2025 CLEVELAND GURADIANS TOP 15 PROSPECTS 2025年 クリーブランド・ガーディアンズ プロスペクトランキング
Travis Bazzana
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。FanGraphsのFV(Future Value) を参考に選手の将来的なスケール像を「20-80スケール」で表している。当ブログのスケーリングの基準についてはこちら を参照いただきたい。ランキングについてはMLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。 選手の年齢は25年6月30日見込みのもの。
FV55
1. トラビス・バザーナ(2B) / Travis Bazzana:22歳 24年ドラフト全体1位指名。身長6フィート0と体は大きくないが、コンパクトなスイングと上質な選球眼で長短打を量産し、打者としての欠点がない。ドラフトイヤーはパワーも伸ばし、打率.407/28本塁打/OPS1.479/四球率25.8%ととんでもない成績を収めた。プラスのスピードを武器に盗塁も稼げる。守備はあまり上手くなく、平均的との評価。2Bがダメなら俊足を生かしてCF転向の可能性も。
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Travis Bazzana
昨季新人王得票3位に食い込んだジャクソン・チョーリオ(MIL)の弟。 現時点ではパワーレスだが、パワー以外の4ツールがプラス候補のオールラウンドCF。特にコンタクト&アプローチが成熟している。24年はAで四球率 19.9%/三振率16.0%と素晴らしいゾーン管理を見せ、出塁率.414/wRC+144をマークした。たしかに低弾道とパワーレス (MAX打球速度111マイルを計測するなど年齢考えれば優秀) は欠点だが、19歳でこれほどのヒットツールを有するプロスペクトは希少であり、今後20代を通してパワーを伸ばせれば十分だろう。
Jaison Chourio
22年ドラフト1巡目の大学生で、選手としての将来像はカイル・タッカー(CHC)。6-4/235の恵まれた体格からプラスのパワーと優れたゾーンコントロールを兼ね備え、走守の評価も平均以上。CFならこなせる程度、RFなら平均以上との評価。大学時代から故障続きで、24年も39試合の出場にとどまっており、健康に1年間プレーできるかが最大の懸念事項。また、ゴルフ風のアッパースイングで上位投手にも対応できるかを証明していく必要がある。
優れたバットコントロールでラインドライブ量産するスイッチヒッター。24年は20歳シーズンながらA/A+で打率.330/10本塁打/wRC+150とブレイク。積極アプローチで四球も三振も少ない。現時点ではライナー重視の打撃で、パワーをどれだけ伸ばせるか。走塁評価は平均的で、25盗塁(5失敗)をマーク。守備はSS中心に2B/3Bでもプレー。強肩でハンドリングやフットワークも軽やかなため、SSに留まれる可能性あり。
Angel Genao
コンタクト&アプローチに優れる攻撃型捕手。24年はA+/2Aで打率.305/11本塁打/wRC+160とブレイク。慎重アプローチでボール球を振らず、四球率 15.9%/三振率13.7%と三振数を上回る四球数を獲得した。捕手ながら平均レベルの走力を有し、運動能力は高い。 捕手守備は要改善とされるも、24年は74試合で捕逸を1つに抑えるなど向上の兆し。次は78盗塁を許した送球能力を改善していきたい。
23年に契約金137.5万ドルで入団したトップアマチュア。ヒットツールに秀でたスイッチヒッターSSで、24年は18歳ながらR/Aで打率.326/7本塁打/wRC+140と素晴らしいパフォーマンス。身長5フィート11と小柄な体格でパワーをどれだけ伸ばせるか。 守備ではSSに必要なハンドリングと守備範囲を有するが、肩力不足からMLBでは2B向きと見なす評価も。
23年ドラフト1巡目の高卒スラッガー。6-2/240という迫力ある体格に強靭なパワーを秘めており、 コンパクトなすり足打法で対応力もOK。プロ1年目はAで10本塁打/wRC+131をマーク。やや空振りが多く、A+では19試合/wRC+54と苦戦した。アマチュアでは捕手だったが、プロでは完全に1Bへコンバート。LFでも7試合出場しているが、平均を大きく下回る走力から長期的にはやはり1Bが適任だろう。
