2021年2月20日土曜日

2021 TOP 20 PROSPECTS:Index By Organization

2021 TOP 20 PROSPECTS

Index By Organization


Jarred Kelenic
 
MLB30球団のプロスペクトランキングトップ20を公開しています。以下の球団名リンクから閲覧することができます。傘下注目のプロスペクト上位20名+1人をスカウティングレポートと共に紹介しています。

アメリカン・リーグ


Baltimore Orioles /ボルティモア・オリオールズ
Boston Red Sox /ボストン・レッドソックス
New York Yankees /ニューヨーク・ヤンキース
Tampa Bay Rays /タンパベイ・レイズ
Toronto Blue Jays /トロント・ブルージェイズ

Chicago White Sox /シカゴ・ホワイトソックス
Cleveland Indians /クリーブランド・インディアンズ
Detroit Tigers /デトロイト・タイガース
Kansas City Royals /カンザスシティ・ロイヤルズ
Minnesota Twins /ミネソタ・ツインズ

Houston Astros /ヒューストン・アストロズ
Los Angeles Angels /ロサンゼルス・エンゼルス
Oakland Athletics /オークランド・アスレチックス
Seattle Mariners /シアトル・マリナーズ
Texas Rangers /テキサス・レンジャース

ナショナル・リーグ


Atlanta Braves /アトランタ・ブレーブス
Miami Marlins /マイアミ・マーリンズ
New York Mets /ニューヨーク・メッツ
Philadelphia Phillies /フィラデルフィア・フィリーズ
Washington Nationals /ワシントン・ナショナルズ

Chicago Cubs /シカゴ・カブス
Cincinnati Reds /シンシナティ・レッズ
Milwaukee Brewers /ミルウォーキー・ブルワーズ
Pittsburgh Pirates /ピッツバーグ・パイレーツ
St. Louis Cardinals /セントルイス・カージナルス

Arizona Diamondbacks /アリゾナ・ダイアモンドバックス
Colorado Rockies /コロラド・ロッキーズ
Los Angeles Dodgers /ロサンゼルス・ドジャース
San Diego Padres /サンディエゴ・パドレス
San Francisco Giants /サンフランシスコ・ジャイアンツ

2021 SAN FRANCISCO GIANTS TOP 20 PROSPECTS

2021 SAN FRANCISCO GIANTS

TOP 20 PROSPECTS

Marco Luciano

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.マルコ・ルシアーノ(SS)/Marco Luciano:19歳
(R/A-)47G 179AB 10HR 32BB 45K .302/.417/.564/.981
◎パワー / 〇打撃 アプローチ 肩 / △素材型 スピード 3B向き?
18歳ながら素晴らしいパワーとアプローチを身に着けており将来は、「3割・40本」も狙えるポテンシャル。一方でSSに残れるかは評価が分かれている。プラスの強肩を有し、運動能力&野球IQも高いが平均以下のスピードがネック。今後体が成熟すればさらにスピードが失われるため3BやRFに移る可能性もある。20年は代替キャンプで打球速度MAX118マイル(20年のMLBで最速はピート・アロンゾの118.4マイル、2位はラファエル・デバースの116.7マイル)を計測した。
Marco Luciano

2.ジョーイ・バート(C)/Joey Bart:24歳
(A+/2A)79G 313AB 16HR 21BB 71K .278/.328/.495/.824
(MLB)33G 103AB 0HR 3BB 41K .233/.288/.320/.609
◯パワー 肩 C守備 / △アプローチ スピード
18年ドラフト全体2位指名。バスター・ポージーの後継者になれる強打の司令塔候補。広角に長打が打てる生粋の長距離砲で、マイナー2年でISO.248とパワー面は文句なし。20年はMLBデビューを果たしたが、四球率2.7%/三振率36.9%と選球眼の弱さを露呈した。捕手守備では最高でゴールドグラブを狙えると評判。肩の強さも平均以上で、足は遅いがプレート後方での動きは機敏だ。
Joey Bart


3.
パトリック・ベイリー(C)/Patrick Bailey :22歳
◯パワー 肩 C守備 運動能力 / △スピード コンタクト
20年ドラフト全体13位指名。豪快なパワーが武器の両打ち捕手で、運動能力抜群の捕手守備もアマチュア屈指との評判だった。打撃は大学通算四球率12.8%と選べるが三振の多さが懸念されている。しかし仮に打撃で苦しんでも守備力の高さからメジャーで出番を得られるだろう。
Patrick Bailey

4.ヘリオット・ラモス(OF)/Heliot Ramos:21歳
(A+/2A)102G 389AB 16HR 42BB 118K .290/.369/.481/.850
◯パワー 肩 / △素材型 両翼向き?
17年ドラフト1巡目。ガッシリとした強靭な体型に平均から平均以上の5ツールを備える。19年は課題となっていたアプローチ面が大きく改善。三振率、四球率ともに改善し、フィールド全体に打ち分ける技術も向上した。20年は代替キャンプ&教育リーグで経験を積んだ。現在はCFを守っているが、スカウトからはコーナー向きと指摘されている。

5.
ルイス・マトス(OF)/Luis Matos:20歳
(DSL/R)60G 251AB 7HR 20BB 31K .367/.438/.566/1.004
◯打撃 スピード / △素材型 
19年にDSLでリーグ3位となる打率.362&OPS1.00と素晴らしいプロデビューを飾った。コンタクト技術が傑出しており、ラインドライブ性の打球を量産する。パワーポテンシャルも秘め、将来は20ホーマーも狙えると評判。走守のツールはメジャー標準レベルで、外野3ポジションどこでもフィットするだろう。野球家系に育ったため、野球IQも高く評価されている。20年は教育リーグで素晴らしい活躍を収め、評価を上げた。

6.
ハンター・ビショップ(OF)/Hunter Bishop:23歳
(R/A-)32G 105AB 5HR 38BB 39K .229/.438/.429/.867
◯パワー スピード / △コンタクト 両翼向き?
19年ドラフト全体10位指名。兄ブレイデンはマリナーズ所属のメジャーリーガー。6-5/210の恵まれた体格にプラスのパワー&スピードを備えた大型CF。打撃ではコンタクトにやや不安も、辛抱強いアプローチで四球を多く選べる。守備ではコーナー向きとの見立てもあるが、チームはCFに残れると自信を見せている。

7.
カイル・ハリソン(LHP)/Kyle Harrison:19歳
◯3球種 コマンド / △素材型  
20年ドラフト3巡目指名。名門UCLAへの推薦を持っていたが、1巡目相当となる契約金249万ドルでプロ入りを決めた。完成度の高い先発左腕で、U-18では計10イニングを投げて無失点12Kと安定感抜群だった。アマチュア時代は90-94マイルも、教育リーグでは96マイルを計測するなど成長を続けている。サイド気味のアームスロットから質の高い3球種をコマンドよく投げ分ける。

8.
アレクサンダー・カナリオ(OF)/Alexander Canario:21歳
(R/A-)59G 236AB 16HR 20BB 80K .318/.377/.623/1.000
◎パワー / 〇肩 / △素材型 RF向き / ×アプローチ 守備
圧倒的なパワーポテンシャルの持ち主で、19年に記録したフライ平均飛距離322.6フィートは、超打高だった3Aの選手を除けば、マイナー全体2位(60フライ以上)と特筆すべき数字だった。一方で極度のフリースインガーであり、三振率30.5%と選球眼を磨く必要がある。守備では現在CFを守っているが、ルート取りが拙く危なっかしいため、将来的には強肩を生かせるRFに回ることになるだろう。


