2022年1月3日月曜日

2022 CLEVELAND GUARDIANS TOP 20 PROSPECTS

2022 CLEVELAND GURADIANS

TOP 20 PROSPECTS


Tyler Freeman

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。
選手の年齢は22年6月30日見込みのもの。

1.タイラー・フリーマン(SS)/Tyler Freeman:23歳
(2A)41G 164AB 2HR 8BB 21K .323/.372/.470/.842
◎コンタクト / 〇二塁打多い / △2B向き? / ×パワー
ヒットツールが傑出しており、コンパクトなスイングからライナー性の打球を量産する二塁打マシーン。マイケル・ヤング(元レンジャース)やマルコ・スクータロ(元ジャイアンツ)のような選手になり得る。守備はハンドリング、ポジショニング共に向上をしているがSSとしてはやや物足りず、2Bの方が向いてそうだ。21年は肩の故障で41試合の出場にとどまった。MLB昇格は間近だが、パワーレスのためMLBでインパクトを残せるかが問題だろう。
Tyler Freeman

(A/A+)3.73ERA 91.2IP BB/9=3.8 K/9=14.9 K/BB=3.90
◎速球 / 〇スライダー / △素材型 フォーム
19年ドラフト1巡目の高卒右腕。小柄ながら抜群の運動能力で速球は96-99マイルを計測。変化球はスライダー&カーブを主に扱い、スライダーはプラスピッチ候補。チェンジアップ&コマンドを磨いていくことが課題。ドラフト時に難点を示されていた投球メカニクスは、プロ入り後にだいぶ洗練され、A+昇格後はBB/9=2.9と進歩を見せた。ポテンシャルはフリーマンより上だが、すでに2Aでも実績を出しているフリーマンを上の評価とした。
Daniel Espino


3.ジョージ・バレラ(OF)/George Valera:21歳
(A+/2A)86G 285AB 19HR 66BB 88K .260/.405/.505/.910
◯パワー 選球眼 / △両翼向き? 素材型 
17年に契約金130万ドルで入団の大器。若くして傑出した打撃技術と両翼向きの守備力からフアン・ソト(ナショナルズ)と比較されている。ロビンソン・カノー(メッツ)にそっくりな華麗なスイングでバックスピンの利いた打球を広角に打ち分け、ソト同様に選球眼も良い。とはいえ、19歳にしてMLBで結果を出したソトと比較するのは無理があるだろう。
George Valera

4.ブライアン・ロキオ(SS)/Brayan Rocchio:21歳
(A+/2A)108G 441AB 15HR 33BB 106K .277/.346/.460/.807
◯コンタクト スピード メークアップ SS守備 / △パワー
フィジカル面は傑出していないが、「プロフェッサー」のニックネームの持ち主で野球IQの高さが光る。打撃は5-10/150と小柄なため、パワーポテンシャルは期待できないが、両打席からスムーズなスイングで長短打を量産。21年は傘下No.2となる46長打を放った。平均以上のスピードと高い野球IQに支えられたSS守備の評価も高く、コンバートの心配は不要。打撃で結果を残せれば、未来の正SS候補筆頭だ。

(A+)115G 436AB 13HR 39BB 110K .284/.348/.454/.802
◎肩 / ◯SS守備 パワー / △フリースインガー スピード
マイク・クレビンジャーとのトレードで20年に加入。スピードは平均以下ながらダブルプラスの強肩を生かしたSS守備はスカウトからプラスのSSディフェンダーになれると大絶賛されている。フリースインガーかつ三振の多い打撃が不安要素だったが、21年は四球率&三振率ともに改善を見せた。とはいえ依然として打撃アプローチは磨いていく必要がある。来季は春から正SSの座を争う予定。

(3A)99G 341AB 13HR 59BB 122K .238/.356/.431/.787
◯パワー 肩 / △スピード 3B守備 コンタクト
完成型はジョーイ・ギャロ(ヤンキース)。18年,19年と2年続けて傘下最多の四球数をマークした辛抱強いアプローチと広角に本塁打が打てるプラスのパワーに強み。21年は3Aレベルに苦戦し、ボール球を振る場面が目立った。守備でもギャロ同様に3Bに残れるかが不安要素。21年は外野での起用が増えた。22年はMLB昇格をかけた勝負のシーズンであり、攻守に不安要素を払しょくできるかがポイントとなる。

