかどうか守備面を疑問視されている。比較されるカイル・シュワバーよりも運動能力は上で、打撃を生かすために3Bや外野に転向した方が良いと見るスカウトも。

17.ダニエル・バスケス(SS)/Daniel Vazquez:18歳
(DSL)32G 102AB 1HR 14BB 31K .186/.280/.265/.544
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 / ✖パワー
MLB公式の国際アマチュアFAランキングでは12位にランクインしていたトップアマチュア選手。6-2/158という長身細身の体格から将来は20ホーマー以上も可能と高いアップサイド評を得ている。守備動作もスムーズで、SSに必要な資質を備えている。DSLでは苦しんだが、長い目で見たい。

18.ベン・ヘルナンデス(RHP)/Ben Hernandez:20歳
(R/A)4.33ERA 35.1IP BB/9=4.3 K/9=8.4 K/BB=1.94
◎チェンジアップ / △素材型
20年ドラフト2巡目の高卒右腕。ダブルプラスのチェンジアップがベストピッチで、90-95マイルの速球とのコンビネーションで三振を奪える。また第3球種に70マイル台のカーブを交える。6-2/205とすでにしっかりした体格からアップサイドはあまり見込めないだろうが、コントロールも年齢に比して発達しており、早期昇格も狙える。

(2A/3A)4.10ERA 68.0IP BB/9=4.0 K/9=7.9 K/BB=2.00
◯3球種 体格 / △球速低下
投げっぷりの良い大型左腕で、6フィート4の長身から最速96マイルの速球と大きく割れる縦カーブをテンポよく投げ下ろす。チェンジアップも向上に取り組んでおり、平均以上のボールになる可能性。19年に92-95マイルを計測していた速球が、21年は88-91マイルに落ち込み、四球も増えたのが不安材料。球威を取り戻せるかが22年の課題となるだろう。

(2A)3.33ERA 105.1IP BB/9=2.9 K/9=10.3 K/BB=3.53
(MLB)4.91ERA 14.2IP BB/9=1.8 K/9=3.7 K/BB=2.00
◯4球種 / △年齢 リリーフ向き?
18年ドラフト13巡目の出身ながら、19年は初のフルシーズンとなる1Aでリーグ2位の防御率3.12をマークするなど好投。21年も2Aで21先発して防御率3.33をマークし、MLBデビューも経験した。平均93マイル超で縦変化プラスの4シームと平均以上の縦カーブを軸に、チェンジアップ&スライダーも織り混ぜる。絶対的なプラスピッチは無く、コントロールも平均的なためリリーフ向きか?

Plus One Prospect

(A+/2A)2.83ERA 98.2IP BB/9=2.6 K/9=10.8 K/BB=4.21
◯チェンジアップ コマンド / ✖球威
速球は80マイル台とパワーレスだが、出所の見にくいフォームから繰り出されるチェンジアップはプラスピッチ。また、カーブも効果的に織り交ぜることができる。スポットに投げ分けるコントロールも備えており、完成度は高い。球威不足からバックエンドSPポテンシャル。

(A/A+)3.30ERA 101.0IP BB/9=3.2 K/9=11.0 K/BB=3.44
◯緩急 奪三振 / △球威 実績
サイド気味のスリークォーターからMAX94マイルの速球にブレーキの利いたスライダー&チェンジアップ。19年ドラフト17巡目と下位指名の出身だが、21年はAで開幕すると4登板で防御率0.56と好投。A+でも16先発(19登板)で防御率3.81と健闘した。タイミングを外すのが上手く、A/A+で101イニング/124Kをマーク。

マイケル・ガルシア(SS)/Maikel Garcia:23歳
(A/A+)104G 412AB 4HR 62BB 73K .291/.380/.405/.785
◯スピード 肩 コンタクト / △素材型 / ✖パワー
アルシデス・エスコバー(元KC)の親戚で、選手としてのタイプも似ている。打撃はパワーレスながらA/A+で四球率12.9%・出塁率.380をマークした出塁能力と35盗塁のスピードが光る。守備でもアクロバティックな華麗な守備が自慢で、肩の強さは傘下の内野手でNo.1との評価。6-0/145とかなり線が細く、課題のパワーも向上の余地を残す。

ヘラルド・ゴンザレス(2B/SS)/Herard Gonzalez:21歳
(A)90G 311AB 7HR 62BB 125K .235/.367/.373/.740
◯選球眼 打撃 / △素材型 パワー 選びすぎ?
まだ線が細くパワーはこれからだが、癖のないスムーズなスイングを見せるスイッチヒッター。21年は自己最多の16二塁打・7本塁打をマーク。四球率16.0%と辛抱強いアプローチを見せた一方で、打率.235・三振率32.3%とコンタクトに苦しんだ。パワーとアベレージを両立できるちょうどよいアプローチを見つけられるとブレークが見えてくるだろう。
Herard Gonzalez

(A/A+)94G 330AB 6HR 46BB 80K .285/.380/.427/.807
◯コンタクト 肩 / △パワー 両翼向き
20年にドラフト外で入団。プラスツールはないが、スムーズなスイングからラインドライブを量産するヒットツールは要注目。21年はA/A+で19二塁打・5三塁打・四球率11.8%と持ち味を発揮。コーナープレーヤーとしてはパワー不足が
否めないが、上手く育てば第4の外野手~対右のプラトーン要員程度のポテンシャルはある。

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