9.
セス・コリー(LHP)/Seth Corry:22歳
(A)1.76ERA 122.2IP BB/9=4.3 K/9=12.6 K/BB=2.97
◯速球 カーブ 奪三振 / △コマンド
19年にマイナー全体2位となる防御率1.76、同5位のK/9=12.6をマークするなどブレーク。最速96マイルの速球とハンマーカーブのコンビネーションが強烈で、第3球種のチェンジアップも磨きがかかっている。マイナー通算BB/9=6.2とコントロールが課題だったが、19年の後半戦は73.1イニングでBB/9=2.6と改善の兆しを見せた。20年はリモートで投球トレーニングを続け、秋の教育リーグに参加した。

10.
ルイス・トリビオ(3B)/Luis Toribio:20歳
(R/A-)54G 196AB 3HR 47BB 59K .296/.433/.454/.887
◯コンタクト アプローチ 肩 / △素材型 3B守備 スピード
傘下ベストのピュアヒッター。バレル性の打球を量産し、19年は四球率19.3%と選球眼も卓越している。現在は逆方向中心のアプローチだが、Fangraphsによると平均打球速度が93マイルと非常に速く、引っ張るバッティングを覚えれば本塁打増が見込めるだろう。唯一の欠点は守備で、肩こそ強いが、守備範囲不足な上に守備率.848とエラーも多い。1B転向も時間の問題だろう。

11.ウィル・ウィルソン(SS/2B)/Will Wilson:22歳
(R)46G 189AB 5HR 14BB 47K .275/.328/.439/.768
◯コンタクト / △スピード 素材型 2B向き?
19年ドラフト全体15位指名。ザック・コザートのサラリーを引き取る形でエンゼルスから獲得した。コンタクトが優秀で、積極的なアプローチで外野の間をライナーで破る完成度の高い中距離ヒッター。ハンドリングは堅実だが、SSとしてはスピードが不足しているため2B向きか。将来像は攻撃型二塁手と見られている。

12.ハイロ・ポマレス(OF)/Jairo Pomares:20歳
(R/A-)51G 213AB 3HR 11BB 43K .324/.362/.465/.827
〇コンタクト 肩 / △両翼向き 素材型
年齢に比して打撃が発達しており、大振りせずにフィールド全体にライナーを量産する。パワーも平均レベルのポテンシャルを秘めている。Rで打率.368と打ちまくった後にA-で打率.207と苦しんだが、年齢を考慮すれば問題なし。19年はRFを中心に守ったが、チームはCFとしてのチャンスも与えていくつもり。強肩だがルート取りや打球反応は発展途上。

13.ショーン・ジェリ(RHP)/Sean Hjelle:24歳
(A/A+/2A)3.32ERA 143.2IP BB/9=2.3 K/9=8.7 K/BB=3.76
◯コマンド 3球種 ナックルカーブ 体格 / 
210cmの長身から投げ下ろされるボールは角度があり、中でもナックルカーブが絶品。速球は92-94マイルと支配的ではないが、コマンドに優れているため低めを突いて打たれにくい。19年はチェンジアップも向上を辿り、3球種で勝負できるようになった。ハイフロアーで、ローテーション4-5番手向き。20年は大学の単位を得るため代替キャンプ&教育リーグには不参加。

14.
トリスタン・ベック(RHP)/Tristan Beck:25歳
(R/A+)3.98ERA 81.1IP BB/9=3.4 K/9=10.0 K/BB=2.90
〇速球 カーブ 奪三振 / △チェンジアップ
マーク・マランソンとのトレードで19年夏にブレーブスから加入すると、ジャイアンツ加入後は6先発で防御率2.27と別人のような投球を見せた。その要因として速球の向上が挙げられている。シーズン序盤に91-92マイルだった球速は92-95マイルに上昇し、また高めに投げる割合を増やしたことで、決め球の縦カーブとの相性が良くなったとみられている。平均以下のチェンジアップを磨けばローテーション入りが見えてくる。

15.
グレゴリー・サントス(RHP)/Gregory Santos:21歳
(A)2.86ERA 34.2IP BB/9=2.3 K/9=6.8 K/BB=2.89
◯速球 スライダー / △チェンジアップ 素材型 耐久性
まだ原石だが、ポテンシャルはローテーション2番手クラスとも。最速100マイルの沈む速球と80マイル後半のスライダーのコンビネーション。左打者対策のために平均以下のチェンジアップを磨く必要がある。19年は肩の故障により8試合の登板にとどまったが、20年は教育リーグで健康な姿を見せた。

16.
ジェイリン・デービス(OF)/Jaylin Davis:26歳
(MLB)4G 12AB 1HR 0BB 6K .167/.167/.417/.583
(2A/3A)126G 468AB 35HR 65BB 138K .306/.397/.590/.987
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト
19年にマイナー/メジャーで計36ホーマーとブレーク。下半身を有効に使い、スイング中に頭を動かないように修正したことで安定してパワーを発揮できるようになった。マイナー4年で33盗塁止まりだが、19年にメジャーで記録したスプリントスピードはメジャー上位4%に入るほど優秀だった。肩も強く、外野3ポジションOK。21年はメジャー定着をかけたシーズンとなる。

17.
ローガン・ワイアット(1B)/Logan Wyatt:23歳
(A-/A/R)44G 151AB 3HR 26BB 29K .278/.388/.377/.765
◯アプローチ / △パワー
19年ドラフト2巡目。辛抱強いアプローチと優れた選球眼を兼ね備え、大学3年間で四球率20.8%、プロデビューでも14.2%と素晴らしいゾーンコントロールを見せている。チームはパワー面を開花させようと改造中。パワーが開花すればブランドン・ベルトの再来となるだろう。

18.ジェーク・ウォン(RHP)/Jake Wong:24歳
(A/A+)3.90ERA 113.0IP BB/9=2.8 K/9=8.0 K/BB=2.89
◯3球種 / 
18年ドラフト3巡目。91-94マイルのツーシームを低めに集め、スライダー&チェンジアップも平均レベル。元々はカーブも投げていたが安定感に欠くため、スライダー主体に切り替えた。フォームの再現性が高くワークホース向き。打者を圧倒する球威はないだけに細かいコマンドを磨いていきたい。

19.
サンドロ・ファビアン(OF)/Sandro Fabian:23歳
(R/A+)54G 199AB 7HR 19BB 46K .276/.355/.427/.782
◯打撃 肩 / △素材型 スピード / ×アプローチ 守備
フリースインガー&プルヒッターながら打撃センスは抜群で、選球眼を磨けば「打率.280・20本」も狙える。課題のアプローチも19年は四球率は5.8%→7.5%、三振率は23.8%→17.6%と進歩がみられた。守備では強肩を生かした補殺が光るが、エラーの多さも目立つ。攻守に磨かれる必要があるが、ポテンシャルはある。