◯速球 カーブ 体格 / △コマンド チェンジアップ
21年は大学で10勝1敗・防御率1.88、全米1部で5位となるK/9=14.4と一気にブレーク。その後ドラフト1巡目でCLEから指名された。6フィート6の長身からMAX101マイルの速球を投げ下ろす。スライダー&カーブはどちらも決め球に使えるボールで、チェンジアップの向上が課題。元々コントロールに不安があったが、21年に平均レベルまで改善された。
(A)54G 221AB 1HR 21BB 50K .294/.363/.425/.789
◯スピード コンタクト CF守備 / △パワー
20年ドラフト3巡目。平均以上のスピードと巧みなヒットツールが武器のリードオフポテンシャル。成熟したアプローチでフィールド全体にヒットが打て、Aでは14二塁打&6三塁打。現段階でのパワーは平均以下だが、もしパワーを伸ばせればカイル・タッカー(HOU)のような選手になれるだろう。走守に俊足を生かすことができ、CF守備でもBaseball Prsopectusの出す守備指標FRAAで+2.9をマーク。

(A+/2A)2.53ERA 103.0IP BB/9=1.7 K/9=11.4 K/BB=6.89
◯4球種 コマンド 奪三振 / △プラスピッチ無し
昨年7月にジョーダン・ルプロウらとのトレードでTBから加入。4球種をコマンドよく扱える点が長所な一方で、絶対的なプラスピッチがないためリリーフ向きだという見方もある。90マイル中盤のライジングファストにカーブ、カッター、チェンジアップとどれも決め球に使える完成度の高さを買ってこの順位とした。
Peyton Battenfield


10.
ローガン・アレン(LHP)/Logan Allen:23歳
(A+/2A)2.26ERA 111.1IP BB/9=2.1 K/9=11.6 K/BB=5.50
◯チェンジアップ 速球 コマンド / △球速 体格
20年ドラフト2巡目の左腕で、MLBでプレーする同名の投手とは別人。6-0/180と小柄で速球も90マイル前後とパワーレスだが、21年は9勝0敗をマークするなど好投。垂直に近いリリースからホップ変化の大きい速球を四隅に投げ分け、プラスのチェンジアップで仕留める。投手としての上限は限られているが、完成度の高さからバックエンドSPとして計算できるだろう。
Logan Allen


(2A/3A)3.90ERA 117.2IP BB/9=2.1 K/9=11.2 K/BB=5.21
◯奪三振 球種 コントロール / △プラスピッチ無し
伸びのあるライジングファストボールは低めで見逃し、高めで空振りを量産できる。カーブ、カッター、チェンジアップとどれも決め球に使え、全体的な完成度は高い。また、マイナー5年でBB/9=2.5とコントロールも◎。どの球種もまずまずな一方で、信頼できるプラスピッチがないため、9位のバッテンフィールドと同様に、MLBの打者相手に先発として通用するかどうかが注目ポイントとなる。

12.
タナー・バーンズ(RHP)/Tanner Burns:23歳
(A+)3.57ERA 75.2IP BB/9=3.4 K/9=10.8 K/BB=3.14
◯速球 カーブ 奪三振 / △体格 耐久性
20年ドラフト全体36位指名のカレッジ右腕。アンダーサイズながら速球とカーブのパワフルなコンビネーションが魅力で、ソニー・グレイ(レッズ)と比較されている。コントロールも安定しており、第3球種のチェンジアップの精度もまずまずなため、ハイフロアーと言えるだろう。一方でアンダーサイズな上に肩の故障歴があることから、先発投手としての耐久性を疑われている。

