2023年1月27日金曜日

2023 LOS ANGELES ANGELS TOP 20 PROSPECTS

2023 LOS ANGELES ANGELS

TOP 20 PROSPECTS

Logan O'Hoppe

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value)を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちらを参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は23年6月30日見込みのもの。

FV50

1.ローガン・オホピー(C)/Logan O'Hoppe:23歳
(2A)104G 26HR 70BB 74K .283/.961
◯パワー 肩 守備 / ✖走力 
昨夏にブランドン・マーシュとのトレードで獲得したプロスペクト。打撃と守備の両面で評価されており、リーダー性も◎な司令塔候補。22年は自己最多の26本塁打を放ち、四球率15.7%/三振率16.5%とアプローチ面も大幅に改善された。捕手としての守備力もプラス評価で、Baseball Prospectusの出すフレーミング指標でも2年続けてプラス数値を記録した。
Logan O'Hoppe


2.ザック・ネトー(SS)/Zach Neto:22歳
(A+/2A)37G 5HR 12BB 33K .299/.853
◯打撃 肩 走力 / △積極打法
22年ドラフト全体13位指名。プラスヒッターになり得る打撃力とSSに残れるだけの守備力を兼ね備える即戦力選手。プロではA+で7試合プレーしたのち、2Aに昇格して30試合でwRC+132と早速適応してみせた。積極アプローチであまり四球を選ばない点と平均的なパワー面がプロでどうなるか。守備では投手として93マイルを計測した強肩の持ち主で、走力も平均以上の評価。
Zach Neto

FV45

3.チェース・シルセス(RHP)/Chase Silseth:23歳
(2A)2.28ERA 83.0IP BB/9=2.9 K/9=11.9
(MLB)6.59ERA 28.2IP BB/9=3.8 K/9=7.5
◯球速 3球種 / △速球の質 スタミナ リリーフ向き?
21年ドラフト11巡目ながら、昨年5月にMLBデビュー。ドラフト指名から10か月のスピード昇格であった。平均95.4マイル/最速99マイルの4シームにキレの良いスライダー&スプリットのコンビネーション。
速球はスピードこそ優秀だが、質に問題があり、MLBでは被打率.333・長打率.750と痛打されてしまった。長打を避けられるように、速球のコマンドを磨いたり、変化球を上手く織り交ぜたりしていくことがカギとなるだろう。ボールのレパートリーは先発ローテーション4番手相当も、スタミナ面への課題からマルチイニングリリーバーが適任との声も。

4.
エドガー・クエロ(C)/Edgar Quero:20歳
(A)111G 17HR 73BB 91K .312/.965
◯打撃 アプローチ / △素材型 守備 走力
成熟したアプローチとスムーズなスイングが魅力のスイッチヒッター捕手。22年はwRC+150と素晴らしいパフォーマンスを披露し、AのリーグMVPに輝いた。肩の強さや俊敏性といった捕手としての資質は及第点だが、レシービング&リード面が発展途上。打撃は申し分ないが、捕手としての守備力は実戦を通じて磨かれる必要があるだろう。

(2A)3.67ERA 103.0IP BB/9=2.5 K/9=8.8
◯スライダー 4球種 / 
21年ドラフト2巡目。6フィート6の長身を生かした垂直に近いオーバースローから常時94マイル前後の伸びのあるフォーシーム、スライダー、カーブ、チェンジアップを投げ下ろす。アウトピッチはスライダーで、先発に残るには平均以下のカーブ&チェンジアップを磨いていきたい。エースポテンシャルではないが、順調ならば23年中のデビューが狙えるだろう。
(A)55G 5HR 45BB 70K .295/.917
◯パワー 走力 / △素材型 守備 コンタクト
走塁時のハムストリング&手への死球による故障で計3か月ほど離脱したが、wRC+145とよく打った。強烈かつスムーズなスイングでライナーを量産し、6-3/185の体格が成熟すれば20ホーマーも夢ではない。走力は平均以上も守備面は要改善であり、外野に転向される可能性もある。まずは健康に1シーズンを過ごしたい。
Werner Blakely


7.
デンザー・グズマン(SS)/Denzer Guzman:19歳
(R/A)57G 3HR 21BB 54K .278/.748
〇打撃 肩 / △走力 素材型 パワー
21年1月に契約金200万ドルで入団の原石。年齢に比して発達しており、同年の国際アマチュアFAでは屈指のピュアヒッターと評判だった。成熟したアプローチでゾーン理解も深く、ハードコンタクトを量産する。守備ではSSに残れるだけの資質を持っているが、平均以下の走力から3B向きか。精神面も成熟しており、メークアップも高評価だ。