20.ニック・スウィニー(LHP)/Nick Swiney:23歳
◯3球種 / △球威
20年ドラフト2巡目。20年に先発転向すると大学で4先発し防御率1.29・K/9=13.5・BB/9=1.9とブレーク。大学2年間でBB/9=5.0のコントロールが改善されたことがブレークの要因に挙げられている。89-91マイルの速球を両コーナーに集めることができ、カーブ&チェンジアップも切れる。

Plus One Prospect
トレバー・マクドナルド(RHP)/Trevor McDonald:20歳
(R)2.25ERA 4.0IP BB/9=4.5 K/9=18.0 K/BB=4.00
◯速球 / △素材型 フォーム リリーフ向き?
19年ドラフト11巡目。大学への推薦が決まっていたが、2-3巡目相当の契約金を積んでスティールに成功した。すでに速球は最速96マイルに達しており、80マイル前半のパワーカーブでピッチトンネルを通すことができる。チェンジアップはまだ投げ始めたばかりなので磨く必要がある。研究熱心でメークアップも評価が高い。しかし腕のストロークが長く先発適性に疑問符。

2021年2月13日土曜日

2021 SAN DIEGO PADRES TOP 20 PROSPECTS

2021 SAN DIEGO PADRES

TOP 20 PROSPECTS

MacKenzie Gore

本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.マッケンジー・ゴア(LHP)/MacKenzie Gore:22歳
(A+/2A)1.69ERA 20GS 101.0IP BB/9=2.5 K/9=12.0 K/BB=4.82
◯速球 4球種 コマンド スタミナ 運動能力 奪三振 /  
球威、変化球、コマンド、スタミナ全て揃ったマイナーNo.1ピッチャー。19年はマイナートップ(100イニング以上)となる防御率1.69・0.83WHIP・被打率.164・三振率35.7%をマーク。92-96マイルの速球はエクステンション抜群で表示以上に力がある。加えてスライダー、カーブ、チェンジアップ、コマンドすべてがプラス評価。20年は代替キャンプで過ごした。
MacKenzie Gore

2.CJ エイブラムス(SS)/CJ Abrams:20歳
(R/A)34G 150AB 3HR 11BB 14K 15SB .393/.436/.647/1.083
◎スピード / ◯コンタクト 肩 守備 / △素材型
19年ドラフト全体6位指名。Rでは打率.401をマークしリーグMVPに輝くなど順調なプロデビューを飾った。20-80スケールで80評価のスピードが武器で、高いコンタクト技術も備える。肩やフットワーク、ハンドリングもSSとして十分な水準にある。現段階ではコンタクト重視だが、当てるだけのスラップヒッターではなく、体格がつけば20本塁打も可能なパワーポテンシャルを秘める。SSから移るとすれば2BやCFが候補だろう。20年は教育リーグで活躍。

3.
ルイス・カンプサーノ(C)/Luis Campusano:22歳
(A+)110G 422AB 15HR 52BB 57K .325/.396/.509/.906
(MLB)1G 3AB 1HR 0BB 2K .333/.500/1.333/1.833
◯打撃 パワー アプローチ 肩 / ×スピード
19年はリーグの首位打者&MVPを受賞と大ブレーク。素早く力強いスイングでバレル性の打球を量産する攻撃型捕手。四球率10.7%/三振率11.7%と選球眼も良く、ボール球にはめったに手を出さない。守備は発展途上だが、捕手に残れるだけの資質を備えている。肩は平均以上だが、19年の盗塁阻止率は22.7%とスローイングの精度を磨く必要がある。20年はMLBデビューし、デビュー戦でホームランをマーク。

(MLB)4.66ERA 19.1IP BB/9=1.9 K/9=11.6 K/BB=6.25
(2A)4.25ERA 36.0IP BB/9=3.8 K/9=11.0 K/BB=2.93
◯速球 3球種 奪三振 / △体格 耐久性 コマンド
16年に1100万ドルでパドレスと契約したキューバ出身左腕。20年はロングリリーフとしてメジャーでプレー。21年以降は先発候補の1人として期待されている。93-96マイルの速球、80マイル前半のパワーカーブ、スプリットのように鋭く落ちるチェンジアップはどれも平均以上の評価。ローテーション半ばクラスのポテンシャルだが、最大の問題は耐久性だ。マイナー4年でキャリアハイは18年の65.1イニングとシーズンを故障なく投げ抜いたことがなく、メカニクスやコンディショニングを見直す必要があるだろう。

5.キム・ハソン(SS)/Ha-Seong Kim:22歳
(KBO)138G 533AB 30HR 75BB 68K .306/.397/.523/.921
◯スピード 打撃 / △メジャーへの適応 
今オフにポスティングで4年2800万ドルで入団した韓国出身内野手。KBOでは15-20年まで5年連続で「20-20」を達成し、20年は打率.330・30本塁打・23盗塁と文句なしのキャリアハイイヤーを送った。打撃は速球への対応に疑問を持たれているが、メジャーでも15本塁打程度は打てると予想されており、守備もSSとして及第点の資質を備えている。タティスJrがいるチーム事情から2B中心の起用になるだろう。
Ha-Seong Kim

6.ライアン・ウェザース(LHP)/Ryan Weathers:21歳
(A)3.84ERA 22GS 96.0IP BB/9=1.7 K/9=8.4 K/BB=5.00
◯3球種 コマンド 球威上昇 / △素材型
18年ドラフト全体7位指名。コマンドと緩急の扱いに優れ、リュ・ヒョンジン(ブルージェイズ)と比較される左腕。19年後半は速球が87-89マイルに落ち込むなどコンディション不良に悩まされたが、20年は常時92-95マイル、短いイニングならば95-97マイルを計測するなどパワーアップ。ポストシーズンでMLBデビューも飾った。フルシーズンを通して球威を維持できるかがポイント。


7.ロバート・ハッセル(OF)/Robert Hassell:19歳
◯打撃 / △素材型 パワー
20年ドラフト全体8位指名。高校生No.1ピュアヒッターと評判で、滑らかなスイングで広角にライナーを打ち分ける。19年夏には米国代表としてプレーし、打率.514をマークするなどチームの金メダルに貢献した。パワーを伸ばせるかが課題。守備はプラスとまでは行かないものの、平均から平均以上との見立て。CFに残れる可能性を残す。
Robert Hassell

8.
ミシェル・バイエズ(RHP)/Michel Baez:24歳
(MLB)7.71ERA 4.2IP BB/9=3.9 K/9=13.5 K/BB=3.50
(2A)2.00ERA 15G 27.0IP BB/9=3.7 K/9=12.7 K/BB=3.45
◯速球 チェンジアップ 体格 / △スライダー メカニクス コマンド
6-7/237の大型右腕。長身から最速98マイルの速球と平均以上のチェンジアップを投げ下ろす。先発としてメジャーでやっていくにはスライダー、カーブの質を上げ、速球とチェンジアップに頼り切った投球を脱却する必要があるだろう。また、インステップの投球フォームゆえにフォームの維持に苦しんでおり、スタミナ&コマンド面の懸念を払拭したい。これらの課題が改善されないとブルペンに専念することになるだろう。
(R)43G 166AB 7HR 23BB 59K .253/.354/.440/.794
◎パワー / △コンタクト 素材型
19年ドラフト2巡目。6-3/220とすでにメジャーリーガーのような体型に仕上がっており、ダブルプラスのパワーポテンシャルを秘める。実戦では打球速度117マイルを計測したが、これは20年のMLBでは全体4位にランクインする記録。大振りで対応力に疑問。守備は体型に反して動け、肩の強さからRF向き。

