2021 SAN DIEGO PADRES
TOP 20 PROSPECTS
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MacKenzie Gore |
本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。
1.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore:22歳
(A+/2A)1.69ERA 20GS 101.0IP BB/9=2.5 K/9=12.0 K/BB=4.82
◯速球 4球種 コマンド スタミナ 運動能力 奪三振 /
球威、変化球、コマンド、スタミナ全て揃ったマイナーNo.1ピッチャー。19年はマイナートップ(100イニング以上)となる防御率1.69・0.83WHIP・被打率.164・三振率35.7%をマーク。92-96マイルの速球はエクステンション抜群で表示以上に力がある。加えてスライダー、カーブ、チェンジアップ、コマンドすべてがプラス評価。20年は代替キャンプで過ごした。MacKenzie Gore
2.CJ エイブラムス(SS)/CJ Abrams:20歳
(R/A)34G 150AB 3HR 11BB 14K 15SB .393/.436/.647/1.083
◎スピード / ◯コンタクト 肩 守備 / △素材型
19年ドラフト全体6位指名。Rでは打率.401をマークしリーグMVPに輝くなど順調なプロデビューを飾った。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、高いコンタクト技術も備える。肩やフットワーク、ハンドリングもSSとして十分な水準にある。現段階ではコンタクト重視だが、当てるだけのスラップヒッターではなく、体格がつけば20本塁打も可能なパワーポテンシャルを秘める。SSから移るとすれば2BやCFが候補だろう。20年は教育リーグで活躍。
3.ルイス・カンプサーノ(C)/Luis Campusano:22歳(A+)110G 422AB 15HR 52BB 57K .325/.396/.509/.906
(MLB)1G 3AB 1HR 0BB 2K .333/.500/1.333/1.833
◯打撃 パワー アプローチ 肩 / ×スピード
19年はリーグの首位打者&MVPを受賞と大ブレーク。素早く力強いスイングでバレル性の打球を量産する攻撃型捕手。四球率10.7%/三振率11.7%と選球眼も良く、ボール球にはめったに手を出さない。守備は発展途上だが、捕手に残れるだけの資質を備えている。肩は平均以上だが、19年の盗塁阻止率は22.7%とスローイングの精度を磨く必要がある。20年はMLBデビューし、デビュー戦でホームランをマーク。
(MLB)4.66ERA 19.1IP BB/9=1.9 K/9=11.6 K/BB=6.25(2A)4.25ERA 36.0IP BB/9=3.8 K/9=11.0 K/BB=2.93
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 耐久性 コマンド
16年に1100万ドルでパドレスと契約したキューバ出身左腕。20年はロングリリーフとしてメジャーでプレー。21年以降は先発候補の1人として期待されている。93-96マイルの速球、80マイル前半のパワーカーブ、スプリットのように鋭く落ちるチェンジアップはどれも平均以上の評価。ローテーション半ばクラスのポテンシャルだが、最大の問題は耐久性だ。マイナー4年でキャリアハイは18年の65.1イニングとシーズンを故障なく投げ抜いたことがなく、メカニクスやコンディショニングを見直す必要があるだろう。
5.キム・ハソン(SS)/Ha-Seong Kim:22歳(KBO)138G 533AB 30HR 75BB 68K .306/.397/.523/.921
◯スピード 打撃 / △メジャーへの適応
今オフにポスティングで4年2800万ドルで入団した韓国出身内野手。KBOでは15-20年まで5年連続で「20-20」を達成し、20年は打率.330・30本塁打・23盗塁と文句なしのキャリアハイイヤーを送った。打撃は速球への対応に疑問を持たれているが、メジャーでも15本塁打程度は打てると予想されており、守備もSSとして及第点の資質を備えている。タティスJrがいるチーム事情から2B中心の起用になるだろう。
6.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers:21歳
