2023年2月11日土曜日

2023 ATLANTA BRAVES TOP 20 PROSPECTS

2023 ATLANTA BRAVES 

TOP 20 PROSPECTS

AJ Smith-Shawver

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV50

1.AJ スミス=シャウバー(RHP)/AJ Smith-Shawver:20歳
(A)5.11ERA 68.2IP BB/9=5.1 K/9=13.5
◎速球 スライダー / △素材型 野球経験 コントロール
昨季ブレークを果たしたスペンサー・ストライダーと重なる点が多いハイシーリングな右腕。ストライダーと同じく、
速球とスライダーで打者を制圧するスタイルで、2球種ともダブルプラスの評価を得ている。コマンド&チェンジアップは発展途上ながら、高校ではアメフトの方でより活躍していた二刀流選手で、投手経験の浅さを考慮すれば今後の改善に期待が持てる。22年は防御率5.11ながら、BABIPが.338と平均よりも高かったこともあり、FIPは3.53と優秀な数字だった。来季のブレークに期待したい。
AJ Smith-Shawver


FV45

(R/A)4.50ERA 12.0IP BB/9=4.5 K/9=12.8
◯4球種 コントロール 運動能力 / △素材型 体格
22年ドラフト全体20位指名。球威と制球力を両立した投球能力と投打に加えてアメフトでも活躍した運動能力の高さを評価されている。90マイル前半で縦変化の大きい速球を軸に4球種をゾーンに集めることができる。完成度は高校生離れしている一方で、6-1/190と身体的な伸びしろは小さく、また球速も現時点では90マイル前半程度なため、エースというよりはローテーション半ばタイプか。
Owen Murphy


3.
JR リッチー(RHP)/JR Ritchie:20歳
(R/A)1.88ERA 14.1IP BB/9=3.1 K/9=8.8
◯3球種 コントロール / △素材型
22年ドラフト全体35位指名。93-95マイルの速球を両コーナーに投げ分け、80マイル中盤のスライダー&チェンジアップでトンネルを通す。2位のマーフィーと同じく投球能力は高い一方で身体的な伸びしろはあまり残っていないため、エースというよりもローテーション半ばタイプか。
JR Ritchie


(2A/3A)3.29ERA 139.1IP BB/9=2.5 K/9=9.4
◯チェンジアップ コマンド / △球速 対左打者 一発病
20年ドラフト1巡目。コンパクトなストロークから90マイル前半の速球&チェンジアップでトンネルを通す。突出した球威は無いため、マイナー2年でHR/9=1.2と甘く入ると長打を浴びるリスクが高い。また対左被OPS.851と左投手ながら左打者を苦手にしており、先発に残るにはスライダーの強度を上げていきたい。即戦力だが平均以下の球威からローテーション下位向きのポテンシャルか。
Jared Shuster


FV40

5.
デリアス・バインズ(RHP)/Darius Vines:25歳
(2A/3A)3.77ERA 140.2IP BB/9=2.8 K/9=10.0
◯チェンジアップ コントロール / △球威
アンダーサイズで速球の球速も90-92マイル止まりだが、抜群のコントロールとプラス~ダブルプラスのチェンジアップで打者を翻ろうする技巧派。タイプ的には4位のシュスターと似ているが、スライダー&カーブも平均レベルなため右打者も苦にしない。球威不足なため被本塁打は多めで、細かいコマンドミスを減らしていく必要がある。