10.
レジー・ローソン(RHP)/Reggie Lawson:23歳
(2A)5.20ERA 6GS 27.2IP BB/9=4.2 K/9=11.7 K/BB=2.77
◯速球 体格 奪三振 / △コンディション コマンド
6フィート4の長身から繰り出される93-96マイルの速球と76-80マイルのカーブは角度があり強烈。チェンジアップもゾーンの低めに落とすことができる。3球種扱えてポテンシャルは十分だが、故障の多さと平均以下のコマンドがネック。それでも19年オフに参加したAFLでは11イニングで防御率0.82・K/9=11.5・BB/9=1.6と好投を見せた。コンディションを整えて万全の投球ができればローテーション3-4番手も狙えるポテンシャルだ。

11.ジャスティン・レング(RHP)/Justin Lange:19歳
◎速球 / △コンディション コマンド 素材型 変化球
20年ドラフト全体34位指名。荒削りで完成までには時間がかかるだろうが、6-4/200の恵まれた体格からMAX102マイルの速球を投げ込むポテンシャルは注目。変化球やコントロールは発展途上。肩の違和感により教育リーグでのプレーはお預けとなった。

12.
ジャガー・ヘインズ(LHP)/Jagger Haynes:18歳
◯速球 伸びしろ / △素材型 コマンド
20年ドラフト5巡目で「スティール」に成功した左腕。ノースカロライナ大への推薦をもらっていたが、オーバースロットとなる契約金で入団した。運動能力の高さ、滑らかなフォーム、6-3/170の細身の体格から伸びしろ大。速球はすでに93-94マイルに届いている。

13.
トゥクピタ・マルカノ(2B/3B)/Tucupita Marcano:21歳
(A)111G 460AB 2HR 35BB 45K 15SB .270/.323/.337/.660
〇コンタクト / △素材型 肩 / ×パワー
パワーはないが、コンタクト能力が傑出している。ボール球にはめったに手を出さず、フィールド全体に打ち分ける。スピードも平均以上でバントや盗塁など足を生かしたプレーも得意。守備では肩の強さが平均的なため長い目でみればSSよりも2B向き。マーウィン・ゴンザレス(レッドソックス)のような複数ポジション守れる攻撃型レギュラーとして期待されている。

14.ホルヘ・マテオ(2B/OF)/Jorge Mateo:26歳
(3A)119G 532AB 19HR 29BB 145K .289/.330/.504/.834
(MLB)22G 26AB  0HR 1BB 11K .154/.185/.269/.454
◎スピード / △フリースインガー 打撃
20年夏にトレードでアスレチックスから加入。メジャーデビューし、代走を中心に22試合に出場した。15年にマイナーで82盗塁を決めたスピードはメジャートップクラスで、内外野こなすユーティリティー性も併せ持つ。打撃はパンチ力が魅力も、フリースインガーで対応力に疑問。ユーティリティー性から出場機会には恵まれるだろうが、打撃で結果を残せるかがメジャー定着のカギを握っている。

15.
ホルヘ・オニャ(OF)/Jorge Ona:24歳
(2A)25G 89AB 5HR 11BB 26K .348/.417/.539/.957
(MLB)5G 12AB 1HR 2BB 7K .250/.400/.583/.983
◯パワー / △コンタクト / ✖守備 
16年に契約金700万ドルで入団したキューバ出身のパワーヒッター。故障続きだったが、20年は代替キャンプで好パフォーマンスを披露するとMLBデビューして初ホームランもマークした。荒っぽいアプローチと平均以下の守備能力がネック。DH向きだろうが、ハマれば30ホーマー以上も狙えるだろう。

16.
メイソン・トンプソン(RHP)/Mason Thompson:23歳
(A+/R)7.24ERA 27.1IP BB/9=7.2 K/9=8.2 K/BB=1.14
◯速球 体格 / △コマンド 故障多い 
6フィート7の長身から94-98マイルの速球と88-90マイルの高速スライダーを投げ込むポテンシャルは文句無し。しかし、毎年のように故障離脱していて、通算防御率5.08と苦しいキャリアを送っている。20年のシーズン中止による休養を生かせるか。健康にシーズンを過ごせるかが鍵。

17.
レイス・ネール(RHP)/Reiss Knehr:24歳
(A+)5.43ERA 66.1IP BB/9=3.8 K/9=11.3 K/BB=2.96
◯速球 スライダー / △コマンド
18年ドラフト20巡目。大学では二刀流としてプレーしていたが、プロ入り後に投手に専念したことでメキメキと力をつけている。90マイル前半だった速球は93-96マイルに、80マイル前半だったスライダーは84-87マイルに上昇し強度も増した。チェンジアップも扱えるが、コントロールの悪さが課題。20年は代替キャンプでも好投を見せ、21年シーズンのブレークに期待だ。

18.トリソ・オルナレス(OF)/Tirso Ornelas:21歳
(A+)110G 420AB 1HR 53BB 113K .217/.303/.279/.581
◯パワー アプローチ 肩 / △素材型
18年に18歳ながらAで1年間プレーしOPS.732と健闘。19年はA+に挑戦したが適応できずに苦しんだ。パワーと選球眼を兼ね備えた左打者で、強肩に支えられた守備はRF向き。20年はスイング改造に取り組むもシーズン中止でお披露目できず。メキシコ冬季リーグでは18試合の出場ながら打率.273・2本塁打・OPS.759とまずまずの内容だった。

19.アンダーソン・エスピノーザ(RHP)/Anderson Espinoza:23歳
◯速球 / △故障多い 素材型
16年にドリュー・ポメランツとのトレードで獲得した元トッププロスペクト。しかし、パドレス移籍後は2度のTJ手術を受けるなど故障に悩まされており、2016年を最後に公式戦のマウンドから遠ざかっている。それでも20年は代替キャンプでMAX98マイルを計測するなど復活の兆し。まだ23歳と若く、これからの飛躍に期待。

20.エフレイン・コントレラス(RHP)/Efrain Contreras:22歳
◯カーブ コントロール 3球種 / △TJ手術明け 
20年の教育リーグで好投し評価急上昇も、11月にTJ手術を受けたため、21年中の復帰は絶望か。90-92マイルだった速球は92-95マイルにパワーアップし、この速球とプラスのカーブのコンビネーションで打者に的を絞らせない。チェンジアップ&コントロールも平均以上で、メジャーではローテーション下位タイプとの見立て。

Plus One Prospect
メイソン・フィオーレ(LHP)/Mason Feole:22歳
◯速球 / △TJ手術明け リリーフ向き? 
19年ドラフト11巡目。プロ入り直後にTJ手術を受けたが、20年の教育リーグで復帰した際には94-98マイルを計測するなど、術前よりもパワーアップに成功。70マイル中盤の縦カーブもスピンが利いており空振りが奪える。2ピッチタイプで、フォームの力みも強いためブルペン転向が濃厚と見られている。それでもチームはブラッド・ハンド(ナショナルズ)と比較するなど期待は大きい。