8.ベン・ジョイス(RHP)/Ben Joyce:22歳
(2A)2.08ERA 13.0IP BB/9=2.8 K/9=13.8
◎速球 / ◯即戦力 / △コマンド リリーフ専門
22年ドラフト3巡目。MAX105マイルを計測し、日本メディアでも話題になった剛腕。制球も破綻しておらず、クローザーポテンシャルの持ち主だ。すでに2Aでも結果を出しており、即戦力として期待できる。リリーフプロスペクトではあるが、セットアップ以上で防御率2点台の活躍ができればWAR2.0前後(FV50相当)が見込めるため、この順位とした。

FV40

(R/A+/2A)105G 12HR 61BB 134K .241/.780
◯打撃 走力 / △守備 パワー 三振多い
19年ドラフト2巡目の高卒選手。将来像は攻撃型二塁手と目され、天性のヒットツールでギャップを破る。22年は5月終了時点でOPS.556・三振率39.3%と悲惨な成績だったが、7月1日以降は2Aでの14試合を含めて50試合でOPS.952・三振率22.9%と別人のようなパフォーマンス。夏場に見せた打撃力を23年は開幕から見せられるか。SSに残れる守備力がない点と、長距離タイプでもないのに三振が多い点はマイナス材料。
Kyren Paris


10.
サム・バックマン(RHP)/Sam Bachman:23歳
(2A)3.92ERA 43.2IP BB/9=5.2 K/9=6.2
〇速球 スライダー / △スタミナ リリーフ向き? 健康面
21年ドラフト全体9位指名。リリーフ転向のリスクは高いが、即戦力が期待できるカレッジ右腕。MAX101マイルの沈む速球と80マイル後半の縦スライダーはいずれもプラスピッチ。しかし、2球種に頼った投球スタイルと平均以下のコントロール、、スタミナ面への不安から先発適性には疑問。22年は背中のけいれんで1か月、上腕の痛みで2か月を離脱するなど心配されていた耐久面で不安を露呈してしまった。

11.
ランドン・マルソー(RHP)/Landon Marceaux:23歳
(A+/2A)2.98ERA 90.2IP BB/9=1.6 K/9=7.2
◯コマンド 4球種 / △球威 
21年ドラフト3巡目。速球は90-92マイル程度だが、4球種をコマンドよく投げ分ける投球能力の高い右腕。力感のない滑らかなフォームでストライクゾーンの四隅にボールを集めることができる。球威不足でシーリングは高くないが、完成度の高さからローテーション下位向きのポテンシャル。

12.ネルソン・ラダ(OF)/Nelson Rada:17歳
(DSL)50G 1HR 26BB 26K .311/.885
◯コンタクト / △パワー 素材型
22年1月に契約金185万ドルで入団した原石。リードオフCFになり得るポテンシャルを秘めており、DSLではwRC+147と好デビューを飾った。コンタクト能力に秀でており、左右にライナーを打ち分ける。Baseball Americaでは球団トップ10入りも、まだ17歳と若く、MLB昇格までの道のりは長く険しい。

(A)104G 13HR 76BB 142K .254/.814
◯打撃 / △素材型 三振多い 2B向き? 
19年に契約金110万ドルで入団の原石。辛抱強いアプローチでライナーを量産するスイッチヒッター。22年はリーグ平均よりも2.1歳若いながらも、四球率16.2%・wRC+116と打撃面で結果を出した。辛抱強いアプローチの一方で三振率30.3%と空振りの多さが深刻。守備はハンドリングが良好も、走力不足から2B転向が目されており、攻守に不安要素がある。

14.ランディ・デヘズス(OF)/Randy De Jesus:18歳
(DSL)52G 7HR 20BB 45K .272/.829
◯パワー / △素材型 両翼向き
12位のラダと並んで22年の国際アマチュアFAで高評価を得ていた原石。契約金120万ドルでプロ入りしている。DSLではwRC+127と好デビューを飾り、DSLのオールスターゲームではMVPも獲得した。強打のコーナー外野手タイプ。
(2A)87G 14HR 38BB 77K .215/.712
◯パワー / △コンタクト SS守備
二遊間タイプながら20本塁打以上が見込めるパワーが魅力。一方で低打率なコンタクト面とSSを31試合守って12失策の守備面が弱点。22年は三振率を前年の33.2%から21.9%に改善させたが、打率は大幅に下げてしまった。A+を飛ばして2Aに配属された点を加味しても、現状では攻守に発展途上であり、これから証明すべき点が多い。