6.
コール・フィリップス(RHP)/Cole Phillips:20歳
◎速球 / △素材型 TJ手術明け
22年ドラフト2巡目。ドラフト前の4月にTJ手術を受けたが、上位指名を受けるなどブレーブスからの期待は大きい。6-3/200の恵まれた体格からMAX99マイルの速球&高強度のスライダー。春に故障したためパフォーマンス不足ながら、コマンド&チェンジアップの評価も悪くない。MLB公式は故障歴を含めてネイサン・イオバルディ(TEX)と比較。
(A+/2A/3A)3.36ERA 142.0IP BB/9=2.0 K/9=9.7
◯チェンジアップ コントロール / △球威 年齢
21年ドラフト3巡目の大学生左腕。23歳でプロ入り、昨季も階級に対して高齢だったため成績は差し引いて考える必要があるだろう。
落差抜群のチェンジアップがベストピッチで、90-93マイルの伸びのある4シームとの組み合わせで打者を惑わす。カーブ&スライダーは平均的なボールにとどまる。制球力とチェンジアップが武器という点では4位のシュスター、5位のバインズと重なるが、3Aでの登板は1試合のみとマイナー上位での実績がない。
◯速球 スライダー 二刀流 / △TJ手術明け
21年ドラフト2巡目。肘の故障から復帰して21年はSS兼クローザーとして活躍。万全ならMLBでローテーション半ばクラスのポテンシャルと評されるが、ドラフト後にTJ手術。22年は全休した。先発投手として育成に時間を要するにも関わらず、プロ入りから1年半プレーがない点は見過ごせないだろう。
MAX99マイルの速球に高強度のスライダー&チェンジアップ。(3A)76G 7HR 23BB 57K .259/.715
◯SS守備 走力 / △打撃
19年ドラフト全体21位。卓越したコンタクトスキルと走力が武器で、守備力もSSとして平均から平均以上の評価。プロでは打撃面の適応に苦しんでいるが、6-4/190の体格から10位のコンリーよりもパワーポテンシャルを期待でき、低打率でもSSで二桁本塁打が狙えればWAR2.0前後を稼げる?

10.カル・コンリー(SS)/Cal Conley:23歳
(A/A+)119G 16HR 44BB 109K .251/.738
◯弱点少ない / △ツール パワー
21年ドラフト4巡目。目立ったツールはないが弱点の少ないユーティリティー向きのポテンシャル。打撃はコンタクト能力が高く、パワー評は平均以下ながらも22年は16本塁打と向上の兆し。守備は堅実でMLBでも二遊間としてプレーできる水準。9位のシューメイクとはどちらが上か非常に微妙なラインであり、23年のパフォーマンス次第では評価が覆るだろう。

(R/A)30G 1HR 26BB 15K .287/.844
◯アプローチ 肩 守備 / △素材型
22年ドラフト5巡目。コンタクトとアプローチに優れたピュアヒッタータイプ。プロデビューでは四球率21.3%/三振率12.3%と素晴らしいゾーンコントロールを披露。また、潜在的なパワーポテンシャルも平均以上。さらに、プラスの強肩に支えられた3B守備も評価が高く、平均以上のディフェンダーになれるとの見立て。
(2A)15G 2HR 6BB 18K .236/.733
◯パワー 守備 / △コンタクト 両翼向き TJ手術明け
20年ドラフト3巡目。打撃ではスイングの長さからヒットツールに懸念も平均以上のパワーの持ち主。守備ではCFが本職で打球判断やルート取りも悪くないが、メジャー基準で考えると両翼が適任だろう。両翼なら平均以上になれると評判。21年はA+で24本塁打・OPS.842も、
20年をスキーによる負傷で全休、22年はTJ手術で15試合の出場のみとプレー経験不足。

FV40-

13.
アダム・メイヤー(RHP)/Adam Maier:21歳
◎スライダー / △故障明け 体格
22年ドラフト7巡目。肘の故障により22年は3試合の登板にとどまっていたが、オーバースロットとなる契約金で入団した。スピンレート3000rpm前後のスライダーがベストピッチで、90-94マイルで高スピンのツーシーム、80マイル中盤で落差の大きいチェンジアップとのコンビネーション。ボールのポテンシャルは非凡だが、アンダーサイズでリリーフ向きか。

14.
ヘラルド・キンテロ(3B/2B)/Geraldo Quintero:21歳
(A/A+)113G 8HR 58BB 91K .258/.768
◯アプローチ コンタクト / △パワー 
コンタクト&アプローチに優れた両打ち内野手。身長5フィート8と小柄でパワー評は平均以下だが、22年は43長打を放つなどパンチ力がある。また、走塁では34盗塁を決めるなど足も使える。守備力はズバ抜けていないが内野を幅広くこなせるため、ユーティリティー適性あり。

15.
タイラー・トルビー(C)/Tyler Tolve:22歳
(A+)75G 12HR 30BB 104K .261/.809
◯パワー 走力 肩 / △守備 アプローチ
攻守に荒さはあるが、パワーとスピードを兼ね備えた攻撃型捕手。現状の三振率32%ではMLBでの活躍は厳しいと見られるのでアプローチを磨いていく必要がある。守備面では平均以上の走力、肩、運動能力を有しているが、マイナー2年で盗塁阻止率17%と送球難。運動能力を生かして外野転向の可能性も。