2021年2月11日木曜日

2021 LOS ANGELES DODGERS TOP 20 PROSPECTS

2021 LOS ANGELES DODGERS

TOP 20 PROSPECTS

Josiah Gray


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.
ジョシア・グレイ(RHP)/Josiah Gray:23歳
(A/A+/2A)2.28ERA 130.0IP BB/9=2.1 K/9=10.2 K/BB=4.74
◯速球 スライダー スタミナ コマンド 奪三振 / △体格
小柄だがアスレチックで、完成型はソニー・グレイ(レッズ)。92-97マイルの速球でズバズバとゾーンを突く。速球はシュート方向に伸びあがるような軌道で、コマンド&スタミナにも優れるため、多くの空振りが奪える。スライダー、チェンジアップでピッチトンネルを通し、カーブで目線を変えることもできる。チェンジアップの質を向上できればローテーション半ばポテンシャル。
Josiah Gray

(MLB)3.09ERA 23.1IP BB/9=1.2 K/9=5.0 K/BB=4.33
(R/2A/3A)1.92ERA 61.0IP BB/9=3.4 K/9=9.0 K/BB=2.65
◎速球 / △チェンジアップ リリーフ向き? 耐久性
前田健太とのトレードでツインズから加入すると、20年はブルペンでの一角として活躍。メジャー全体2位となる平均99.3マイルを計測したシンカーが武器の剛腕。平均89.1マイルのスライダーも平均以上の横変化を誇るなど優秀なボールで、メジャー通算33イニングでBB/9=1.4と制球もまとまっている。しかし、チェンジアップの質の低さと耐久性の不安(マイナー4年でキャリアハイ102イニング)から先発としては見切られる形でツインズから放出された。先発に挑戦するのか、このままリリーフで行くのか動向に注目だ。

3.キーバート・ルイーズ(C)/Keibert Ruiz:22歳
(2A/3A)85G 314AB 6HR 30BB 22K .261/.331/.347/.679
(MLB)2G 8AB 1HR 0BB 3K .250/.250/.625/.875
◯コンタクト C守備 / △パワー 肩 
攻守にオールラウンドでマイナー屈指のキャッチングプロスペクト。卓越したコンタクト技術を有し「3割・15本」クラスのポテンシャルを秘めるが、2年続けて2Aで不本意なシーズンを送っている。フライの平均飛距離がリーグ平均の下位10%とパワーを発揮できておらず、一方でフライボールの割合は平均的。ヒットツールを生かすためにフライを抑え、よりライナー中心のアプローチに変える必要があるだろう。守備ではブロッキング、フレーミングともに優秀だが、肩が弱くマイナー通算盗塁阻止率23%とスローイングに課題。20年はメジャーデビューし、初打席で初ホームランをマーク。

4.
コディ・ホージー(3B)/Kody Hoese:23歳
(R/A)41G 147AB 5HR 18BB 25K .299/.380/.483/.863
◯打撃 パワー / △スピード
19年ドラフト全体25位指名。カレッジ屈指のスラッガーで、大学では19年に国内2位の長打率.779・5位の23本塁打をマーク。パワーとアプローチを兼ね備えており、失投を待って逃さず広角に長打を量産する打撃スキルはメジャーでも20~25ホーマーが見込める。スピードは平均以下だが3B守備は及第点。20年は代替キャンプでプレー。

5.ディエゴ・カルタヤ(C)/Diego Cartaya:19歳
(DSL/R)49G 185AB 4HR 16BB 42K .281/.343/.432/.775
◯C守備 肩 コンタクト / △スピード パワー 素材型
18年に250万ドルで契約したベネズエラ人。攻守に高い評価を得ており、同じくベネズエラ出身のサルバドール・ペレス(ロイヤルズ)のようなオールスター捕手に育つことが期待されている。打撃はフィールド全体にライナーを量産することに徹しているが、素早いスイングスピードからフライボールの割合を増やせば15-20本塁打も可能との見立て。守備では俊敏で平均以上のレシーバーになれるとの見立て。肩の強さもプラス評価。

6.ボビー・ミラー(RHP)/Bobby Miller:22歳
◯速球 スライダー 奪三振 / △コマンド
20年ドラフト1巡目のカレッジ投手。常時95マイル前後のシンキングファストと80マイル中盤のプラス評価のスライダーを主体に、チェンジアップも向上中。課題のコントロールもフォーム修正が功を奏し、改善気味だった。プロ入り後の代替キャンプ、教育リーグでも好パフォーマンスを見せており、21年の飛躍に期待。
Bobby Miller


7.マイケル・ブッシュ(2B)/Michael Busch:23歳
(R)10G 24AB 0HR 7BB 5K .125/.371/.125/.496
◯打撃 パワー / △スピード / ✖肩 守備
19年ドラフト全体31位指名。美しいスイングで広角に長打が打て、バランスの取れたアプローチで四球も多い。パワーとアベレージを両立した平均以上の打者になれるとの見立て。一方で守備面が課題。大学では主に1B/LFとしてプレーしていが、ドジャースは2Bとして育成予定。ダルビッシュ有とのトレードでレンジャースへ移ったウィリー・カルフーン(19年に21本塁打・LFでDRS-13)が比較対象か。

8.
ライアン・ペピオット(RHP)/Ryan Pepiot:23歳
(R/A)1.93ERA 23.1IP BB/9=5.0 K/9=12.0 K/BB=2.38
◎チェンジアップ / ◯速球 奪三振 / ✖コントロール
20年のサマーキャンプで大きく評価を上げた右腕。コディ・ベリンジャーらから三振を奪うなど2回無失点3Kの好投を見せた。93-95マイルの速球とダブルプラスのチェンジアップでゾーンを攻める。大学3年間でBB/9=4.8、プロデビューでも5.0とコントロールに課題があり、シーズン通してコントロールを維持できるかがポイントとなるだろう。
(A/A+)124G 466AB 7HR 81BB 98K .260/.369/.391/.760
◯コンタクト アプローチ SS守備 / △パワー
バットコントロールと選球眼に優れ、19年はAでリーグ2位の74四球、7位のOPS.775をマークした。パワーは目立たないが、成熟したアプローチとバレル理解の深さから長打狙いに転じれば12‐15本塁打も狙えるはず。純粋なスピードは平均的だが、野球IQや技術面が発達しており、守備走塁では持っているスピード以上に機敏に動ける。送球も強く正確でSSとして及第点、最低でも平均以上になれるとの見立て。

10.
クレイトン・ビーター(RHP)/Clayton Beeter:22歳
◯速球 カーブ 奪三振 / △耐久性 コマンド リリーフ向き?
20年ドラフト2巡目。最速98マイルの速球とプラスのカーブのコンビネーションは強烈。20年は大学で4先発して防御率2.14・K/9=14.1・BB/9=1.7とブレークしかけていた。改善傾向とはいえ、チェンジアップ&コントロールの悪さからブルペン転向のリスクを抱える。また17年にTJ手術を受けるなど耐久面にも不安がある。
Clayton Beeter


11.ザック・マッキンストリー(UTL)/Zach McKinstry:26歳
(MLB)4G 7AB 0HR 0BB 3K .286/.286/.429/.714
(2A/3A)121G 430AB 19HR 43BB 92K .300/.366/.516/.882
〇守備 コンタクト / △パワー
16年ドラフト33巡目のアンダードッグだが、20年はメジャーデビューを経験。攻守にソツのないスーパーユーティリティ候補で、キケ・ヘルナンデスの後釜として期待されている。打撃は元々コンタクトヒッターもスイング改造でパワー向上。平均以上のスピード&肩の強さを生かして二塁を中心に内外野どこでも守れる。