(A)3.84ERA 22GS 96.0IP BB/9=1.7 K/9=8.4 K/BB=5.00
◯3球種 コマンド 球威上昇 / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。コマンドと緩急の扱いに優れ、リュ・ヒョンジン(ブルージェイズ)と比較される左腕。19年後半は速球が87-89マイルに落ち込むなどコンディション不良に悩まされたが、20年は常時92-95マイル、短いイニングならば95-97マイルを計測するなどパワーアップ。ポストシーズンでMLBデビューも飾った。フルシーズンを通して球威を維持できるかがポイント。
7.ロバート・ハッセル(OF)/Robert Hassell:19歳
◯打撃 / △素材型 パワー20年ドラフト全体8位指名。高校生No.1ピュアヒッターと評判で、滑らかなスイングで広角にライナーを打ち分ける。19年夏には米国代表としてプレーし、打率.514をマークするなどチームの金メダルに貢献した。パワーを伸ばせるかが課題。守備はプラスとまでは行かないものの、平均から平均以上との見立て。CFに残れる可能性を残す。 (MLB)7.71ERA 4.2IP BB/9=3.9 K/9=13.5 K/BB=3.50(2A)2.00ERA 15G 27.0IP BB/9=3.7 K/9=12.7 K/BB=3.45◯速球 チェンジアップ 体格 / △スライダー メカニクス コマンド6-7/237の大型右腕。長身から最速98マイルの速球と平均以上のチェンジアップを投げ下ろす。先発としてメジャーでやっていくにはスライダー、カーブの質を上げ、速球とチェンジアップに頼り切った投球を脱却する必要があるだろう。また、インステップの投球フォームゆえにフォームの維持に苦しんでおり、スタミナ&コマンド面の懸念を払拭したい。これらの課題が改善されないとブルペンに専念することになるだろう。 (R)43G 166AB 7HR 23BB 59K .253/.354/.440/.794 ◎パワー / △コンタクト 素材型19年ドラフト2巡目。6-3/220とすでにメジャーリーガーのような体型に仕上がっており、ダブルプラスのパワーポテンシャルを秘める。実戦では打球速度117マイルを計測したが、これは20年のMLBでは全体4位にランクインする記録。大振りで対応力に疑問。守備は体型に反して動け、肩の強さからRF向き。(2A)5.20ERA 6GS 27.2IP BB/9=4.2 K/9=11.7 K/BB=2.77◯速球 体格 奪三振 / △コンディション コマンド6フィート4の長身から繰り出される93-96マイルの速球と76-80マイルのカーブは角度があり強烈。チェンジアップもゾーンの低めに落とすことができる。3球種扱えてポテンシャルは十分だが、故障の多さと平均以下のコマンドがネック。それでも19年オフに参加したAFLでは11イニングで防御率0.82・K/9=11.5・BB/9=1.6と好投を見せた。コンディションを整えて万全の投球ができればローテーション3-4番手も狙えるポテンシャルだ。
11.ジャスティン・レング(RHP)/Justin Lange:19歳
◎速球 / △コンディション コマンド 素材型 変化球
20年ドラフト全体34位指名。荒削りで完成までには時間がかかるだろうが、6-4/200の恵まれた体格からMAX102マイルの速球を投げ込むポテンシャルは注目。変化球やコントロールは発展途上。肩の違和感により教育リーグでのプレーはお預けとなった。
12.ジャガー・ヘインズ(LHP)/Jagger Haynes:18歳
◯速球 伸びしろ / △素材型 コマンド20年ドラフト5巡目で「スティール」に成功した左腕。ノースカロライナ大への推薦をもらっていたが、オーバースロットとなる契約金で入団した。運動能力の高さ、滑らかなフォーム、6-3/170の細身の体格から伸びしろ大。速球はすでに93-94マイルに届いている。(A)111G 460AB 2HR 35BB 45K 15SB .270/.323/.337/.660〇コンタクト / △素材型 肩 / ×パワーパワーはないが、コンタクト能力が傑出している。ボール球にはめったに手を出さず、フィールド全体に打ち分ける。スピードも平均以上でバントや盗塁など足を生かしたプレーも得意。守備では肩の強さが平均的なため長い目でみればSSよりも2B向き。マーウィン・ゴンザレス(レッドソックス)のような複数ポジション守れる攻撃型レギュラーとして期待されている。
(3A)119G 532AB 19HR 29BB 145K .289/.330/.504/.834
(MLB)22G 26AB 0HR 1BB 11K .154/.185/.269/.454