13.コディ・モリス(RHP)/Cody Morris:25歳
(R/2A/3A)1.62ERA 61.0IP BB/9=3.0 K/9=13.7 K/BB=4.65
◯チェンジアップ 速球 奪三振 / △スタミナ
MAX98マイルのライジングファストとプラスのチェンジアップでゾーンの高低を揺さぶる。加えてカーブとカッターもレパートリーとして扱うことができる。長い腕のストロークのせいかスタミナ面に課題があり、14先発して5イニング以上投げられたのは2回のみ。
ボール自体は素晴らしいが、先発として稼働できるかが争点となるだろう。

(A)97G 377AB 7HR 43BB 88K .241/.319/.382/.701
◯野球IQ 肩 / △素材型
元MLB捕手サンディ・マルティネスの息子。肩の強さ以外の4ツールは平均的だが、野球IQの高さと成熟度で同年代の選手をリードしている。打撃はシンプルなスイングでフィールド全体にライナーを打ち分けるスイッチヒッター。Aで20二塁打&7本塁打とパワーもまずまず。守備は肩の強さ、ハンドリングと優秀で、少なくとも内野にとどまれるだろうとの見立て。

15.
ホゼ・テーナ(SS)/Jose Tena:19歳
(A+)107G 413AB 16HR 27BB 117K .281/.331/.467/.798
◯コンタクト スピード / △パワー フリースインガー
MLBで16シーズンプレーしたフアン・ウリベの甥。ハンドアイコーディネーションに優れたコンタクトヒッターで、21年は長打力を伸ばして25二塁打・16本塁打とバレル性の打球を量産した。一方で四球率6.0%とフリースインガーであり、選球眼は要改善。走守は平均以上で、SSに残れる&2Bならプラスの守備力を有する。攻撃力の高いスーパーユーティリティ候補だ。

(A+/2A/3A)84G 287AB 9HR 40BB 68K .289/.380/.456/.836
◯打撃 運動能力 / △パワー 捕手守備 
18年ドラフト15巡目。21年はA+で開幕を迎えたが、3Aまで昇格を果たすなど一気にブレーク。最大の武器はヒットツールで、高打率&高出塁率が狙える。現段階では良くても12~15本塁打レベルの長打力だが、フライ性の打球を増やせば潜在的なパワーを発揮できる可能性あり。守備は大学時に内野手から捕手に転向したため、経験不足だが日々向上を辿っている。肩の強さは平均的でレシービング面も発展途上だが、昨季16盗塁を決めるなど運動能力は一般的な捕手よりも上。捕手に残れれば攻撃型捕手としてバリューを伸ばせるだろう。

17.ボー・ネイラー(C)/Bo Naylor:21歳
(2A)87G 313AB 10HR 37BB 112K .188/.280/.332/.612
◯運動能力 フレーミング 肩 / △打撃 21年スランプ
18年ドラフト1巡目の高卒捕手。兄ジョシュは118㎏の巨漢スラッガーだが、弟のボーはヒットツールと運動能力の高さが最も評価されている。21年は打撃でスランプ。捕手としては運動能力に支えられたブロッキング能力に加えて、フレーミングが◎。肩もプラス評価で21年は盗塁阻止率31%をマーク。打撃で結果を出せるかにかかっているだろう。(A+)70G 241AB 7HR 32BB 89K .174/.269/.299/.568
◯パワー 打撃 スピード / △2B向き 肩 21年スランプ 
2B向きで守備のポテンシャルは目立たないが、「3割・20本・10盗塁」が期待できるスイッチヒッター。チームの主軸であるホセ・ラミレスと比較する声が多数。21年はA+でOPS.568と大スランプ。リーグ平均より2.4歳若く、四球率11.5%と四球を選べていた点からまだ救いはあるだろう。傘下のロキオやマルティネス、テーナと違い、SSを守れるほどの守備力はないため、打撃でアピールするしかない。
(2A/3A)103G 357AB 7HR 58BB 70K .297/.404/.471/.874
◯スピード コンタクト アプローチ / △内野守備 パワー
兄ジョシュは昨季TORでメジャーデビュー。選手としてのタイプも兄と似ており、典型的なリードオフポテンシャル。コンタクト&選球眼&スピードに優れ、21年は出塁率.404・20盗塁と役割を全うした。33二塁打&4三塁打を放つなどパワーはそこそこで、MLBでも12~15本塁打を狙えるパンチ力もある。一方の守備面は不透明。俊足で守備範囲は広いが、内野手としての動きはぎこちなく、内野適性には疑問符。21年はCFで16試合に出場、オフのAFLでも全試合外野でプレーした。