12.
シェルドン・ノイジー(3B)/Sheldon Neuse:26歳
(3A)126G 498AB 27HR 56BB 132K .317/.389/.550/.939
(MLB)25G 56AB 0HR 4BB 19K .250/.295/.304/.599
◯パワー 肩 / △スピード エラー多い
今オフにアダム・コラレックとのトレードでアスレチックスから加入。19年はキャリアハイの27ホーマーとブレーク。バレルゾーンに打球を量産することができるが、選球眼に難あり。ガッシリ体型の割には動け、二塁や遊撃もこなす。マックス・マンシー(ドジャース)のような強打のユーティリティーになれるか、それともレナト・ヌネス(タイガース)のようなパワー専門のDHになるか。20年はメジャーでのプレー無し。

13.
デビン・マン(2B/3B)/Devin Mann:24歳
(A+)98G 367AB 19HR 45BB 93K .278/.358/.496/.854
◯パワー / △スピード 3B向き?
プロ入り後に長打狙いのアプローチに変更してブレーク。19年はA+でリーグ7位タイの19本塁打、同4位の長打率.496をマークした。四球率は12.9%→10.6%にやや落ちたが、それでもまだ高い水準を維持しており、長打力と出塁力を両立した打者になり得る。スピードは平均以下だが肩の強さとフットワークは2Bとして及第点。それでも長い目で見れば3B向きか。デビッド・フリース(元ドジャース)と比べられる。

14.ミゲル・バルガス(3B)/Miguel Vargas:21歳
(A/A+)124G 491AB 7HR 55BB 83K .308/.380/.440/.820
◯打撃 / △スピード 3B守備
19年はAでリーグ2位の打率.325、A/A+では傘下トップとなる計38二塁打をマーク。インサイドアウトのスイングを身に着けており、フィールド全体にライナーを打ち分ける。今はめったに引っ張ることをしないが、技術とアプローチを修正していく中で本塁打増も狙えるだろう。守備ではスピード、運動能力ともに欠如しており、1B向きとみるスカウトが多い。打撃は素晴らしいだけに守備位置を見つけることができるか。

15.ルイス・ロドリゲス(OF)/Luis Rodriguez:18歳
◯5ツール / △素材型 RF向き? 
19年に266万ドルで入団の大器。5ツールポテンシャルの持ち主で、中でもバッティングが高評価。プロ入り後に増量に成功しパワー面で大きく向上。一方で積極的で引っ張り傾向の強いアプローチから適応に苦しむ可能性あり。守備は平均的なスピードと平均以上の肩の強さからからコーナー向きか。


16.
ランドン・ナック(RHP)/Landon Knack:23歳
◎コマンド / ◯速球 4球種 
20年ドラフト2巡目。大学4年生で市場価値は高くなかったが、20年は4先発で防御率1.08、全米一部リーグトップの51K&K/BB=51.0と素晴らしいパフォーマンス。コントロールの良さが強み。元々90マイル前後だった速球が常時93-95マイル、MAX98マイルにまで上昇したことがブレークの要因。

17.アンディ・パゲス(OF)/Andy Pages:20歳
(R)63G 235AB 19HR 26BB 79K .298/.398/.651/1.049
◎肩 パワー / △RF向き? 素材型 / ✖コンタクト 
キューバ出身で、強靭なフィジカルや運動能力の高さはヤシエル・プイグ(元レッズ)を連想させる。19年はRでリーグ2位の19本塁打・長打率.651とブレーク。しかし一方で極度のプルヒッター&三振率28%とコンタクト面に不安。体格に反して動け、CFに残れる守備力を示しているが、ダブルプラスの肩の強さはRFにフィットするはず。残念ながらプイグ同様に走守に緩慢プレーが見られ、集中力不足が目立つ。

18.
オマー・エステべス(2B)/Omar Estevez:23歳
(R/2A)90G 319AB 6HR 33BB 78K .292/.353/.429/.782
◯打撃 / △守備走塁 パワー
滑らかなスイングから広角に打ち分けるヒットマシーン。元々はプルヒッターだったが、18年後半から打撃トリルに取り組み、センターを中心に外野の間を破る打撃を習得した。本塁打を量産するパワーは見込めないが、二塁打マシーンとして開花しつつある。守備、スピードはいずれも平均以下で、打撃力を磨いていくしかない。

19.DJ ピータース(OF)/DJ Peters:25歳
(2A/3A)125G 457AB 23HR 61BB 168K .249/.358/.453/.811
◎パワー / 〇肩 アプローチ / ×コンタクト
見た目もフォロースルーもそっくりなことからジェーソン・ワース(元ナショナルズ)と比較されている右の長距離砲。20-80スケールで80評価のパワーが武器で、18年には2Aでリーグトップの29本塁打をマークしている。四球率11.3%(19年)と見極めはOKもゾーン内の空振りが目立ち、マイナー通算三振率36%とコンタクトに課題。

20.
ミッチェル・ホワイト(RHP)/Mitchell White:26歳
(3A)5.09ERA 93.2IP BB/9=3.0 K/9=10.1 K/BB=3.39
(MLB)0.00ERA 3.0IP BB/9=3.0 K/9=6.0 K/BB=2.00
◯速球 スライダー カーブ 奪三振 / △チェンジアップ 耐久性 
調子のばらつきが大きいが、92-97マイルの速球、80マイル後半のスラッター、縦に大きく割れるカーブのコンビネーションはスケール大。しかし投球フォームが不安定で、コマンドの維持と故障の多さを不安視する声がある。また、対左被OPS.921と左打者を苦にしており、チェンジアップの向上も必須。課題は多いが、天井はローテーション3番手相当。20年は代替キャンプで好調を維持しメジャーデビューも経験。

21.エドウィン・ウセタ(RHP)/Edwin Uceta:24歳
(A+/2A)2.77ERA 123.1IP BB/9=3.6 K/9=10.3 K/BB=2.88
◯チェンジアップ コマンド 3球種 奪三振 / △フライボーラー 体格  
支配的ではないが、90-94マイルの速球とプラスのチェンジアップでピッチトンネルを通す投球が巧みで、19年は傘下2位となる防御率2.77・141Kとブレーク。70マイル台のカーブも向上をたどり、チェンジアップと同程度の奪三振数を奪うなど効果的だった。フライボーラーで被本塁打の多さが課題だったが、低めに集めるコマンドの向上もあり、HR/9は1.2→0.8に改善された。小柄な体格からブルペン向きと見る声も多いが、先発ローテーション4-5番手相当のポテンシャルはある。

Plus One Prospect
ジミー・ルイス(RHP)/Jimmy Lewis:20歳
◯体格 伸びしろ / △素材型
19年ドラフト2巡目補完指名。肩の違和感のため、ドラフト後の19年はプレー無しも、20年は教育リーグで復帰し好投を見せた。6フィート6の長身から90-93マイル、MAX95マイルの角度ある速球に、カーブ&チェンジアップも磨けば平均以上と評判。シンプルなフォームで再現性も高く、体格も伸びしろを残しているため、今後の成長に期待がもてる。