コンタクト&アプローチに優れたスイッチヒッター。24年は3AでwRC+113をマーク。小柄で上位10%打球速度101.9マイルとパワーポテンシャルは平均以下だが、高い引っ張りフライ率のおかげで長打を稼げる。24年はマイナーで2人しかいない「20本塁打/40二塁打」を達成した。守備走塁の能力は際立っておらず、24年は主に2Bを守ったが、次に機会が多かったのは1Bだった。2B/3Bとしては守備力不足、1B/OFとしてはパワー不足で、ベンチプレーヤー向きと見なす評価もあるが、ヤンディ・ディアス(TB)のような巧打の1B/3Bとしてのブレイクもありえる。 速球は平均92マイルと球威不足だが、タイミングの取りにくいフォームからプラスのチェンジアップで打者を欺く技巧派左腕。落差の大きいカーブも効果的な球種。24年はMLBデビューすると8先発(9登板)で38.2回を投げてFIP4.07/奪三振率27%と健闘。マイナー7年で与四球率11.3%とコントロールに課題があるが、MLBでは9.2%(ラスト5登板は7.1%)と安定していた。耐久力と コントロールを改善できればローテーション4番手クラスの先発になれる。理想の完成像はタイラー・アンダーソン(LAA)か。
洗練された左のスラッガー。パワーポテンシャルは平均的だが、高いバレル能力と成熟したゾーン理解で得点貢献を生み出す。24年はA+/2Aで打率.291/17本塁打/wRC+157をマーク。ゴロ率38%とライナー/フライを量産し、効率よく長打を稼いだ。1B守備の評価も平均以上。LFでも22試合に出場し起用の幅を広げた。
リリーフプロスペクト。大学3年間で防御率1.41/奪三振率43.6%と圧倒的な成績を残し、プロ1年目も2A/3Aで防御率2.32/奪三振率37.4%と好投。ドラフトから1年でMLBデビューを果たした。平均96マイルでホップ変化量の大きいダブルプラスのライジング4シームとプラスのスライダーで打者をねじ伏せる。
FV40
シーズンの大半を16歳で過ごしながら、DSLで打率.340/出塁率.425をマークした左打者。5-10/168とアンダーサイズで身体能力は抜きん出ていないが、華麗なスイングで全方向に長短打を量産する打撃スキルが光る。40試合で0本塁打に終わったが、ゴロ率を33%に抑えるなどバレル感覚に優れ、ISOは.163と高水準だった。すでにMAX打球速度108マイルを計測するなどパワーもあり、本塁打増に期待したい。守備は両翼で、パワーの伸びが天井を左右するだろう。
270ポンドの迫力ある体格から「タグボード(大型船をけん引する船で、船体は小さいが馬力が大きい)」のニックネームを持つ巨漢左腕。速球の平均は90マイルを割っているが、低リリースから高めに集めるフラットアプローチにより高い空振り率を誇る。24年はA/A+で24先発して防御率1.90/奪三振率 37.6%/与四球率8.0%と驚異的なパフォーマンスを見せた。プラスピッチがないため、マイナー上位の打者にどう対応するか。
24年ドラフト全体36位指名の高卒右腕。6-1/196と体格は平均的だが、運動能力の高さが際立つアスリート。速球はすでに97マイルに達しており、カーブ&スライダーも高回転でプラスピッチ候補。特にカーブはMLBでもトップクラスとなるスピンレート3000rpmに届く。スムーズでバランスの取れた力感のないフォームからコントロールの成長も期待できる。
15. ジョーイ・オーキー(RHP) /Joey Oakie:19歳
24年ドラフト3巡目の高卒右腕。6-3/195の恵まれた体格から力強いボールを投げ込むパワーピッチャー。サイド気味の低リリースからMAX97マイルでシュート方向に鋭く食い込むランニングファストと大きくスウィープする80マイル中盤のハードスライダーのコンボ。コントロールやチェンジアップは改善の必要があり、リリーフ転向のリスクも。
Notable Prospects ガッシリとした体型で、耐久力に強みがあるイニングイーター候補。マイナーで2年続けて120イニング以上を消化しており、24年はA+/2Aで133.2回を投げて防御率2.83/奪三振率 30.2%/与四球率8.0%をマークした。速球は平均92マイル、MAXで95-96マイルに届くなどこの手の投手の中では及第点レベルの馬力を備える。 24年ドラフト2巡目。24年ドラフトの捕手で4番目に指名された。平均以上の守備力と捕手ながら平均以上のパワーを有している点が強み。アッパースイングでヒットツールに課題があり、プロでは13試合という小サンプルながら打率.119/三振率36.7%と苦戦した。 傑出したツールは無いが、走攻守に完成度の高いオールラウンドCF。打撃はライナー重視のコンタクトヒッターで、2AでwRC+105をマーク。 守備ではBaseball Prospectusの出す守備指標DRPで4年連続+5.8以上(24年は6.3)を記録するなど鉄壁ぶりが光る。不動のレギュラーを張れるほどの打撃力はなさそうだが、下位打線レギュラーor 第4、第5の外野手にフィットしそうだ。
パワーヒッター候補。R/Aでの77試合で打率.263/7本塁打/wRC+131をマーク。打球速度114マイルと18歳にしてすでにMLBトップクラスのパワーを示しており、ゴロ率34%/引っ張り率51%と引っ張りフライを量産するアプローチも身に着けている。空振りの多さが課題。