16.ロデリー・ムニョス(RHP)/Roddery Munoz:23歳
(A+/2A)4.66ERA 100.1IP BB/9=3.8 K/9=10.7
速球 / △コントロール チェンジアップ
22年はキャリアハイとなる100.1回を投げてK/9=10.7を記録。オフには40人枠入りを果たした。コンスタントに95-98マイルを計測する速球と平均以上のスライダー主体の投球スタイル。チェンジアップ&コントロールの悪さから将来はリリーフ転向が濃厚か。

17.アンビオリス・タバレス(SS)/Ambioris Tavarez:19歳
(R)17G 1HR 3BB 28K .277/.689
◯パワー 肩 / △素材型 守備 アプローチ 
21年に契約金150万ドルで入団した原石。フィジカルとバットスピードに恵まれており、パワーポテンシャルを期待されている。しかしRでは三振率40.6%と酷い内容で、ポテンシャルを発揮するためにスイング軌道や打席でのアプローチを改善していく必要がある。守備では運動能力の高さとプラスの強肩の持ち主も、打撃を生かすために増量することが予想されるため、将来的には3Bがフィットしそうだ。

18.ディエゴ・ベニテス(SS)/Diego Benitez:18歳
(DSL)43G 2HR 29BB 37K .196/.645
◯打撃 肩 / △素材型 DSLで苦戦
22年1月に契約金250万ドルで入団した原石。16位のタバレス同様に打撃面のポテンシャルを期待されている。しかし、DSLでは打率.196・OPS.645と酷い内容だった。
守備では強肩で守備動作も滑らかだが、長期的には3Bがフィットするとの見立て。DSLでのデビューでつまずいたプロスペクトがその後持ち直した例は少ないので、将来性に懸念。

(R/A)24G 0HR 19BB 25K .258/.711
〇打撃 / △守備 / ✖走力
22年ドラフト3巡目。パワーとアプローチを兼ね備えた攻撃型捕手。大学3年間で61BB/61Kを記録しており、R/Aでも四球率17.1%を記録するなど選球眼が素晴らしい。またパワー面も大学2年間で4本塁打→3年のシーズンで19本塁打と覚醒の兆し。一方で守備力の評価が低く、捕手に残るには磨かれる必要がある。

20.ブランドル・マキータ(OF)/Brandol Mezquita:21歳
(A/A+)104G 3HR 47BB 124K .268/710
◯走力 守備 / △素材型 ゲームパワー アプローチ
ツールのパッケージ。打撃ではパワーポテンシャルを秘めているが、22年にISO.085と実戦でパワーを発揮できていない。加えて三振率27.3%と空振りも多く、打撃の成長がキャリアを握っている。走守の能力は平均以上であり、CF/RFにフィットするだろう。最低限打てれば第四の外野手を争えるだろう。

Sleeper Prospects

(R/A)6.87ERA 38.0IP BB/9=5.7 K/9=8.8
〇体格 伸びしろ / △素材型 コントロール
アップサイドを評価しての選出。6フィート6の恵まれた体格から90-94マイルの速球&80マイル中盤のスライダーのコンビネーション。現段階では制球難だが、コンパクトなフォームと運動能力の高さから改善の見込みあり。長い目で見ていきたい。

(A/A+)112G 13HR 57BB 145K .226/.720
◯ポテンシャル / △素材型 コンタクト
高校では野球に専念するまでアメフトのクオーターバックとしても活躍。投手としても注目されていたが野手としてATLに指名された。ハイポテンシャルで、開花すればパワー&スピードを兼ね備えたCFになり得るとの評判。22年はキャリアハイの13本塁打を放つも、全体的に磨かれる必要がある。

(A/A+)81G 10HR 49BB 81K .254/.824
〇アプローチ / △ツール 年齢
19年ドラフト10巡目ながらAでOPS.930と目立ったパフォーマンス。とはいえ、リーグの平均年齢よりも2.3歳上だったことを差し引く必要があるだろう。A+昇格後は16試合でOPS.419とサッパリだったので来季適応できるかが一つのポイント。守備は両翼専門で、DHでも29試合に出場。

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