◯速球 体格 ポテンシャル / △素材型 / ✖コントロール
22年ドラフト4巡目ながら潜在能力は要注目。6フィート6の長身投手で、運動能力あふれるメカニクスからMAX98マイルの速球を投げ下ろす。スライダー&チェンジアップも扱えるが、制球難が致命的。上手く育てられれば大化けする可能性を秘めている。

17.
ケイデン・デナ(RHP)/Caden Dana:19歳
(R/A)6.48ERA 8.1IP BB/9=1.1 K/9=8.6
◯速球 体格 / △素材型 コマンド
22年ドラフト11巡目指名の高卒投手。ケンタッキー大への進学が内定していたためスリップしたが、2巡目相当となる契約金150万ドルで入団した。6-4/215の恵まれた体格と強靭な肩力からノア・シンダーガード(LAD)と比較される。腕の振りに頼ったフォームでコマンドに課題。故障リスクも懸念される。

FV40-

18.コールマン・クロウ(RHP)/Coleman Crow:22歳
(2A)4.85ERA 128.0IP BB/9=2.5 K/9=9.0
◯スライダー / △球威 体格
19年ドラフト28巡目指名。大学進学が見込まれていたためスリップしたがスティールに成功。プロ入りすると、22年はリーグ平均よりも3.4歳若い中でK/BB=3.66とポジティブな投球内容を見せた。アンダーサイズで速球も90マイル前半とパワーレスながら、スピンレート3000rpmに達するスライダーが切れ味抜群。先発としては今のところ球威不足であり、リリーフ向きか。

19.
メイソン・ウーラ(RHP)/Mason Erla:25歳
(2A)4.28ERA 82.0IP BB/9=2.1 K/9=7.0
〇速球 / △年齢 奪三振
21年ドラフト17巡目。コロナ禍もあり、大学で5年間を過ごしたためプロ入りが遅くなったが、ボールの威力は要注目。サイド気味のスリークォーターから95-96マイルの伸びのある4シームが武器。80マイル中盤のハードスライダーが第2球種で、左打者には外に逃げるチェンジアップも織り交ぜる。年齢を考慮するとリリーフでMLB昇格を狙うのが現実的だろう。

(A)112G 7HR 50BB 116K .250/.713
〇走力 / △素材型 パワー
20年ドラフト3巡目の高卒選手。プラスの走力が武器のアスリート選手で、CF適性あり。打撃もスムーズなスイングでコンタクトを生み出すが、パワーレスがネック。22年はフルシーズン1年目ということを考慮すれば健闘した方だろう。特に8月1日以降はOPS.920・wRC+135とよく打った。

Sleeper Prospects

(A/A+)3.81ERA 118.0IP BB/9=3.4 K/9=11.6
◯パワー 速球 / △素材型 / ✖コンタクト
A+では数字を落としたが、Aでは10先発で防御率2.66・K/9=12.9・BB/9=2.9と好投した。アングルの高いオーバースローから89-90マイルの速球とキレの良い縦カーブのコンビネーションでゾーンの上下を攻める。マルチイニングリリーバー適性あり。

(R/A)3.48ERA 62.0IP BB/9=2.2 K/9=13.1
◯カーブ コマンド / △素材型 球威
17年にはキューバのU-15でもプレーした実力者。21年にLAAと契約すると、22年はR/Aで年上選手を相手にK/BB=6.00と好投した。91-93マイルの速球にブレーキの利いたカーブ、チェンジアップにスライダーも織り交ぜる。トッププロスペクトとしてはやや球威不足だが、コマンドも良く、来季のブレークに期待したい。

(A)122G 2HR 56BB 139K .262/.681
◯走力 肩 CF守備 / △コンタクト パワー 素材型
バハマ出身。プラスの走力&平均以上のCF守備のパッケージでリードオフ向き。課題の打撃ではAで38試合/OPS.878も、A+では84試合/OPS.594と年上選手を相手に苦戦した。
パワーレスな上に三振が多い点がネック。レギュラークラスの選手になるには、打撃の安定感を高めていく必要があるだろう。

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