20.ダグ・ニケイジー(LHP)/Doug Nikhazy:22歳
〇奪三振 速球 / △球速 体格
21年ドラフト2巡目。大学では12勝2敗・防御率2.45・K/9=13.9と好パフォーマンスを見せた。身長6フィート0と小柄だが、エクステンション◎で高スピンな平均88-90マイルのランニングファストが特長。この速球と70マイル台のカーブをペアにして、多くの空振りを奪う。80マイル中盤のスライダーも打者の手元で鋭く切れる。アンダーサイズで身体的な伸びしろは少ないが、早期昇格の狙えるバックエンドSPだ。

Sleeper Prospects

ザビオン・カリー(RHP)/Xzavion Curry:23歳
(A/A+/2A)2.30ERA 97.2IP BB/9=1.5 K/9=11.3 K/BB=7.69
◯速球 奪三振 コマンド / △変化球 体格
19年ドラフト7巡目ながら、21年はマイナーで19先発して防御率2.30・K/BB=7.69と素晴らしいパフォーマンスを見せた。90マイル前半のライジングファストボールに頼った投球で、高めに集めて空振りを量産する。変化球はスライダー&カーブを扱うが平均止まり。5-11/190と投手としてはアンダーサイズであり、変化球の精度も平凡なためリリーフの方がフィットするか。

(A+) 4.16ERA 97.1IP BB/9=2.6 K/9=11.7 K/BB=4.54
◯速球 奪三振 / △コマンド フライボーラー
19年ドラフト5巡目ながら、マイナー2年でK/BB=5.14をマークしている。オーバースローから93-95マイルのライジングファストボールとブレーキの利いたチェンジアップ、ハードスライダーの3球種を効果的に織り交ぜる。6-6/202と体格も良く、先発向き。GB%=34.9%とフライボーラーであり、HR/9=1.8と被本塁打の多さがネック。細かいコマンドを磨く必要がある。

(2A/3A)107G 355AB 17HR 74BB 146K .206/.349/.434/.782
◯パワー スピード 肩 / △素材型 / ✖コンタクト
ジャンカルロ・スタントン(ヤンキース)とも比較されるフィジカルモンスターで、パワーポテンシャルは傘下No.1。コンタクトが未熟だが、17本塁打・ISO.228と持ち前のパワーは披露した。守備では肩が強くRF向き。2AでOPS.843と健闘した後、3AではOPS.604・三振率39.3%と苦戦。ハイリスクな選手で適応に時間はかかるだろうが、長い目で見ていきたい。

(2A/3A)77G 296AB 12HR 36BB 31K .328/.407/.527/.934
◯コンタクト アプローチ / △パワー
パワーは平均以下だがアプローチ良く左右にライナーを打ち分けるスプレーヒッター。21年は打高の2A/3Aとはいえ、自己最多の12本塁打を放つなどパワー面で成長。31K/36BBと持ち前のアプローチも維持した。平均以上のスピードを生かし、3AでもCFメインにプレー。外野3ポジションを守れるため、第4、第5の外野手にフィットするだろう。

(R)13G 42AB 0HR 6BB 9K .405/.469/.429/.898
◯コンタクト スピード / △素材型 肩 パワー
21年ドラフト3巡目。攻守にオールラウンドで、打ってはスムーズなスイングからコンタクトを生み出し、Rで打率.405をマーク。走塁では平均以上~プラスのスピードを生かして7盗塁(0失敗)を決めた。守備でも俊足を生かした守備範囲と堅実なハンドリングを見せており、平均的なSSになれる可能性がある。しかし、平均以下の肩から2Bの方がフィットするとの評価。

2 件のコメント:

  1. いつも楽しみにみてます。イーサンハンキンスはもう厳しいですか?

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    1. いつもお読みいただき、ありがとうございます。
      ハンキンスはコロナ休止も重なり、2シーズン丸々投げていないことがマイナスだと判断しました。

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