◎スピード / △フリースインガー 打撃
20年夏にトレードでアスレチックスから加入。メジャーデビューし、代走を中心に22試合に出場した。15年にマイナーで82盗塁を決めたスピードはメジャートップクラスで、内外野こなすユーティリティー性も併せ持つ。打撃はパンチ力が魅力も、フリースインガーで対応力に疑問。ユーティリティー性から出場機会には恵まれるだろうが、打撃で結果を残せるかがメジャー定着のカギを握っている。
15.ホルヘ・オニャ(OF)/Jorge Ona:24歳(2A)25G 89AB 5HR 11BB 26K .348/.417/.539/.957
(MLB)5G 12AB 1HR 2BB 7K .250/.400/.583/.983
◯パワー / △コンタクト / ✖守備
16年に契約金700万ドルで入団したキューバ出身のパワーヒッター。故障続きだったが、20年は代替キャンプで好パフォーマンスを披露するとMLBデビューして初ホームランもマークした。荒っぽいアプローチと平均以下の守備能力がネック。DH向きだろうが、ハマれば30ホーマー以上も狙えるだろう。
16.メイソン・トンプソン(RHP)/Mason Thompson:23歳
(A+/R)7.24ERA 27.1IP BB/9=7.2 K/9=8.2 K/BB=1.14
◯速球 体格 / △コマンド 故障多い
6フィート7の長身から94-98マイルの速球と88-90マイルの高速スライダーを投げ込むポテンシャルは文句無し。しかし、毎年のように故障離脱していて、通算防御率5.08と苦しいキャリアを送っている。20年のシーズン中止による休養を生かせるか。健康にシーズンを過ごせるかが鍵。
17.レイス・ネール(RHP)/Reiss Knehr:24歳 (A+)5.43ERA 66.1IP BB/9=3.8 K/9=11.3 K/BB=2.96
◯速球 スライダー / △コマンド
18年ドラフト20巡目。大学では二刀流としてプレーしていたが、プロ入り後に投手に専念したことでメキメキと力をつけている。90マイル前半だった速球は93-96マイルに、80マイル前半だったスライダーは84-87マイルに上昇し強度も増した。チェンジアップも扱えるが、コントロールの悪さが課題。20年は代替キャンプでも好投を見せ、21年シーズンのブレークに期待だ。
18.トリソ・オルナレス(OF)/Tirso Ornelas:21歳(A+)110G 420AB 1HR 53BB 113K .217/.303/.279/.581 ◯パワー アプローチ 肩 / △素材型18年に18歳ながらAで1年間プレーしOPS.732と健闘。19年はA+に挑戦したが適応できずに苦しんだ。パワーと選球眼を兼ね備えた左打者で、強肩に支えられた守備はRF向き。20年はスイング改造に取り組むもシーズン中止でお披露目できず。メキシコ冬季リーグでは18試合の出場ながら打率.273・2本塁打・OPS.759とまずまずの内容だった。
19.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza:23歳
◯速球 / △故障多い 素材型
16年にドリュー・ポメランツとのトレードで獲得した元トッププロスペクト。しかし、パドレス移籍後は2度のTJ手術を受けるなど故障に悩まされており、2016年を最後に公式戦のマウンドから遠ざかっている。それでも20年は代替キャンプでMAX98マイルを計測するなど復活の兆し。まだ23歳と若く、これからの飛躍に期待。
20.エフレイン・コントレラス(RHP)/Efrain Contreras:22歳
◯カーブ コントロール 3球種 / △TJ手術明け
20年の教育リーグで好投し評価急上昇も、11月にTJ手術を受けたため、21年中の復帰は絶望か。90-92マイルだった速球は92-95マイルにパワーアップし、この速球とプラスのカーブのコンビネーションで打者に的を絞らせない。チェンジアップ&コントロールも平均以上で、メジャーではローテーション下位タイプとの見立て。
Plus One Prospect
メイソン・フィオーレ(LHP)/Mason Feole:22歳◯速球 / △TJ手術明け リリーフ向き? 19年ドラフト11巡目。プロ入り直後にTJ手術を受けたが、20年の教育リーグで復帰した際には94-98マイルを計測するなど、術前よりもパワーアップに成功。70マイル中盤の縦カーブもスピンが利いており空振りが奪える。2ピッチタイプで、フォームの力みも強いためブルペン転向が濃厚と見られている。それでもチームはブラッド・ハンド(ナショナルズ)と比較するなど期待は大きい。