2021年2月6日土曜日

2021 COLORADO ROCKIES TOP 20 PROSPECTS

2021 COLORADO ROCKIES

TOP 20 PROSPECTS

Brendan Rodgers


本ランキングは各傘下の選手を現在の活躍と今後の伸びしろから総合的に判断し、作成したものである。「将来キャリアを通じてどれだけメジャーでバリューを示せるか」という点に重きを置いており、即戦力ランキングでも伸びしろランキングでもない。MLB.comやBaseball Americaといった媒体を参考にしつつ、独自の視点を加えて評価したつもりである。選手の年齢は21年6月30日見込みのもの。なお2020年はマイナーリーグの公式戦が中止となったため、メジャーでのパフォーマンスを基に再評価を行った。昨年の順位と大きな変化はないが、再度情報を収集し、更新している。またマイナーの成績は19年のもの、MLBの成績は20年のものを掲載している。

1.ブレンダン・ロジャース(2B/SS)/Brendan Rodgers:24歳
(MLB)7G 
21AB 0HR 0BB 6K .095/.095/.143/.238
(3A)37G 143AB 9HR 14BB 27K .350/.413/.622/1.035
◎打撃 / ◯パワー 守備 肩 / △フリースインガー 2B向き?
二遊間の選手としては破格の打撃能力を有し、中でもコンタクト能力がズバ抜けている。広角に長打が打てる点も魅力だ。好球必打のフリースインガーで、適応に少し時間を要するかもしれないが、同じくフリースインガーであるヨアン・モンカダ(Wソックス)やハビアー・バエズ(カブス)にコンタクト力を足したような打者になれるだろう。SS守備は堅実だが正遊撃手のトレバー・ストーリーを追いやるほどではなく、2Bが適任だろう。2Bに専念すれば平均以上になれる。19年は肩の手術、20年はハムストリングの故障で満足なプレーができておらず、健康面が心配。
Brendan Rodgers

2.
ザック・ビーン(OF)/Zac Veen:19歳
◯打撃 肩 伸びしろ  / △素材型 両翼向き?
20年ドラフト全体9位指名の高卒選手。現段階ではヒットツールの方が先行しているが、6-5/200の恵まれた体躯と滑らかなスイングからコディ・ベリンジャー(ドジャース)やカイル・タッカー(アストロズ)と比較される。30ホーマー級のパワーポテンシャルを秘めており、ベリンジャーのようにパワーを伸ばせるかがポイント。現在はCFも、増量を経て将来はRFが適任だろう。
Zac Veen
(A+)128G 509AB 12HR 56BB 95K 24SB .303/.367/.466/.832
◯打撃 / △守備
19年に打者有利な環境ではあるが、OPS.832をマークするなどブレーク。レッグキックをやめてスイングをコンパクトにするなどライナー中心のアプローチに変更したことで安定感が増しブレークにつながった。一方で守備面は特訓が必要。SSとしては守備範囲、グラブ捌き、肩の強さどれも平均以下で、19年は3BやOFでの出番も増えた。打撃は良いだけに守備位置を見つけることができるかが鍵。ちなみに父ジェームズさんは野球コーチで、YouTubeに「Vilade basebnall academy」というチャンネルで息子ライアンを使って打撃練習法を公開している。
(2A)98G 353AB 10HR 32BB 68K .252/.313/.408/.721
◯打撃 肩 / △スピード パワー
攻守にオールラウンドで若き日のノーラン・アレナド(現カージナルス)と比較される中距離バッター。19年は初の2Aで数字を落としたが、16~18年までの3シーズンで打率.337とヒットツールは優秀。しかしコーナー向きの選手としては通算ISO.156とパワー面が平凡で評価が分かれる。守備では強肩でハンドリングも柔らかいが、スピードの乏しさとガッシリ体型がネック。すでに1Bでの試合数も増えており、多少改善されたとしてもアレナドのような名手になるのは難しいだろう。
Colton Welker

5.
クリス・マクマホン(RHP)/Chris McMahon:23歳
◯速球 3球種 奪三振  / 
20年ドラフト2巡目。コンスタントに95-96マイルを計測する速球とキレ抜群のスラーブを武器に20年は大学で4先発して防御率1.05・K/9=13.3・BB/9=1.8と好投。80マイル前後のチェンジアップもブレーキが◎でカッターも織り交ぜる器用さはコリー・クルーバー(ヤンキース)と重なる。コントロールも落ち着いており、先発投手として育成されるだろう。
(A/A+)4.40ERA 131.0IP BB/9=2.7 K/9=9.1 K/BB=3.30
◯コマンド 3球種 / △球威
3球種でストライクが取れるなど完成度が高く、カイル・フリーランドのようなイニングイーターになれる。91-93マイルの速球と70マイル台の落差の大きいカーブを主体に、右打者には改善中のチェンジアップも交える。A+では22先発/防御率4.87と数字は良くないが、打高のリーグだったことを考慮すれば及第点と言える。20年は代替キャンプでもプレー。

7.
マイケル・トグリア(1B)/Michael Toglia:22歳
(A-)41G 145AB 9HR 28BB 45K .248/.369/.483/.852
◯パワー アプローチ 1B守備 / △コンタクト スピード 素材型
19年ドラフト1巡目指名。プラスのパワーを備えた強打のスイッチヒッターで、ゾーン理解も深く、高出塁率が期待できる。スイング軌道が不安定で三振率26%とコンタクトは要改善も磨けばパワーとアベレージを両立した強打者になれるだろう。守備では外野も守れるが、1Bに専念すればプラスのディフェンダーになれると評判。ゴールドグラブとシルバースラッガーの両獲りに期待。20年は代替キャンプでプレー。
(A-)46G 173AB 6HR 14BB 25K 4SB .306/.370/.503/.873
◯打撃 肩 メークアップ /  
19年ドラフト2巡目。攻守に磨かれたオールラウンダー。打撃ではコンタクトに優れ、広角に鋭いライナーを量産することができる。パワーも平均的で角度をつける技術を磨けば本塁打増も狙えるだろう。大柄な体格だがその割には動け、3B守備も及第点。またリーダーシップに優れ、勤勉性も高いため、チームの模範の選手となることが期待されている。20年は代替キャンプでプレーし、2Bでの経験を積んだ。

9.
エレウリス・モンテロ(3B)/Elehuris Montero:22歳
(2A)59G 224AB 7HR 14BB 74K .188/.235/.317/.552
〇パワー 肩 / △スピード 3B守備 / ✖アプローチ
今オフにノーラン・アレナドとのトレードで加入。18年にAでリーグMVPに輝く活躍も、19年は2Aで苦しんだ。しかしリーグ平均よりも3歳以上若く、2度の故障離脱もあったことから救いの余地はある。本来ならば優れたハンドアイコーディネーションとバットスピードを兼ね備えており、選球眼を磨けばパワーとアベレージを両立したバッターになれる。守備では強肩の持ち主だが、守備範囲が平凡で1Bに回るリスクが高い。

10.
ドリュー・ロモ(C)/Drew Romo:19歳
◯肩 C守備 / △打撃 素材型
20年ドラフト全体35位指名。U-18で正捕手を務めた守備先行型の司令塔。ゴールドグラブ級のポテンシャルを秘めており、リーダーシップや野球IQも◎。しかし、その一方で打撃能力に疑問を持たれている。プロ入り後の教育リーグでは少ないサンプルながら本塁打を放つなど首脳陣からの信頼は厚い。コンパクトなスイングで左右にライナーを打ち分けるギャップヒッタータイプ。

11.
ヘリクリス・オリバレス(LHP)/Helcris Olivarez:20歳
(DSL/R)3.86ERA 14GS 60.2IP BB/9=4.6 K/9=12.2 K/BB=2.65
◯速球 3球種 奪三振 / △コマンド 安定感 素材型
ロッキーズフロントが元エース投手のウバルド・ヒメネスの再来と注目する大器。94-97マイルの速球は角度があり、6-3/200の体格からまだ伸びる。カーブ&チェンジアップは不安定で発展途上だが、どちらも磨けば平均以上のボールになり得る。平均以下のコマンドと耐久性の不安を払拭できるかが成功の鍵。20年は代替キャンプ&教育リーグでプレーし、オフには40人枠入りを果たした。(3A)8.31ERA 10GS 43.1IP BB/9=6.2 K/9=9.8 K/BB=1.57
(MLB)5.82ERA 43.1IP BB/9=5.4 K/9=5.2 K/BB=0.96
◯速球 3球種 / △コマンド コンディション
キャリアを通じて故障が多くポテンシャルを生かしきれていない。20年はメジャーデビューすると9先発(10登板)で防御率5.82、期待指標では軒並みメジャーワーストに近い数字を叩き出すなど振るわなかった。それでも高スピンの92-96マイルの4シーム、空振り率50%をマークのスライダー、被打率.172と効果的だったチェンジアップの3球種がそろっている。

13.ブレントン・ドイル(OF)/Brenton Doyle:23歳
(R)51G 180AB 8HR 31BB 47K 17SB .383/.477/.611/1.088
◯パワー スピード 肩 / △コンタクト
19年ドラフト4巡目ながら、Rでは打率、出塁率、OPSの三冠を達成。パワー、スピード、肩の強さの3ツールが平均以上とハイポテンシャル。三振の多さが不安材料だが、19年は終盤にかけて三振数を減らすなど改善の兆し。また、平均以上のスピードを有効に生かすことができ、守備走塁でも貢献が期待できる。Rは超打高のため、上の階級でどれだけ打てるかがポイントだろう。

14.
カール・カウフマン(RHP)/Karl Kauffmann:23歳
◯速球 チェンジアップ スタミナ / △リリーフ向き?
19年ドラフト2巡目。故障していたわけではないが、カレッジワールドシリーズまで投げていたので大事をとってプロデビューはお預けとなった。91-94マイルのシンキングファストを主体にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで空振りを誘う。スライダーは平均以上になり得るが、不安定なため第3球種にとどまっている。力のこもったフォームからリリーフ向きと見るスカウトも存在するが、コントロールは落ち着いておりイニングイーター適性がある。

15.
アダエル・アマダー(SS)/Adael Amador:18歳
◯コンタクト 守備 / △素材型 パワー
19年に契約金150万ドルで入団。U-15のドミニカ代表経験もあり、ツールだけでなく試合感覚にも優れている。特に打撃が年齢に比して磨かれており、バランスの良いコンパクトなスイングでライナー性の打球を打ち分け、選球眼も良い。SS守備では打球勘やポジショニングに冴えるが、ツール自体は傑出していないため、2B向きと見るスカウトもいる。

16.
ベン・ボウデン(LHP)/Ben Bowden:26歳
(2A/3A)3.48ERA 48G 51.2IP BB/9=4.2 K/9=13.8 K/BB=3.29
◯速球 奪三振 チェンジアップ メンタル / △コマンド スライダー
名門バンダービルト大学でもクローザーとして活躍のパワーレフティ。最速97マイルの速球で強気にゾーンを攻め、平均以上のチェンジアップで三振を奪う。19年は第3球種のスラーブに磨きがかかり、対左打者への投球の幅が広がった。2Aでは前半戦だけで20セーブ(防御率1.05)を挙げるチーム記録を樹立したが、3Aでは防御率5.88と打ち込まれてしまった。メンタルも強く、メジャーでクローザーを任せられる器の持ち主。

17.ヨナサン・ダザ(OF)/Yonathan Daza:27歳
(MLB)44G 97AB 0HR 7BB 21K 1SB .206/.257/.237/.494
(3A)89G 387AB 11HR 25BB 52K 12SB .364/.404/.548/.952
◎肩 CF守備 / ◯スピード コンタクト / ×パワー
ホアン・ラガレス(元メッツ)と比べられるゴールドグラブ候補。打撃はマイナーで6年連続打率3割以上、通算.318のコンタクトヒッター。非力でゴロの割合が多いため、打撃をどれだけ伸ばせるかがレギュラーか第四の外野手止まりかを左右するだろう。外野守備は素晴らしいの一言。特に19年に22捕殺をマークしたレーザービームに注目したい。20年はメジャーでのプレー無し。


18.
グラント・ラビン(1B)/Grant Lavigne:21歳
(A)126G 440AB 7HR 68BB 129K .236/.347/.327/.674
◯選球眼 体格 / △スピード 素材型 消極的すぎ
18年ドラフト1巡目ながら19年に評価を大きく落とした。6-4/220の大きな体格からパワーポテンシャルを期待されているが、ISO.091と長打不足に悩まされた。辛抱強いアプローチで四球率13.1%と選んだ一方で、早いカウントで甘い球を見逃すシーンが目立った。打率、本塁打を伸ばすためにもバランスの取れたアプローチを見つける必要があるだろう。1B守備では大柄な体格に反して機敏に動くことができ、平均レベルの守備力が見込める。

19.
フリオ・カレラス(3B)/Julio Carreras:22歳
(R)67G 262AB 5HR 25BB 63K 14SB .294/.369/.466/.834
◯打撃 スピード 3B守備 / △素材型
力強いスイングで20ホーマー以上も狙えると評判。スイングは大振り気味で修正する必要があるも、優れたハンドアイコーディネーションで空振りは目立たない。平均以上のスピードの持ち主で、運動能力も高く、3Bを中心にSS/2Bも守れる。とはいえ、体つきを考えると将来的には3Bが適任だろう。

20.ライアン・フェルトナー(RHP)/Ryan Feltner:24歳
(A)5.07ERA 119.0IP BB/9=3.5 K/9=8.8 K/BB=2.52
◯速球 / △コントロール スライダー
19年は初のフルシーズンで今一つに終わったが、20年の教育リーグで好投し評価を上げた。94-97マイルの速球がパワフルで、課題のコントロールも教育リーグを通じて改善の兆し。平均以上のチェンジアップと平均的なスライダーを扱う。

Plus One Prospect
サム・ウェザリー(LHP)/Sam Weatherly:22歳
◯速球 スライダー 奪三振 / ✖コントロール
20年ドラフト3巡目。20年に先発に転向すると4先発で防御率0.79・K/9=17.1と圧倒的なパフォーマンス。92-96マイルの速球とプラスのスライダーを軸に、右打者にはチェンジアップも交える。球威は文句無しだが、大学3年間でBB/9=7.6と制球面に不安。先発として育成される予定だが、コントロールの改善が見られなければリリーフに戻ることになるだろう。